ひとりっこのアルツハイマー介護

要介護5の父(2011他界)と人工透析でアルツハイマーの母のひとりっこ介護と、介護で自分の人生を犠牲にしないコツ

もうひとりの父、まさかの入院

2010-09-10 17:19:21 | Weblog
父を終の棲家に引っ越しさせてホッとしたのもつかの間。

なんと先週主人の父が病に倒れて緊急手術→入院 になってしまった。

8月上旬に一緒に旅行した時は、たしかに痩せてお腹の調子がよくない、とは言っていたが
今年の夏は特別暑いし、夏バテかなとも思っていた。

いつもニコニコおだやかで、実の父親と比べたらなんて温かい人だろうと主人をうらやましくも思っていた慕っていた。

病院にかけつけた時は手術後で、だけど人工呼吸器を装着され麻酔で眠らされていた。

2.3日の強制的な睡眠状態が、延びてもう8日目だ。

手術はあくまでも救命で、いま義父は眠りながらとりあえずの回復をめざし闘っている。

みな義父が目覚め話ができる日を待ちわびている。

でも、その先本人にも家族にもいろんな試練が待ってる。

主人の心の中を思うと、涙がこぼれてしまう。。。。

特別養護老人ホーム引っ越し騒動記②

2010-09-06 17:24:49 | Weblog
父は4人部屋で暮らすことになった。

今までは8畳ほどの個室でのびのび(?)暮らしていたから、ずいぶん環境が違う。
しかも古い造りだから隣との仕切りはカーテンのみでスペースもあまりない。

まあ父は動けないし自分では何もしないから荷物だってないし、眠れればいいのだけど。

唯一つ問題があった。

父は椅子に座った状態が保てない。
どんどん前傾して、テーブルにおでこをついたままか、車椅子ならまさに90度おじぎ状態になる。

いままで使っていたリクライニングチェアを持っていきたいとお願したが、事前の協議ではそれは出来ないとの返答だった。

けれど、迎えに来た相談員のKさんが
「ダメもとで車に積みましょう
と言ってくれたのだった。

おおきな椅子をほかの荷物とともにフロアーへ。
フロアスタッフの方の「?!」という顔。
「車椅子の方が多いので通行の邪魔になりますし・・・」

けれど相談員のKさんが「前向きに検討してください」と促す。

結局3日間は廊下の端っこに放置されていた。
が、一週間後訪ねてみると、父はまんまとあのリクライニングチェアで食堂にいた(笑)

柔軟な対応をしてくださった施設に感謝!



お母さん、それは高齢者狙い詐欺です!

2010-09-03 19:47:55 | Weblog
父が無事お引っ越しした翌日、母からの電話。

「いまね、ふとんの下取りしますって男の人が来たのよ。」

「は?」

「でね、用はないって言ったんだけどどんな布団使ってるんですか?って言うから見せたの」

「見せたの、って家に入れたの?!」

「そう。そしたらもひとりおじさん呼んできて、”真綿の布団いいですねえ。打ち直ししませんか?”っていうのよ。うちは知り合いの布団屋があるし、お金もないからと言ったんだけど、明日また来ますって帰って行った」

「お母さんそれは悪徳商法詐欺ってやつだよ!!」

「えー?だって良い人そうだったよ」

「・・・」

そんなわけで翌日夫を伴い臨戦態勢。

が、約束の時間に相手は来なかった。

特別養護老人ホームにお引っ越し!騒動記①

2010-09-03 19:17:19 | Weblog
その日はどたばたの一日。

引っ越し当日、朝は母の神経内科外来日で、わたしが迎えに行って同行する約束だった。
車に乗って、母を迎えに行く途中にハタと気づいた!

「あー!!1時間間違えた・・・」

そうです。9時過ぎに迎えに行くと電話で話したのにすっかり忘れ、向かったのは10時。
いつもは10時にデイに送っていくのが10時なので、うっかり勘違えてしまった

当然家は留守。
携帯に電話しても「電源が切れています」

急遽病院に電話を入れると「ひとりでいらしてましたよ。すでにお帰りになりましたが」

あわててケアプラザに向かう。
スタッフの方が「お母さん歩いてさっきいらっしゃいましたよ」

35度の猛暑日。
病院にもデイにも歩いていったんだ。
なんとかわいそうなことをしてしまったんだろう。
後悔と反省でいっぱいだった。

「お母さんごめんね。時間間違えちゃって・・・」というと
「あら、あなたは来ないと思ってたから電車で行ったのよ」と怒っている風でもない。

というより、朝「じゃあ9時に迎えに来てね」とうちに電話してきて約束したのを忘れてる?

「お母さん、今日はお父さんがホームを移る日だから、デイではなくお父さんのところに一緒に行くつもりだったんだけど・・・」
「うーん。こんな暑い日、わたしはやめておくわ。夕方気が向いたらタクシーでいきます」

「タクシーでどこへ?」
「いつものところじゃない(笑)」
「だからお父さんお昼にはお引っ越ししちゃうんだってば・・・」

どちらにしても、病院に行ってデイに行って引っ越しに付き添う体力はないだろうと思い、父のところへは一人で行くことにした。

あわてて家に戻るともう正午。
1時にはホームから迎えの車が来るから1時間前の12時にはグループホームで退去手続きをしてくださいねと言われてたんだった。
5分でインスタント麺をたべてGホームへ。

父はいつもと違って起きていた。
スタッフが「今日でお別れなんてさびしいですね」と言った瞬間、顔をあげ、そこからずっときょろきょろしていたそうだ。

そこへ「こんにちわ、○○さん。○○ホームからお迎えにきました。今日からうちでお世話させていただきますね」と迎えの方がきた。

父を乗せた車の跡を自家用車でついていく。
父は背中をきりっと伸ばし、いつものうなだれた様子ではない。

景色が、見慣れた土地に変わると左右を見ているのがわかる。

ホーム到着。

車から降りた瞬間表情が変わった(いい意味で)と職員の方がわたしに言った。

入口に施設長と事務の方が出迎えてくれた。
「ようこそ○○さん。お待ちしておりました。わたしたちのこと覚えていらっしゃいますか?」

父が、それはもう満面の笑みをみせてうなづいた。

そう、元気だったころの父が、仕事で何度も足を運んだ場所。

ちゃんと覚えていたんだな。

やっぱりここで良かった、と思った瞬間だった。