危ぶまれた天候も、それほど崩れることもなく 出発の起点となる「別当出会」に到着・・・
(ここまで来たら天候に関係なく 覚悟を決め登るしかないでしょ)
さて 登るルートですが、「別当出会」からは「観光新道」と「砂防新道」の2本のルートがあります。
距離は差ほどかわりませんが、「観光新道」は急傾斜と岩場続きで足場も悪く、累積標高差が大きいので、7~8割の方は比較的登り易い「砂防新道」を利用して登って行きます。
自分は
当然 天候に関係なく承知の上
「観光新道」 を選択。
あえて辛いルート で行きます・・・
出発は午後1時ちょうど・・・ 「砂防新道」を右手に見ながら、これからブナ林(観光新道登山道)の中に入って行きます。
いきなり始まる急斜面・・・ 登り始めから足場の悪い岩場が始まり、重いリュックが肩に食い込み 息がすぐに上がります。
場所によっては崩れそうな不安定な岩場もあり、3点保持をしないと登って行けない場所もあります。(緊張)
これが登山道か(?) と思うほどにキツく、1時間もしないうちに全身から汗が吹き出します。
何とか傾斜のキツイ坂を登りを終えると中間点である「仙人窟」に到着・・・(所要時間1時間10分)
酷いわりにいいペースで来てます・・・ しかし、ここからが地獄(?)でした。
やせ尾根に出た とたん小雨が降り出し急にガス(霧)が発生・・・
辺り一面 一気に真っ白になって
方向さえ危うい感じになってきました・・・ コンパスなんてないしなぁ・・・ ど、どうしよう(汗)
稜線は天気がいいと 眺めが最高なのですが、ガス発生で視界は1m程・・・
足場は起伏の激しい岩場なので、一歩足を踏み外せば崖の下に滑落する恐れがあるので慎重に進んでいきます。
登り始めてから誰にも会わない一人の孤独と視界を失った恐怖に包まれると 何故か不思議な気持ちになり笑えてきました。
(これって、クライマーズ・ハイかな?)
それでも、何とか無事に殿ヶ池避難小屋(休憩場)に到着・・・
(昼過ぎでしたが、これ以上に雨が激しくなり 視界が回復しない場合はここで一泊を覚悟しました)
30分くらい休憩していると ガスも引き出し、視界(ルート)が開けてきました。(ラッキー)
休養十分、これで先に進む勇気が湧いてきました。 再出発です。
ここららも、ダラダラと続く尾根道の登り坂・・・ 休憩をしたからといっても すぐに息が上がり汗も吹きでます。
見晴らしの良い「馬のたてがみ」にでました。
尾根が切り立って、「馬のたてがみ」のようなのでこのように名づけられたようです。
見晴らしの良いと、道の周り一面がお花畑なのですが今日はあいにく霧雨の中・・・(今は周りが見えるだけラッキーです)
ひたすら先を目指して一歩一歩前に進むだけです。(超辛い)
「蛇塚」 途中、小石が積み上げられた小さな塚の横を通ります。
白山の開祖である、泰澄大師が悪蛇3000匹のうち1000匹を埋めた場所という言い伝えがある場所です。
先が見えそうで見えない登山道を、もうひと踏ん張りすると 目印でもある「黒ボコ岩」に到着・・・
ここで、スタート地点(別当出会)で分かれた「砂防新道」と合流します。
「砂防新道」からは、次々と登山者が上がってくるので、ようやく(今日初めて)他の登山者と会話できます。
(自分が観光新道で上がってきたことに驚いてました)
今日の目的地である「室堂」まであと900m・・・ もう少しです。
「霊峰白山登拝道」 黒ボコ岩を過ぎると、ここからは「弥陀ヶ原」と呼ばれる平地にでます。
参道には木の板がひかれ、これまで足場が悪かっただけに気持ちよく歩くことができます。
雨は降ってませんが、まだ雲がかかって周りの景色は全く見えませんね・・・(残念)
「弥陀ヶ原」の終点、最後の急坂「五葉坂」←(ここがまた超キツイ) を登り切ると今夜の目的地「白山室堂センター」に到着です。
室堂もガスに包まれて目の前に見えるはずの 御前峰(白山頂上)は拝むことができませんでした・・・(明日は大丈夫なのかね?)
30分ほど休憩したけど、3時間でなんとか登り切ることができました。
(一般的には約5時間ほど って言われていたけど 予定よりも早過ぎたかな?) 念願の白山はすぐ目の前・・・
これからどんな姿を見せてくれるのか、すごく楽しみです・・・ ② に続く (キモト)