ひとりっこのアルツハイマー介護

要介護5の父(2011他界)と人工透析でアルツハイマーの母のひとりっこ介護と、介護で自分の人生を犠牲にしないコツ

戒名って本当に必要なんでしょうか?

2014-03-23 13:39:15 | 父のこと
お彼岸の合同法要に参加してきました。

2011年に父を亡くした時から、お世話になっていますお寺ですが、檀家ではありません。

とても良心的なお寺さんで、年に2回、お布施は無しでお供え菓子だけという法要を開いてくださいます。


うちは、父に戒名をつけなかったんです。

いろいろ本を読んでたどりついた答えです。

お寺がないのに、そのためだけに、どこかのお坊さんにお願いするというのに疑問を感じたのと、ここ!というのが見つけられなかったこともあります。

いまも後悔はありません。

とはいえ、ご先祖様の戒名の位牌の中に、父だけ本名で並んでいるのをみると少し申し訳ない気もしましたが。

法要のとき、戒名じゃなく、俗名で名前が読み上げられるのを聞いたら、いいよね?と思えました。

父はいつまでも〇〇〇〇という本人が知っている名前のままで。


インターネットで3万円で戒名つけます!なんていうサイトに頼む人もいるんでしょうね。

戒名の意味、考えてみたほうがいいですよね。















もうすぐ父はホームにお引っこしです

2006-12-12 20:28:29 | 父のこと

はじめの見学から2ヶ月。ようやく入所日が決定。
本当なら11月中に転居したかったのだけれど。。。

パートの仕事から帰ってくると夕方は待ってましたとばかり、母やケアマネージャーや施設の事務局から続けざまに電話がなる。
ただでさえやることがたくさんあるのに、施設の事務担当ときたら、あきれるくらい事務能力が低く、ひとつのことをクリアするのに電話が何往復もすることになって疲れる。
「この施設だいじょうぶなの?」と不安になる。。。

けれど入所は来週。もう進むしかない。

そんな中、父が現在デイケアに行っている老健施設が、来年グループホームをオープンさせることを<求人広告>で知った。もう少し前にわかってたら、実家に近いそちらにしていただろう。
そういえば、そこの老健には夏に入所申し込みをしたっきり、なんにも反応がない。
混んでいるからなのか、その当時リハビリに熱心でなかった父自体が受け入れてもらえないのか、わからない。
けれど、最近リハビリを頑張っている、と聞くと、グループホームよりも、なじみの老健施設の方が理想なのだけど。


何十年も住んだ我が家を離れるというのはどんな気持ちだろう。

母は長年のストレスから解放されて今より体調が良くなるかな?でも一人暮らしは寂しいんじゃないかな?

「お父さんなんてどうにでもなればいい」
わたしはずっとそう思ってきた。

その割には、ここにきて、あれこれと思い悩むわたしがいる。


父の覚悟

2006-11-01 20:46:58 | 父のこと

かつては民生委員や社会協議福祉会の委員をつとめていたあの人は、プライドも相当高いし、ケアマネさんも、役所の方も「本人が納得しないのでは?」と懸念していた。もちろんわたしも。。。。

昨日、今日と父本人が電話をしてきた。
この2~3年、多発性脳こうそくというものになって以来、大好きな孫に電話をかけてくることさえしなくなってしまっていたのに。
「いろいろありがとうね。あとはまかせたから頼むね」

いつも怒鳴っていて、母のいうこともわたしの言うことも、それが父のためを思ってのアドバイスでも「うるさい!!」と怒鳴ったあの人が、やけに謙虚だ。

デイケアに行ってもリハビリをまじめにやらない、他の人とコミュニケーションをとろうとしない、と報告を受けてたのに昨日はリハビリも一生懸命やって、周りの
人とも明るくしゃべったという。

「なんだかここ数日はっきりしてるのよね」と母。

あんなに苦労をかけられた母とわたし。
けれど、父の覚悟したような姿をみるとせつない。

人と話すのが大好きで、大声で笑ったり、孫にちょっかいを出していたあの人は
すっかり無口になった。




こども時代のトラウマは深い・・・・

2006-10-23 22:36:04 | 父のこと

父は勝手な人だった。常識とか、自制とか・・・そういうことが通用しない厄介な人だった。
気に入らないことがあると、いきなり人の見ているテレビを消す。
ちょっとした冗談に大声で激怒する。
とにかく自分を否定する言葉に過剰に反応した。アルコール依存症の一歩手前とも言えた。
心配してなにか言っても聞く耳をもたない。

「弱い犬ほどほえる」
こども心にそう思った。

嫌いだった。

今も決して好きとは言えない。

ただ母が、あれだけ苦労させられた母が愚痴を言いつつも見捨てない訳はこうだった。

「お父さんはかわいそうな人」

売れない作家と世間知らずで病弱な女の長男として生まれた父は、こども時代親せきの家に預けられたそうだ。詳しい話は聞いたことがない、という母。
おそらく親の愛情を受けることもなく、世の中の常識を教えられることもなく一人で大人になった。
親に愛された記憶のない人間は家族の愛し方も知らない。人を信頼したり、心から打ち解けられないのだ。

「大人なんだから、そんな傷から立ち直って幸せな家庭を築こうって思うのが普通じゃない?」
と母も私もずっと思っていた。
でも違う。
こどものころの傷は深いのだ。

そんな父を見て、わたしは息子たちをたくさん抱きしめようと思う。好きだよ、って飽きるほど聞かせてあげようと思う。