今回紹介する温泉は、長野県の小谷村(北安曇野郡)にある「奉納温泉」(ぶのう)です。・・・
北陸道を糸魚川ICで下りて国道148号線を南下、白馬方面に向います。 小谷村の下里瀬に入ると標識が出ているので、そこで左折し山の中に入っていきます。
車が2台ギリギリ通れる道を進み、点々とする集落を抜け、4kmほど上ると終点(?) 北アルプスを望む高台にポツンと一軒の温泉宿があります。・・・ そこが、「奉納温泉」です。
アルプスをイメージするロッジ風の建物ですが、周りは何も無く下界とはかけ離れた雰囲気が秘湯ムードを高めます。・・・
宿の中に入ると一層 秘湯(珍湯?)感満載・・・
こういう薄暗い廊下の先には決まっていい温泉があるものです。(このような温泉を紹介するのは久しぶりですね・・・
) 日帰り入浴料の500円(大人)を払って、早速 風呂に直行しましょう。
やっぱりね・・・
脱衣場も期待を裏切りませんね。 この雑(?)な感じが「秘湯好き」にはたまりません。
そしてお待ちかね・・・ これが「奉納温泉」の湯船です。
家庭のお風呂を少し大きくしたタイル貼りの湯船で、ドバドバと源泉が噴出しています。 泉質は、ナトリウム・塩化物-炭酸水素塩泉(中性等張性低温泉)で、32,4度の源泉を加熱して湯船に使用しています。
PH値は6,6と中性に近いのですが、一肌お湯に浸かるとそのヌルヌル感に声を上げてしまいます。・・・ スゴっ
(近場でこれだけのヌルヌル感を味わえる温泉はここだけでしょう) 湯船も適温(41度)なので、ゆっくりと時間をかけてお湯を堪能できます。
【効能】 神経痛、リウマチ、痛風、アトピー性皮膚炎など。
源泉の流出口が変色しているのを見るだけで成分の多さが解りますね。 何でも、ドイツで開かれた「霊泉博覧会」に日本代表霊泉として選出されたこともあり、炭酸含有量の多い事で注目されたそです。
泉色は少し混濁しているようで、湯船の淵にも成分が付着しています。 それにしてもこのヌルヌル感・・・ クセになること間違いナシ。
浴室の隅には、12.8度の源泉(非加熱)が蛇口から流しっぱなしになっていました。
飲泉は可能なので、飲むと 初めのうちはまろやかなしょっぱさですが、後に酸味の効いた甘味を感じるから不思議です。
「あまい・・・ 本当に甘いです。」 何か飲んでも効きそうな感じです。
【飲用】 消化器病・糖尿・肝臓病など。 源泉1Kg中の溶存物質料は9000mg以上と、非常に多くこのように温泉成分が固まって鍾乳洞のような造形をなしています。 ここまで成るにはどれだけの年月が経ったのだろうか・・・?
「年月」・・・ といえば、「お湯」以外にも
それ を感じられるものが宿の所々に存在していました。 この宿の歴史を感じられます。・・・
金沢からでも2時間ほどで到着しますので、ぜひ家庭のお風呂では味わえない
ヌルヌルのお湯を体験してみてください。 温泉が好きになること間違いナシです。
ただし、「奉納温泉」には「温泉」以外何もありませんので・・・ いや、これ以上 何も必要ないですね。(キモト)