乙女高原ファンクラブ活動ブログ

「乙女高原の自然を次の世代に!」を合言葉に2001年から活動を始めた乙女高原ファンクラブの,2011年秋からの活動記録。

乙女高原展46 氷華

2024年11月29日 | 街の駅・乙女高原展
山梨市駅前 街の駅やまなしの一角をお借りして、乙女高原・乙女高原ファンクラブの常設展をしています。
このたび展示替えをしました。
「乙女高原の氷華」です。
この時期、条件の揃った草花では、地上部は枯れているのにまだ根は生きており、地中の水分を吸い上げ、それが寒さが凍って茎の外に押し出され、それはそれは、個性的で、きれいな立体作品ができます。


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カヤネズミの巣を見つけよう!!

2024年11月24日 | カヤネズミ・プロジェクト
11/23の「乙女高原草刈りボランティア」で、草刈りをしながらカヤネズミの巣をみんなで探しました。見つかった巣は全部で5つ。調べた結果を報告します。5つのうち4つがおそらく鳥の巣でした。

一つ目はおそらくウグイス。15×8×9センチの楕円形。まわりは笹の葉でした。


二つ目もたぶんウグイス。14×8×8センチと、第一の巣とほぼ同じ大きさです。こちらの外装には笹の葉ばかりでなくダケカンバの皮も使われていました。


三つ目は上の開いたお椀型の巣で、大きさは8×10、高さ6センチ。内径は5~6センチ。古くて断定できませんが、おそらくホオジロ。


四つめはかなり壊れていて、おそらく元の半分以下になっていると思いますが、巣材に笹が使われているので、たぶんウグイス。


そして、最後の1コは、細長く裂かれた葉がボール状になっていて、5センチほどの大きさです。おそらく、草原で多数見つかっている「地上巣」のなれの果てだと思います。


https://fruits.jp/~otomefc/maga361.html
ススキ株の中央に見つかる「東京ドーム」型の巣、楕円形の巣の半分が地下にあるというこの巣の持ち主がまだ特定できていません。
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第23回草刈りボランティア

2024年11月23日 | 草刈りボランティア
 11月23日(祝/土)、朝早く家を出て、林道を走っている途中で日の出となりました。日の出前後の2~3分ほどは、遠くの山も近くの森もだいだい色っぽく見えました。朝焼けです。遠くの山が染まる、いわゆるモルゲントロートはよく見ますが、自分のすぐ近くもだいだい色です。不思議な光景で、思わず車を停めて、見とれてしまいました。その後、林道を注意深く観察しながら登りましたが、路面凍結している箇所はありませんでした。これで、今日参加くださる皆さんも安全にここまで来れるなと、ほっとしながらロッジに着きました。一人で準備を始めていたら、一人二人と見知った顔が増えてきました。多くの皆さんの協力を得て、今日の大イベントを行う準備ができました。


 スタッフの打ち合わせをする頃には、すでに多くの一般参加者も集まっていました。駐車場係は打ち合わせに参加せず、そのまま車の誘導をしてもらうことになりました。打ち合わせでは一日の流れや緊急事態への対応を全体で共有しました。朝の受け付けと豚汁の配給が一番混雑しますが、受け付け係以外のスタッフも応援してくださり、てきぱきと受け付けが進みました。



 はじめの会が始まりました。市長の高木さんと、峡東林務事務所長の深水さんのあいさつがありました。お二人ともいつもの年より、あいさつの時間がだいぶ短かったです。今日は快晴ですが、風がとても冷たく、参加した皆さんの体調を考えてのことだったと思います。


 続いて植原から日程の説明と諸注意を行ったのですが、今年の新機軸として参加されている団体の紹介をしました。どんな団体が参加しているのかを全体で共有するのは有意義だし、紹介された方が団体の皆さんのモチベーションも上がると考えたからです。以下、紹介した団体です。
・金峰前山恩賜県有財産保護組合
・北奥仙丈外二山恩賜県有財産保護組合
・倉科財産区
・西保下財産区
・水ing AM(スイングエイエム) 杣口浄水場の管理
・株式会社田丸 毎年、ゴミ収集車もボランティア参加
・山梨ロータリークラブ ロッジ前の看板、谷地坊主の看板を寄贈
・乙女クラブ 草刈りボランティアの豚汁作りを担当している西保の皆さん
・甲府城西高校の生徒の皆さん
・地元の笛川小学校・中学校の児童・生徒の皆さん
・山梨市観光課
・山梨県峡東林務環境事務所県有林課
・乙女高原ファンクラブ 
 さらに、「一番遠くから参加された方」の紹介も入れました。今回、国内では大阪からの中野さん、海外からはベトナムからのブ・ティ・フェン・チャンさんが「一番遠くからの参加者」でした。

 いよいよ作業です。班ごとに分かれ、班長さんの指示に従って作業をしていきます。


 なんにでもトラブルはつきものですが、朝、係ごとに道具を仕分けていたにも関わらず、「草運び班」に肝心の熊手が1本もなく、作業の前半は素手で草を集めなければならないことになってしまいました。草運び班の皆さん、本当にご苦労様でした。草運び班の奮闘で、田丸さんが持ってきてくださったパッカー車(ごみ収集車)をフル稼働させることができました。この車に刈った草を押し込んで、残土処分場まで運ぶのです。刈った草には草の種が含まれています。ゆくゆくは処分場を第二乙女高原にしたいと考えています。

 草原の広い部分は保護組合や財産区の方々が刈り払い機で刈っていきます。20年前は、それこそあっという間に終わっていましたが、さすがに人口減少と高齢化はどの地域・どの団体でも共通の課題です。草刈りボランティアを持続可能なものにするために、何か手だてが必要だなと思いました。


 レンゲツツジが混生している遊歩道「ツツジコース」エリアは手刈り班担当です。3箇所に分かれて、ツツジを傷つけないように刈ってもらいました。1時間ほど草刈り作業をしたら、今度は草運びです。刈り払い機で刈った草などをビニールシートに積んで遊歩道に敷き入れたり、田丸さんのパッカー車まで運んで積み込んだりしました。パッカー車が現地に到着したら、藁撒き班の指示で、残土処分場に草を降ろして、広げていきました。
 遊歩道のロープは事前準備で全て外してありました。当日は、ロッジの庭でもう一度巻き直し、整理してから、倉庫にしまいました。これで来年もスムーズにロープを伸ばすことができます。


 豚汁班は朝からずっと豚汁の支度です。肉とゴボウは藤巻さんから、野菜は三枝さんから提供です。ありがたい。お昼が近づくにつれて、いい匂いをあたりに散らしていました。


 子どもたちの希望者はキッズ班です。乙女高原の裏山に大きなブナの木があり、私たちはブナ爺と呼んでいます。ブナ爺は尾根に生えているため、根もとの土が崩れ、多くの根が「浮いている」状況でした。幸い、ブナ爺のすぐ下には林道が通っているので、林道に積もった落ち葉を集めて、大きな袋に詰めてブナ爺まで運び上げ、それを根元に敷いてあげるという作業をしました。ブナ爺に落ち葉のふとんをかけてあげる・・・というイメージです。


 作業は、安全に、楽しくすることが一番大事です。疲れてしまったら「もう、おしまい」にして、休んでもらってもいっこうに構いません。



 全体の作業が終わったら、刈ったばかりの草原内で記念写真を撮りました。今年の乙女高原の写真屋さんは三枝さんです。その場で終わりの会をし、ファンクラブ代表世話人の角田さんがお礼のあいさつをし、同じく代表世話人の三枝さんが諸連絡をし、終了しました。


 生徒・学生の皆さんで「ボランティア参加証明書」が欲しい方にはその説明をし、全員におみやげ袋を渡しました。いよいよお昼、豚汁が食べられます!! おかわりをする人が続出でした。感想の中でも「豚汁がおいしかった」というのが一番多かったです。

 今年、救護係の出番がありませんでした。とてもいいことです。


 希望者には山梨市公用車で山梨市駅から送迎したのですが、意外と希望者が少なかったです。「足のない」中・高生などにたくさん利用してほしいです。

 全部の片付けを終え、帰宅したのですが、帰ってから、ロッジの鍵がポケットに入っているのを発見し、またロッジまで戻る羽目になってしまいました。気づかないうちに疲れていたのだと思います。モルゲントロート(朝焼け)だけでなく、アーベントロート(夕焼け)でも、身の回りがだいだい色になる体験をしました。鍵を返し忘れてアンラッキーだったけれど、これってラッキー?
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笛川小学校4年生の自然体験学習

2024年11月21日 | 学校連携
 11月21日(木)、 「この時期でも楽しい観察会ができる!」ことは11/18の案内で腑に落ち、わくわくしながら子どもたちを待ちました。今回、参加してくださったのは5名。例のごとく9時に集まって打ち合わせと下見をし、9時半ころ到着するスクールバスを待ちました。4年生19人と引率の先生4人です。

 4年生の学習テーマは「乙女高原の植物」です。ですから、この時期に見られる草花の種子散布戦略をいろいろ見てもらおうと考えました。

 綿毛で飛ぶもの、コショウや塩の卓上容器のような形をしていて、風が吹くと揺れて「上から」種がこぼれ、風によって遠くまで飛ばされるものなどを観察したのですが、子どもたちの反応は、私たちが準備したものを越えていました。子どもたちは、私たちが説明しようとしている草の実に、どんどんあだ名を付けていくのです。そのあだ名が的確すぎて、笑ってしまうほどでした。思わず全部をメモしました。
 クイズにするので、以下のあだ名が、なんという草花の実なのか考えてみてください(答えはこの記事の最後に。乙女高原のサイトにその画像があるものは、画像アドレスも付けました)。

(1)ピーマン (ヒント:ピーマンを縦にして、少し小さくすると) 
(2)バナナ (ヒント:「皮のむき方」が似てる?)
(3)トウモロコシ (ヒント:細身のトウモロコシです)
(4)柏餅 (ヒント:ちっちゃな柏餅)
(5)コンペイトウ
(6)トマト・まるなす (ヒント:ミニトマトではなくマイクロトマト)
(7)ドラゴンフルーツ
(8)たこさんウインナー(ヒント:実の皮がめくれる感じが・・・)
(9)ヒトデ
(10)裂けるチーズ
番外編・木の芽(11)赤いタケノコ
番外編・キノコ(12)納豆ご飯

 この日も、「今日はト・ク・ベ・ツ。草原の中を歩いていいよ」ということにしました。草原の中はジャングル状態ですが、ヤツドリゼンマイの「ミステリーサークル」内に限っては、ヤマドリゼンマイの葉がしおれて地面に倒れているので、歩きやすくなっていました。「ね、これ動物の糞じゃあありませんか?」と一人の子。確かに、たくさんの糞が見られます。かなり崩れていました。溜め糞だったのかもしれません。

 また、私のチームではなかったのですが、ウサギの糞を見つけて、大事そうにビニール袋の中に入れている子もいました。見せてもらうと、確かにノウサギの糞でした。

 このように楽しく観察会をし、スクールバスで帰る子どもたちを見送りました。中には「笛川小をここ(乙女高原)に持ってきて、ここで勉強したい」なんて、うれしいことを言ってくれる子もいました。


 この日も、振り返りをしながら、みんなでお弁当を食べました。
 午後から草刈りボランティアの境界線となるひもを張るという作業をしていたのですが、ツツジのコースで作業していたら、走り去るノウサギの姿を見ました。まだ白くなっていませんでした。茶色というより濃いグレーでした。

【植物のあだ名の答え】(アドレスがあるものは、その画像)
(1)ピーマン → コオニユリ
(2)バナナ ➝ オオバギボウシ
(3)トウモロコシ → クガイソウ
(4)柏餅 → ヤマハギ
(5)コンペイトウ → ヤマハハコ
(6)トマト・まるなす ➝ ツリガネニンジン
(7)ドラゴンフルーツ → ノハラアザミ
(8)たこさんウインナー → メマツヨイグサ
(9)ヒトデ → キリンソウ
(10)裂けるチーズ → ヤナギラン
番外編・木の芽(11)赤いタケノコ → レンゲツツジの花芽
番外編・キノコ(12)納豆ご飯 → チャダイゴケ


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笛川小学校3年生の自然体験学習

2024年11月18日 | 学校連携
 11月18日(月)、前日は雨だったので、道路のぬかるみを心配しましたが、大丈夫でした。
 朝9時に、今回の案内活動に立候補してくださった5人が集合。打ち合わせや下見をしながら子どもたちの乗ったスクールバスを待ちました。
 9時半ころ、3年生21人と引率の先生方4人が到着。さっそく「はじめの会」をし、担当者の自己紹介。その後、4チームに分かれて、それぞれ草原の中で自然観察を楽しみました。今回、子どもたちの案内に5人も立候補してくださったので、4チーム編成が可能となり、チームの数が多い分、一つのチームの人数を少なくできるので、よりきめ細かい対応が可能となりました。平日になりますが、今後も「学校対応・学校連携」の機会は増えると思います。皆さんの積極的なご参加をぜひよろしくお願いします。ちなみに、活動参加には「乙女高原案内人」を条件にしていません。どなたでも、やってみたい方、子どもたちのために一肌脱いでいいよという方、乙女高原のために活動したい方なら、大歓迎です。

 標高が1,700メートルもある乙女高原の11/18は、里の真冬と変わりません。いくら学校現場が忙しいからといって、こんな時期に来られても・・・と正直思っていましたが、いざやってみると、次から次へとネタが見つかるし、視点を変える面白さがあります。また、3年生は今年3回目の乙女高原なので、「前回と比べて」観察できます。そんなこんなで、いや楽しいのなんの。私も所属している日本自然保護協会の自然観察指導員の合言葉「自然観察(会)、いつでも、どこでも、だれとでも」を体感する1日となりました。

 みつかったネタは、たとえば、クロスズメバチの巣。このハチは基本的に地面の下に巣を作るので、巣が見つかるというのは珍しいのですが、木の根が横にはった下に見つかりました。夏だったらハチも活発なので、近くで見るのは多少なりとも危険が伴いますが、今はもう気温も低いので、変温動物であるハチたちの動きは鈍く、間近に近寄って観ても、危険は感じられませんでした。
 後日(11/21)、観察していたら、どうも女王らしい、一回り大きなハチが巣から出てきました。まわりのハチは巣の表面にいるだけなのに、女王?は出て来ては、すぐに飛び立っていきます。10匹以上の女王?の旅立ちが観察できました。

 たとえば、ハサミムシの集団越冬場所。3年生の学習テーマは「乙女高原の昆虫」だそうです。子どもたちはキョロキョロしながら、昆虫を探すのですが、そのキョロキョロは能動性を伴ったキョロキョロです。朽木があれば崩してみるし、石があればひっくり返してみるし。で、ロッジ前の鉄の板をめくったところ、中に10匹以上のハサミムシがいたのです。集団ねぐらなんでしょうね。見つかったのはコブハサミムシで、この虫は、春、お母さんが卵を産み、それを大切に守り育て、最後には卵から出て来た子たちにお母さんが自分の体を食べ物として提供することが知られています。

視点を変える面白さというのは、虫媒花の実や種は、昆虫が送粉に来てくれたからこそ、今、実が実っています。ということは、実や種こそ、昆虫が来た痕跡だということです。実や種の観察をすることが昆虫の観察につながるわけです。というわけで、事前に準備した「花・実・昆虫カード」を使って、今、目の前にある実にはどんな花が咲いていたのか?を推測してもらうゲームをしました。

 なお、草原のロープはもう外してありますし、草花も枯れているので、草原の中を少人数で歩き回っても自然へのインパクトはないだろうと判断し、班ごとに「草原ジャングル」の中を歩き回って観察することにしました。「保存型の自然保護」をしている乙女高原の草原にあっては、中を歩き回るなんて今の時期しかできないことです。これも楽しかったです。

 半日の自然観察はあっという間に終わってしまいました。バスに乗って帰る子どもたちを見送った後、みんなで、観察の様子を分かち合いながら、お昼を食べました。
 帰りがけ、水があふれそうな林道側溝にたまった泥をかき出して、水があふれて凍らないようにしておきました。これで23日の草刈りボランティアも一安心です。

 【ビフォー】

 【アフター】

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