大川原有重 春夏秋冬

人は泣きながら生まれ幸せになる為に人間関係の修行をする。様々な思い出、経験、感動をスーツケースに入れ旅立つんだね

ヒクソン・グレイシー ノート1

2010-10-20 17:24:05 | 読書
「長い旅を終え人生を考え直す時が来た」というプロローグでのヒクソン・グレイシーの述懐はとても深淵な示唆に富んでいます。ブラジルでは人が何を持っているか等大した意味はない、なぜならほとんどの人が貧しく人口の10%が失業中、8%が1日1ドル以下で暮らしており、上から10%の人が富の40%を握っていて、残りの60%の人たちは中以下の生活水準であり慎ましく暮らしている。そういう国では人の外見から何もわからない。

『物事をどのように見るか、どれだけ理解できるか、どう感じるかが勝負だ。誰もが真剣に生きている。』

ブラジル流とかブラジル時間という勝手なルールがまかり通る社会の中では世の中の実情を知っているものが強い。だから何をするにも自分の力だけが頼りであるとグレイシーは主張する。誰もが幸福になる可能性を持っているし、何かを人の責任にしたり失敗を悔やんで時間を無駄にする人はいない。400戦無敗・伝説の格闘技家は戦いの中で『情熱をかけて何かに打ち込める人間を育てること』という深淵な思想を練り上げた。素晴らしい哲学だと自分は思う。学校の成績はどうでもよく道場だけが、道場で生きることが自分を高め、知識を磨くことであり、道場こそが自分の居場所なのだ、とグレイシーは実践の有効性を述べている。自分の力で生き抜いていく自助努力の大切さを見落とさない。
冷静沈着に自己を分析し、闘う相手の姿を見通す中でいかに負けないか、という最低最悪の状況を考えながら物事を進める慎重な行為と行動から、物事をスタートさせるところは妙に納得できて、文字通り鉄人であり哲人であると自分は感心してしまいました。以下続く


以下 ヒクソン・グレイシーの言葉

『知っていることの中から、大事な何かを読み取ろうとし、見えないものを必死で見ようとすること。情熱、集中力、何事も妥協したくないという気持ち、自尊心……。それが私の個性だった。目の前に問題があれば解決しないではいられなかった』

『試合に勝ちたければ、まずは負けないことだ』

『勝つためには、教えられた基本だけではなく、そこから、重要な何かを「読み取る」必要があった』

『人は変われるし、長所を伸ばすことができる。自信にあふれ、自分に誇りを持ち、鋭い感覚を備えた、強い人間になれる。そのための最高の方法が柔術だ』


一条真也さんブログ、ヒクソン・グレイシー




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