乙女高原ファンクラブ活動ブログ

「乙女高原の自然を次の世代に!」を合言葉に2001年から活動を始めた乙女高原ファンクラブの,2011年秋からの活動記録。

笛川小学校4年生の自然体験学習

2024年11月21日 | 学校連携
 11月21日(木)、 「この時期でも楽しい観察会ができる!」ことは11/18の案内で腑に落ち、わくわくしながら子どもたちを待ちました。今回、参加してくださったのは5名。例のごとく9時に集まって打ち合わせと下見をし、9時半ころ到着するスクールバスを待ちました。4年生19人と引率の先生4人です。

 4年生の学習テーマは「乙女高原の植物」です。ですから、この時期に見られる草花の種子散布戦略をいろいろ見てもらおうと考えました。

 綿毛で飛ぶもの、コショウや塩の卓上容器のような形をしていて、風が吹くと揺れて「上から」種がこぼれ、風によって遠くまで飛ばされるものなどを観察したのですが、子どもたちの反応は、私たちが準備したものを越えていました。子どもたちは、私たちが説明しようとしている草の実に、どんどんあだ名を付けていくのです。そのあだ名が的確すぎて、笑ってしまうほどでした。思わず全部をメモしました。
 クイズにするので、以下のあだ名が、なんという草花の実なのか考えてみてください(答えはこの記事の最後に。乙女高原のサイトにその画像があるものは、画像アドレスも付けました)。

(1)ピーマン (ヒント:ピーマンを縦にして、少し小さくすると) 
(2)バナナ (ヒント:「皮のむき方」が似てる?)
(3)トウモロコシ (ヒント:細身のトウモロコシです)
(4)柏餅 (ヒント:ちっちゃな柏餅)
(5)コンペイトウ
(6)トマト・まるなす (ヒント:ミニトマトではなくマイクロトマト)
(7)ドラゴンフルーツ
(8)たこさんウインナー(ヒント:実の皮がめくれる感じが・・・)
(9)ヒトデ
(10)裂けるチーズ
番外編・木の芽(11)赤いタケノコ
番外編・キノコ(12)納豆ご飯

 この日も、「今日はト・ク・ベ・ツ。草原の中を歩いていいよ」ということにしました。草原の中はジャングル状態ですが、ヤツドリゼンマイの「ミステリーサークル」内に限っては、ヤマドリゼンマイの葉がしおれて地面に倒れているので、歩きやすくなっていました。「ね、これ動物の糞じゃあありませんか?」と一人の子。確かに、たくさんの糞が見られます。かなり崩れていました。溜め糞だったのかもしれません。

 また、私のチームではなかったのですが、ウサギの糞を見つけて、大事そうにビニール袋の中に入れている子もいました。見せてもらうと、確かにノウサギの糞でした。

 このように楽しく観察会をし、スクールバスで帰る子どもたちを見送りました。中には「笛川小をここ(乙女高原)に持ってきて、ここで勉強したい」なんて、うれしいことを言ってくれる子もいました。


 この日も、振り返りをしながら、みんなでお弁当を食べました。
 午後から草刈りボランティアの境界線となるひもを張るという作業をしていたのですが、ツツジのコースで作業していたら、走り去るノウサギの姿を見ました。まだ白くなっていませんでした。茶色というより濃いグレーでした。

【植物のあだ名の答え】(アドレスがあるものは、その画像)
(1)ピーマン → コオニユリ
(2)バナナ ➝ オオバギボウシ
(3)トウモロコシ → クガイソウ
(4)柏餅 → ヤマハギ
(5)コンペイトウ → ヤマハハコ
(6)トマト・まるなす ➝ ツリガネニンジン
(7)ドラゴンフルーツ → ノハラアザミ
(8)たこさんウインナー → メマツヨイグサ
(9)ヒトデ → キリンソウ
(10)裂けるチーズ → ヤナギラン
番外編・木の芽(11)赤いタケノコ → レンゲツツジの花芽
番外編・キノコ(12)納豆ご飯 → チャダイゴケ


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笛川小学校3年生の自然体験学習

2024年11月18日 | 学校連携
 11月18日(月)、前日は雨だったので、道路のぬかるみを心配しましたが、大丈夫でした。
 朝9時に、今回の案内活動に立候補してくださった5人が集合。打ち合わせや下見をしながら子どもたちの乗ったスクールバスを待ちました。
 9時半ころ、3年生21人と引率の先生方4人が到着。さっそく「はじめの会」をし、担当者の自己紹介。その後、4チームに分かれて、それぞれ草原の中で自然観察を楽しみました。今回、子どもたちの案内に5人も立候補してくださったので、4チーム編成が可能となり、チームの数が多い分、一つのチームの人数を少なくできるので、よりきめ細かい対応が可能となりました。平日になりますが、今後も「学校対応・学校連携」の機会は増えると思います。皆さんの積極的なご参加をぜひよろしくお願いします。ちなみに、活動参加には「乙女高原案内人」を条件にしていません。どなたでも、やってみたい方、子どもたちのために一肌脱いでいいよという方、乙女高原のために活動したい方なら、大歓迎です。

 標高が1,700メートルもある乙女高原の11/18は、里の真冬と変わりません。いくら学校現場が忙しいからといって、こんな時期に来られても・・・と正直思っていましたが、いざやってみると、次から次へとネタが見つかるし、視点を変える面白さがあります。また、3年生は今年3回目の乙女高原なので、「前回と比べて」観察できます。そんなこんなで、いや楽しいのなんの。私も所属している日本自然保護協会の自然観察指導員の合言葉「自然観察(会)、いつでも、どこでも、だれとでも」を体感する1日となりました。

 みつかったネタは、たとえば、クロスズメバチの巣。このハチは基本的に地面の下に巣を作るので、巣が見つかるというのは珍しいのですが、木の根が横にはった下に見つかりました。夏だったらハチも活発なので、近くで見るのは多少なりとも危険が伴いますが、今はもう気温も低いので、変温動物であるハチたちの動きは鈍く、間近に近寄って観ても、危険は感じられませんでした。
 後日(11/21)、観察していたら、どうも女王らしい、一回り大きなハチが巣から出てきました。まわりのハチは巣の表面にいるだけなのに、女王?は出て来ては、すぐに飛び立っていきます。10匹以上の女王?の旅立ちが観察できました。

 たとえば、ハサミムシの集団越冬場所。3年生の学習テーマは「乙女高原の昆虫」だそうです。子どもたちはキョロキョロしながら、昆虫を探すのですが、そのキョロキョロは能動性を伴ったキョロキョロです。朽木があれば崩してみるし、石があればひっくり返してみるし。で、ロッジ前の鉄の板をめくったところ、中に10匹以上のハサミムシがいたのです。集団ねぐらなんでしょうね。見つかったのはコブハサミムシで、この虫は、春、お母さんが卵を産み、それを大切に守り育て、最後には卵から出て来た子たちにお母さんが自分の体を食べ物として提供することが知られています。

視点を変える面白さというのは、虫媒花の実や種は、昆虫が送粉に来てくれたからこそ、今、実が実っています。ということは、実や種こそ、昆虫が来た痕跡だということです。実や種の観察をすることが昆虫の観察につながるわけです。というわけで、事前に準備した「花・実・昆虫カード」を使って、今、目の前にある実にはどんな花が咲いていたのか?を推測してもらうゲームをしました。

 なお、草原のロープはもう外してありますし、草花も枯れているので、草原の中を少人数で歩き回っても自然へのインパクトはないだろうと判断し、班ごとに「草原ジャングル」の中を歩き回って観察することにしました。「保存型の自然保護」をしている乙女高原の草原にあっては、中を歩き回るなんて今の時期しかできないことです。これも楽しかったです。

 半日の自然観察はあっという間に終わってしまいました。バスに乗って帰る子どもたちを見送った後、みんなで、観察の様子を分かち合いながら、お昼を食べました。
 帰りがけ、水があふれそうな林道側溝にたまった泥をかき出して、水があふれて凍らないようにしておきました。これで23日の草刈りボランティアも一安心です。

 【ビフォー】

 【アフター】

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笛川小6年生ボランティア体験支援

2024年11月12日 | 学校連携
 11月12日、朝、焼山峠がとてもにぎやかでした。今日は「観光地美化活動」の日。焼山峠はその集合場所だったので、たくさんの人が集まっていました。ちょっと車を停めてあいさつし、乙女高原へ。6年生を迎える準備をしていたら、角田さんが血相を変えて駐車場に来ました。「路上駐車で、笛川小のバスが通れないかもしれない」 それは大変! と、角田さんに焼山峠に戻ってもらい、事務局(観光課)に車の移動をお願いしていただきました。そんなことがあって、スクールバスは無事、乙女高原まで来ることができました。

 【朝の打ち合わせ】

 【はじめの会】

 6年生20人と、引率の先生方。そして、乙女高原ファンクラブからは8人が参加しました。はじめの会が終わったところで、3グループに分かれ、それぞれの作業場所に向かいました。

 当初、県による事前草刈りをしていただいたエリアの草を坂の上まで運び上げ、そこで遊歩道への草敷き体験をしてもらう計画でした。でも、11/4 に下見をしたところ、ここ(下)から上まで草を運ぶのは距離もあるし、高低差もあるので、とても大変です。しかも、ここ(下)の遊歩道に草を敷いてしまったら、田丸さんのパッカー車に積み込む草が少なくなってしまうし、遊歩道は敷いたばかりの草で歩きにくくなりそうです。そこで、草原上部の3箇所を選んで、事前に草を刈っておきました。そこを作業場所としました。

 子どもたちと一緒に、事前に刈っておいた草をまとめて、ブルーシートの上に載せました。ブルーシートがいっぱいになったら、四隅に付けたロープを持って出発です。遊歩道の坂道を4人で力を合わせて登っていきました。ブルーシートは各班に2枚用意したので、8人が必要です。足りないところは先生やファンクラブ・スタッフが入りました。きりがいい所で止まり、載せた草を降ろして敷きました。進行方向に直角になるように敷いていきます。こうしないと、草で滑りやすくなってしまいます。敷いた後は草がふわふわなので、足で何度も踏みました。そうしたら、草もなじんできて、いい感じです。


 載せた草が無くなったので、作業場所に戻りました。「水を飲んで、少し休んで」と言ったのですが、子どもたちはどんどん作業を始めてしまいました。働き者の子どもたちです。すぐに草が足りなくなったので、鎌の使い方を教えた上で、交替で草を鎌で刈って、その草をブルーシートに載せるようにしました。最初のうちはぎこちない感じでしたが、そのうち、どんどん鎌の使い方が上手になりました。

 結局、ウエハラが属した班は、作業場所から遊歩道へ3往復、草を運んで敷き入れました。3往復目が終わったところで、「じゃあ、みんなで、どれくらい草が敷けたか見に行こう」と、刈り草を敷いたばかりの遊歩道をみんなで登りました。中には「気持ちよさそう」と寝転がる子も出てきました。遊歩道のかなりの区間に草を敷くことができました。大感謝です。
 そのまま遊歩道を登って、「富士山が見える展望台」まで行きました。富士山が雲海の上に浮いているように見えました。山頂近くが白く見えました。初冠雪が解けずに残っていたのだと思います。

 去年もこの「ボランティア体験」を企画したのですが、雨天中止となってしまいました。従って、今回が笛川小学校にとっても、ファンクラブにとっても初体験でした。楽しく活動でき、しかも、雪の富士山が見えるというボーナスまでありました。
 終わりの会では、ファンクラブを代表して角田さんからお話をしていただきました。そして、バスに乗って帰る子どもたちを見送りました。
 都合がつくスタッフでお昼を食べ、午後から、遊歩道のロープ外しをしました。季節外れの暖かさで、作業をしていると汗ばむくらいでした。
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