乙女高原ファンクラブ活動ブログ

「乙女高原の自然を次の世代に!」を合言葉に2001年から活動を始めた乙女高原ファンクラブの,2011年秋からの活動記録。

2013年度総会と座談会

2014年03月16日 | 総会座談会

  【総   会】
 3月16日(日),1時半から準備をし,午後2時から山梨市牧丘総合会館3階大ホールで,2013年度の乙女高原ファンクラブ総会ならびに座談会を行いました。総合司会は三枝さん。出席総数は過半数で総会は成立しました。
 代表世話人・宮原さんのあいさつは,望月新市長さんがいらっしゃってから,していただきました。市長さんにファンクラブの皆さんの熱意ある活動をしっかりお伝えできたと思います。

■代表世話人,宮原さんのお話■



■望月新市長のお話■


 議事は,①2013年度活動報告を事務局・植原から,②2013年度収支決算報告を内藤さんから,③会計監査報告を竹居さんからしていただきました。ご承認いただいた後,④2014年度活動計画案と⑤2014年度収支予算案を事務局・植原からご提案し,承認いただきました。その他の項も承認していただき,総会は終了しました。

  【座 談 会】
 続いて行われた座談会の話題提供者は,様々な環境活動に取り組んでいる内藤さん(乙女高原ファンクラブ世話人,乙女高原案内人)のお話でした。内藤さんは様々な資料を用意してくださり,たくさんのお話をしてくださいました。じつはお茶菓子も豪勢で,とてもおいしかったです。差し入れてくださった皆さん,ありがとうございました。


   ※内藤さんのお話の概要(まとめ 植原)
・環境活動に関わるきっかけは,高木善之さん(環境活動家。ネットワーク『地球村』代表)の連続セミナーを聞いたこと。
・生まれ育ったのは,甲府の田舎。風呂を借りっこしたり,おかずのおすそ分けが普通という社会だった。
・社会がマネー主義になったことで,人間の経済活動が人の心にも動植物にも大きなダメージを与えている。
・退職後,「人と人との絆」や「自然観察からはじまる自然保護」を伝えていかなければならないという使命感義務感が出てきた。
・それらの活動に参加することが自分の生きがいにもなっている。
・「ローカルな課題として東海地震(防災)」,「グローバルな課題として地球温暖化」が自身にとって喫緊な課題で,緊急的に解くんできた。
・3.11のように,山梨も含まれる東南海でも「点」での地震が連続して「面」で地震が起こる可能性がある。
・調べることで見えてくる。調べることが守るにつながる

・自然は子孫からの借りもの。なにかを決めるとき,7代先のことを考えて決める。
・ロハス(LOHAS=健康で持続可能なライフスタイル)を復権させたい。
・Think globally, act locally モッタイナイ(ケニアのワンガリ・マータリさんが国連で提唱)
・地球の歴史を5mのビニールテープで表現し,ところどころ地球史エピソードのタグをぶら下げて,年表のようにした。
・地球46億年の歴史を1年に短縮すると,人類誕生は大みそかの11時37分。
・最近,気になる横文字コトバとしてティッピング・ポイント=一度越えてしまうと,後戻りできないポイント(地球温暖化がある程度進むと,海洋大循環が止まってしまうなど)。
・環境倫理が自分の原点。環境倫理は世代内倫理(自然からの恩恵を受けるのに南北間で格差がある),世代間倫理(自然からの恩恵を受けるのに世代間で格差がある),生物間倫理(すべての生物に自然からの恩恵を受ける権利がある)。

・河口湖で湖面が全面結氷した写真を見せ,4・50年前はこんなに寒い冬であったことを紹介しながら,地球温暖化が進行していることを実感してもらっている。
・みどりの学校のメンバーとして小学校を訪問し,手手回し発電やソーラー発電や風力発電など手作りの教材ををたくさん準備し,体験してもらっている。ソーラークッカーで太陽光を集めて炊いたご飯を試食してもらうこともある。

・公共施設や学校に太陽光発電パネルを設置するコーディネートもしている。
・ヴァンフォーレの試合があるときも,試合会場で展示や実演を行っている。
・放置自転車を市から譲り受けて,車輪に内蔵されているハブドライブの発電機を活用して発電機をつくり,実演したり,工作教室を開いていたりしている。
・小瀬はエコ・スタジアムとして,ヴァンフォーレの試合がある日は試合終了後のゴミを分別し,その重さを測るという活動もしてきた。
・ソーラークッカー(パラボラアンテア型の集光装置。料理する)は,倒れたりすると簡単に火が出てしまうので,人がついていないと使えない。15分くらいでガラガラとお湯が沸く。同じ料理をつくっても,コンロよりソーラークッカーのほうがおいしいと評価される。コンロだと下から熱が伝わるだけだが,ソーラーだと全面から熱が来るからか。

・日々の足跡→日記。新聞のその日の最高・最低気温,平年比,ソーラークッカーによって沸かした湯の量,月末にはゴミの量,自家用車の走行距離などもメモしている。
・環境家計簿を8年間続けている。買電量,売電量,ガス,水道,灯油,ガソリン,燃えるゴミの量などを月ごとに記録している。毎日の体重を書いておくことによって,それがダイエットにつながる(測るダイエット)のと似ていて,環境家計簿をつけることで,自然に省エネ・省資源につながっていく。
・暖房器具はストーブをやめてこたつだけ。部屋間の温度差,室内外の温度差がなくなることによって,家族が風邪をひかなくなった。
・家計にも環境にも健康にもよい生活(3K生活)をしている。
・今は「乙女高原」と「みどりの学校」と「時習塾」での活動をがんばっている。
・生涯現役でがんばりたい。

 その他,内藤さんの琴線に触れたコトバをたくさん紹介していただきました。
 また,三枝さんの司会で,皆さんの感想や意見を聞いていき,有意義な座談会を終了しました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

里山モニタリングの講習会に参加してきました

2014年03月01日 | 参加報告

■モニタリングサイト1000とは・・・
 里地里やまの自然の変化を,市民による調査によって全国規模で調べていこうという環境省/(公財)日本自然保護協会によるプロジェクトです。調査項目は9つありますが,乙女高原では、このうち『カエル調査』に取り組みます。乙女高原は2013年にサイト登録したので,今回が初めての調査になります。

 今回は神奈川県鎌倉の谷戸を活用した公園での講習会に,ファンクラブを代表して3人で参加してきました。



 講習会場となった鎌倉中央公園は,もともと山崎の谷戸と呼ばれる里山でした。谷戸とは雑木林に囲まれた谷で,両側の林から水が滲みだし,たえずジュクジュクしている,細長い湿地状の場所です。ここでは,昔から田んぼがつくられていました(谷戸田とか谷津田と呼ばれます)。1990年,ここに都市公園をつくる計画が発表されました。その中には芝生の広場やコンクリート護岸の池や全面ガラス張りの建物が描かれ、その池には吊り橋まで架かっていたそうです。この発表を知って驚き、その内容に猛反発したのが、ここでで乳幼児の青空保育をしていた「なかよし会」というグループのお母さんたちだったそうです。最終的に,市民の粘り強い活動によって,この地の自然や景観を大きく変えることなく,谷戸を生かした公園として鎌倉中央公園は生まれ,鎌倉市と協働で公園の維持管理や公園を活用して環境教育などの活動をしていこうというのが,今回の講習会の協力者である『NPO法人山崎・谷戸の会』なのだそうです。
http://www1.ocn.ne.jp/~ya-yato/



 講習内容はアカガエル類の産卵調査。講師の前田さんによると,アカガエル類は1シーズンに1匹のメスが1つの卵塊しか産まないので,卵塊の数を数えれば,それがその地域の卵を産んだメスの数になり,継続調査すれば,カエルの数の増減が見えてくるのだそうです。30名ほどの参加者と一緒に,現地の自然保護活動をされている久保さんの案内で,谷戸の昔ながらの田んぼに産み落とされたカエルの卵をじっくり観察してきました。カエルの卵をカルガモやアオサギが食べると聞き,びっくりしました。



下の写真は休耕田の写真ですが,カエルたちが産卵できるように草刈りをしたそうです。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする