"おとうさん、ママのいうことチャントきかないとだめ~!ヾ(。`Д´。)ノ彡"
出がけの路上の一コマです。
お父さんが鬼の角のように二本に髪を束ねたちっちゃなおねえちゃんに怒られています。
お父さんってどこででもみんなに怒られるようになってるんですよね・・トホホ
お~ ご同輩、こころ強く生きられよ (´;ω;)
お寺ふぁんはお寺さんに立ち寄ります。
花を見たり、庭を見たり、建物そのもの、瓦 ・・・ それに仏像
そんな中に十一面観音があります。
文字どおり十一程度(細かく数えるんじゃねえよ~といった造像例もあるようです。)のお顔をお持ちです。
穏やかな仏面、瞋恚面、白牙上出面、暴悪大笑面(それぞれ呼び名はいろいろあるようです。)など、一体の像で多数の表情を見ることができ、なかなか見応え
のある観音様です。
観音なので女性形に造られます。 琵琶湖北部長浜辺にも観音の里があり、国宝を見に行ったことがあります。
“見に” ではなく “拝みに” じゃないと叱られるんですけどね・・
さて、このブログはチャライおっさんのか~るい記事なんですが、今回はそうも言えない感じです。
お寺ふぁんは天草人です。 同郷人の若い娘が凶刃に斃れました。成人式もまだの未成年です。
もちろん面識などないんですが・・・ショックですね。
素手で殴りつけたら当たり所が悪くて・・・ とか、よろけて打ち所が・・・ とかいうのであれば、それだって赦せるものではないんですが・・理解の及ぶ範囲ではあ
ります。 くどいですが、だったらよしなんかそんなことは毛頭ありません。
それを複数の刃物を準備してメッタ刺し・・・ 到底理解が及びません。
ほかにも似たような凄惨な事件が起こっています。
一体日本の良心、理性はどこに行ってしまったんでしょう・・
被害の娘は、”天は何物も与える” といった感じの子のようですね。 もちろん本人の努力というものもあるでしょうけど、天性ですか。
親御さんやまわりの人は、”できれば大物になってもらいたい、だけど平々凡々でいいんだよ。 普通に嫁に行って、孫の顔を見せてくれて・・それから最期は看
取っておくれ・・! 孫におとうさんしからせておけばいいんだ” そんな思いじゃなかったんでしょうか。
「親に送らせる」 そんな最悪最大の不孝を押し付けられてしまいました。
犠牲者わずかに一人、しかも未成年となれば罪に問われはしても、のうのうと生きながらえることになりますね。一般論的に。
誰かが食事や買い物に誘った、何か用事ができた、そんなことがあれば・・ 少年に深呼吸をする暇があれば・・
無かったことかもしれませんね。 深い闇です。
十一面観音の ”効能書き” としては、
十種勝利、四種功徳をもたらすとあります。
勝利は、”現世利益”(げんぜりやく)、四種功徳は文字どおり ”功徳” (くどく)です。
利益と功徳はどう違うのか?
本来的に仏がもたらすものというのは功徳でしょうね。 これは来世に向けたものになります。
しかし、特に関西人なんかそうでしょうけど ”来世なんか、そんな長いこと待たれへん!” ということで、”生きてるうちになんとかしてや!” という需要が発生し
ます。 それが、現世利益 というものらしいです。
十種勝利の中に
○ 一切刀杖所不能害(一切の凶器によって害を受けない)
○ 不非命中夭(不慮の事故で死なない)
四種功徳の中に
○ 不非命終(早死にしない)
○ 從此世界得生極樂國土(今生のあとに極楽浄土に生まれ変わる)
というものがあります。
同郷の若い娘のために祈らずにおれない気分ですね。
とは言え、所詮仏像なんか木や金だなんて言ってる罰当たりにはなんの利益、功徳もないでしょうけどね。
いい年にもなってきたし、鑑賞だけということでなく、信心も必要というものかもしれませんね。
命は大切、他人も自分も!