3月5日の折々のことばにこんな言葉が取り上げられていました。
「花の良いところは必ず枯れるところだと思う」・・・くどうれいん
今、我が家の庭のハクモクレンが盛大に散っているところです。もう幾度も書きましたが、実家の畑の角に3・4メートルの大木になったハクモクレンがありました。父が生と死の境の一線をそれこそ一跨ぎ、やすやすと死んでいったとき、夜目にも白く真っ盛りだったハクモクレンです。それからは私は勝手にこれを父の花として抱いています。東京に家を建てた時も、庭師に頼んで、ハクモクレンを植えてもらったのでした。
近所の10町会合同で編集発行していた「だいたらぼっち」というミニコミ紙に、リレーで随想を書いてもらうコーナーがありましたが、詩や文をお書きになる方にお願いした時、「真っ白なドレスをまとった花嫁かと思ったハクモクレン」と表現なさっていたことがありました。それほどにこの花は純白に豪華に、そして上品に咲くのでした。あまりに成長がよく、茂り過ぎて他の木を負かすこともあって、植木屋さんに切り詰めてもらったところ、近所から寂しいと切らないように頼まれたこともありました。
この父の花は、花の時期がまことに短いのです。急に春めき、4月なみの温かさなどと天気予報で報じられるようになると、急速に蕾を膨らませ、真っ白な花びらを見せ始め、あっという間に開くのです。それも無傷ではなかなか。蜜がよほど甘いのでしょうか、短い蕾の時から小鳥についばまれるのです。そうなると、開いた時、茶色に傷がついた花になってしまうのです。うまく小鳥の攻撃をかわした花も、良くて3日、パラリパラリ散ってしまいます。
折々のことばでは、「祝福が重くなりすぎないくらいが確かいいい」と解説にあります。
鎌倉のお寺まで足を運んだことがあります。
ご近所の方々は、お宅のハクモクレンの開花を待ちわびて、春を感じてらっしゃるのですね。
「花嫁」いい表現ですね。
でもそんなに早く散るのだとは知りませんでした。
お掃除も大変ですね。
今夜で散り終えると思います。今朝は、痛い腰を押さえ押さえ掃除しました。花びらが散った後には花の雌蕊でしょうか、あおむしのような棒状のものが落ちます。掃除はまだまだ続きます。リハビリです。