『昭和からの伝言』 加藤廣

「歴史小説家加藤廣が総括する覚醒の実感的昭和史! 」と帯にはあるが、歴史小説家ではなく加藤廣はベンチャーキャピタリストだった。彼の歴史小説はまだ一つも読んではいない。面白いことはわかっているのだが、老後の楽しみに残している。75才までは読むまいと思っている。

この時代の銀行の人々は資産が資産を産むバブルで人間の地道な中小企業の努力をイールドの低さゆえに軽蔑していた。金融が日本人の心においても主役となった悪魔の囁きに覚醒する時代だった。やがて企業死して貸し剝がしが栄え、金融は焼け残ったと言うよりも焼け太った。




中小企業金融公庫調査部長、山一証券経済研究所顧問、ベンチャー企業のアドバイザー等を歴任。
一貫して中小企業育成に携わり、「生きた企業経営論」が各地で好評を得ている。2005年 『信長の棺』で作家デビュー。『秀吉の枷』『明智左馬助の恋』と続く「本能寺三部作」が大ベストセラーとなる。

■職歴・経歴
1930年 東京生まれ
1954年 東京大学法学部卒業。中小企業金融公庫入庫。
　　　 　 京都支店長、本店調査部長を歴任。
1983年 53歳　中小企業金融公庫退職。
その後、山一証券経済研究所顧問やベンチャー企業のアドバイザー、埼玉大学非常勤講師等を務める
1995年　65歳 (株)加藤企画を設立。数多くの中小企業やベンチャー企業の顧問の傍ら講演活動に従事する。
2005年 75歳　　日本経済新聞社よりミステリー時代小説『信長の棺』を上梓、作家デビューを果たす。 約40年にわたり、多くの企業の生き様とその変貌振りを直視してきた。その豊富な体験を基に語る講演は、「生きた企業経営論」として各地で好評を得ている。

■著書
『水軍遙かなり』
『神君家康の密書』
『意にかなう人生―心と懐を豊かにする16講』
『宮本武蔵 （上・下）』
『黄金の日本史』
『安土城の幽霊―「信長の棺」異聞録』
『求天記―宮本武蔵正伝』
『明智左馬助の恋 （上・下）』
『豊かさの探求―「信長の棺」の仕事論』
『秀吉の枷 (上・中・下)』
『ピタゴラス流経営術』
『空白の桶狭間』
『謎手本忠臣蔵 （上・下）』
『信長の棺 （上・下）』
『長い戒名ほど立派なのか』(共著)
『信長軍団に学ぶ処世の法則』　他多数