久々に山奥にある温泉に来ました。
38回「厳選・源泉温泉」は、長野県北安曇野郡小谷村にある
小谷温泉元湯「山田旅館」 を紹介します。
北陸道を糸魚川ICで降り、国道148号線で大町方面に向い約50分ほどで到着します。
この辺りは信越高原国立公園になっていて、この時期に来ると新緑が沁みて気持ちイイです。
標高850Mの山腹にあるとても静かな温泉宿が、今日の目的地 小谷温泉「山田旅館」です。
初めて訪れる人は、この歴史ある建築物に目を奪われることでしょうね。
江戸時代に建てられた本館を含む6棟が国の登録有形文化財に指定されています。
さっそく、玄関で日帰り入浴料の500円を払ってお風呂へと向かいますが、
廊下を歩く一歩一歩からも歴史の重さを感じますね。
それにしても、とてもイイ香・・・
なんだろう?
木造の匂いと言うよりも、日本人が忘れてしまった大切なモノを呼び起こすかのような・・ どこか懐かしい趣き。
浴室の入口に立つと、街の大型大衆浴場じゃ見れない味のある雰囲気にも惹かれちゃいます。
左が女湯で、右側が男湯です。
しかも脱衣場はとても清潔なので、これなら女性でも安心して入れます。
・・・
何やら、奥から
ドッド・ドー と、轟音が聞こえてきますゾ。
おまちかね。 これが「山田旅館」の湯舟です。
この温泉は、弘治元年(1555年)川中島の合戦の際に武田信玄の家臣によって発見されたとされる名湯で、
今日まで湯治場(湯)として多くの方に親しまれて来ました。
泉質はナトリウム炭酸水素塩泉(重曹泉) 温度:42℃前後 噴出量:毎分100ℓ
源泉はすぐ裏手から自然湧出され、空気に一度も触れることなく湯船に注がれる、
完全な掛け流し・・・
人が手を加えなくとも適温で湧く貴重な源泉です。
そして、何と言ってもこの温泉で目を引くのが、この
源泉流出口 です。
打たせ湯のように、2Mほどの高さから音を立てて勢いよく流れ出ています。(脱衣場で聞こえたのはこの音)
裏側の成分が蓄積していている柱?が、ここの歴史の長さと源泉のスゴさを物語ってますね。
その他にも湯治湯らしく、浴槽の端は寝湯ができるようになっています。
お湯の高さ(位置)・温度とも丁度いいので、横になると本当に寝てしまいそうで気持ちよかったデス。
湯量が豊富なので、見ての通り豪快に掛け流されているのが解ります。
こうして常に湯舟の清潔さを保っているわけです。
純粋な源泉100%掛け流しの温泉は、塩素消毒の必要がない って言うのもうなずけます。
お湯が新鮮て生粋であると言うことは勿論、この温泉も飲泉が可能です。
服用すると糖尿病・通風・肝臓病・慢性消化器病に 効果があるそうなので、
壁に架かっているコップで滝から落ちる源泉を汲んでみますが、勢いが強くて全然入らないやん。(溜まらない)
若干 金臭さがあるものの、目だったクセもなく非常に飲みやすく苦手な方も大丈夫ですゾ。
昆布茶の様な感じかな?
7~8人が入ればいっぱいになりそうな湯舟に身を沈めると、少しヌルっとした肌触りが心地よく感じられます。
「やっぱ、山の中に湧く温泉はサイコーだね」 そんなことを思いながら、この贅沢なお湯をゆっくりと味わっていました。
もしも機会があるなら、一度訪れてみてはいかがでしょうか?
温泉好きなら絶対に行く価値アリですゾ・・・(キモト)