乙女高原ファンクラブ活動ブログ

「乙女高原の自然を次の世代に!」を合言葉に2001年から活動を始めた乙女高原ファンクラブの,2011年秋からの活動記録。

夏のボランティア案内(インタープリテーション)活動 7月30日

2016年07月30日 | 乙女高原案内人
 乙女高原案内人による自主活動「夏の案内活動」の第1日目は7月30日でした。参画された山本さんからのレポートです。

 天気は晴れ、最高気温は勝沼で36.1度だったようですが、乙女高原の温度計は10時頃に23度~15時頃は25度、百葉箱の中では10時頃18度~15時頃でも21度でした。直接陽が当たり続けるとさすがに少し暑く感じるので、テーブルは木陰になるよう移動しつつ、乙女高原案内人の看板を掲げて来訪者を待ちました。
 この日の案内人は私と井上さんと古屋さん、それに内藤さんが午前中参加してくれました。それに乙女高原の観察会によく参加される山井さんご夫婦が井上さんの声かけで来てくれました。

 最初のお客さんは東京からの3人家族、息子さんがご両親を連れてこられたようで、お目当てはチョウを見たいということでした。お弁当食べて昼少し過ぎまでおられましたが、ミドリシジミが見れて良かったと言って帰られました。

 次のお客さんはやはり東京からのご夫婦で、車を降りてまっすぐ案内人テーブルまで来られ、「ネットで見て初めてきました」と言ってました。お二人で鳥と蝶を追っかけて楽しまれているようです。ご主人は望遠カメラで、奥さんは双眼鏡でジャノメチョウやヒョウモンチョウの紋の数などを数えたりして蝶はいろいろ楽しめたご様子でしたが、この日の日中は鳥の鳴き声は聞こえず、あまり出会え無かったようです。それでもお弁当を持って来られていて昼過ぎまで楽しんでおられました。乙女高原でカッコウやツツドリの鳴き声を聞きますかと質問されました。ツツドリがいれば托卵する相手のムシクイもいるのだがと鳥についても詳しく、乙女高原に来る前に乙女湖のところでハチクマが見れてことで、今日はこちらに来てよかったとおっしゃって帰られました。

 続いて来られた子供2人を連れた家族連れは、奥さんは地元牧丘出身で子供の頃に乙女高原のロッジで合宿したことがあるということで、内藤さんに案内してもらいました。

 山井さんご夫婦はご自分たちで林道沿いや草原内の観察を楽しまれていて、案内人もときどき交代でご一緒したりして、山井さんが林道沿いで見つけられたというヒナノウスツボとナスの花に似た小さな花をつけたつる性植物(後で調べてヤマホロシ)を教えてもらいました。また草原内にタチコゴメグサが咲いているのも見つけてもらました。

 昼頃に30~40名の観察会グループが来られました。毎日新聞主催の観察行で、メンバーの中に山井さんのお知り合いがいらっしゃるということで、偶然の出会いにびっくりするとともに、だからおもしろいなと思いました。

 現在柵内で咲いているフィールドガイド「乙女高原のお花たち」に掲載の花を列挙すると、キンポウゲ(ウマノアシガタ)、ニガナ、ヨツバヒヨドリ、ヤマオダマキ(キバナノヤマオダマキ)、オオバギボウシ、キンバイソウ、チダケサシ、タチフウロ、カラマツソウ、ウスユキソウ、ノアザミ、シモツケ、コオニユリ、シシウド、ワレモコウ、ノコギリソウ、ノハラアザミ、シモツケソウ、コウリンカ、ホタルサイコ、オミナエシ、ヤマハハコ、ツリガネニンジン、クガイソウ、シラヤマギク、キオン、マルバダケブキ、マツムシソウ、オトギリソウ、ヒメトラノオ、ヤマハギ。
 掲載されていない花たちは、フシグロセンノウ、トモエソウ、ヤマホタルブクロ、カワラナデシコ、コウゾリナ、キリンソウ、キンミズヒキ、クルマバナ、ウツボグサ、タチコゴメグサ、オオヤマフスマ、イケマ、トンボソウ、ヨモギ、イタドリ、オオアワガエリ、それに、外来種のヒメジオン、マツヨイグサ。
 また柵外のロッジ前と道路脇に咲いている上記以外の花は、オオダイコンソウ、ミツモトソウ、ネジバナといったところです。

 以前設置した試験的柵内の花だけが目立った草原が、今年はその周りにも花が咲いていてあまり変わらないねという印象をもったのは私だけではありませんでした。花だけでなく花を求めて集まる昆虫もまた楽しめる乙女高原を避暑を兼ねて訪れてもらいたいとあらためて思いました。

 草原およびその周辺の林にヒメボタルがいないか、暗くなるまで待ってみました。残念ながらヒメボタルは確認できませんでしたが、梅雨明けで晴れていて星空が良く見えました。流れ星も見れました。せっかくですから星空観察して帰るのも楽しいと思います。
この夜は二人の方が草原脇の駐車場で星空の写真を撮っていました。

※8月6日の山梨日々新聞で取り上げられました。記事のさわりは以下で。
https://www.sannichi.co.jp/article/2016/08/06/00138631
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2016年度 第3回 乙女高原連絡会議・乙女高原FC世話人会 議事録

2016年07月13日 | 世話人会
日 時:2016年7月13日 午後7:30~9:00

前回議事録の確認・・・異議なく承認された。


乙女高原連絡会議

■草刈りボランティアについて(検討・連絡会議)
・ちらしの原稿は承認
・バスについてはバス会社と検討
・とん汁の作り方について要検討

■草刈り実験について(報告・連絡会議)
・刈り取る草が昨年よりずっと少なくなった。
・次回は9月18日。高槻先生もいらっしゃる。



乙女高原ファンクラブ世話人会

■スミレ観察会について(報告検討・世話人会)
・第3回、黄色いスミレ観察会の報告。

■マルハナバチ調べ隊について(報告・世話人会)
・第1回 ラインセンサス2頭のみ。
・第2回は8月6日

■街の駅での展示について(報告検討・世話人会)
・5月1日~6月30日まで古屋さんの写真を展示。
・7月9日から鈴木さんの写真展を開催中。

※ロータリークラブ写真部で行っている写真展に古屋さんの写真を加えたらどうか?→検討

■黄色いレシートキャンペーンについて(報告・世話人会)
・マックスバリュより8900円分のカードの寄付→プリンターのインクを購入。

■谷地坊主観察会について(検討・世話人会)
・黄色いスミレ観察会になった→1週間後に植原が個人的に実施(モニタリング個体を決めて計測)

■ガイドについて(検討・世話人会)
・7月16日(土)練馬稲門会   
・9月 1日(木)多田さん植物の会


次回連絡会/世話人会 2016年 9月 8日(木)19:30~
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街の駅やまなしでの乙女高原展・第2弾・鈴木としえ写真展スタート

2016年07月09日 | 街の駅・乙女高原展
JR中央線・山梨市駅のすぐ前にある「街の駅やまなし」。そこのロビーをお借りして5月から乙女高原(ファンクラブ)の常設展をやっています。

第1弾の古屋光雄さんの写真展を6月末まで行いましたが、好評のうちに終了しました。

本日、展示替えをしました。第2弾は、乙女高原の専属カメラマン(!)鈴木としえさんの写真展です。





飾ってみて、改めて思いました。
鈴木さんは、乙女高原ファンクラブが発足する前から乙女高原に関わり、乙女高原の自然の写真や、乙女高原でのイベントの写真を撮り続けて来られました。だから、この写真展は乙女の歴史を感じさせるものになっているなあと思いました。

お近くに来たおりには、ぜひお立ち寄りください。
建物のすぐ西側に、広めの駐車場もあります。





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7月2日の自然観察交流会~寄り道も、みんなですれば・・・~

2016年07月02日 | 乙女高原観察交流会
※井上さんのレポートです。



7月の観察交流会は2日に行われた。今回の参加者はいつもより多く、7名であった。道の駅から2台の車に分乗して、杣口林道を登って行った。林道沿いではまだウツギの白い花がたくさん咲いていた。途中、ナツツバキの花が咲いているところで、車を停めて観察する。ナツツバキは特徴的な斑の木肌と白い花がたくさん咲いていた。



その近くには穂状の実がたくさん垂れ下がったクマシデの木もあった。周囲を観察すると、トチノキの葉に毛虫がいる。これは何だろうと問うと、植原さんがすぐイモムシ図鑑を出して、「クスサン」の幼虫だろうと同定した。



また、別の人が蛇を発見し、皆で見にいくと、道路下ののり面の小さい灌木の上に「ヤマカガシ」がとぐろを巻いてじっと動かない。なぜこんな所にというような場所である。よく見るとお腹が少し膨れているようだ。何かを呑み込んで消化中だったのか・・・。



その近くのカツラの葉にもクスサンがたくさんいた。よく見ると、何かに食べられた跡なのか毛の部分だけ残っているものもあった。また、頭の尖った変わった形の虫もいて、また、植原さんの昆虫図鑑で、「テングアワブキ」とわかった。「・・トンボ」を発見した。道の下にはオヒョウの木の少し変わった形の葉を見ることもできた。この場所だけでも、大勢の目でいろいろなものを発見できて、とても面白かった。名残りおしいものの車に乗り込み、乙女高原へ。

 到着したのは10時20分、気温23度。この日、甲府は猛暑日だったそうだが、高原はさわやかで、カッコウやホトトギスなどの声が初夏を感じさせる。森の中に入ってマルハナバチの女王の巣穴作りを追う人もいる。ロッジ前の駐車場ではミスジチョウが地面をなめるような行動が見られた。草原の入り口のイタドリの所ではマメコガネが金属的な色に光ってきれいだった。またドロハマキチョッキリ、ヒゲナガオトシブミ、ルリオトシブミなどが、揺籃(おとしぶみ)づくりを頑張っている様子が見られた。



草原のあちこちにあるイタドリなどでオトシブミの仕事の痕跡が見られた。森のコースから展望台へ向かう。 夏の案内に備えて山本さんはマークをつけていく。他のメンバーはその後をあれこれ見ながら進んだ。ウラジャノメ、巨大化したエイザンスミレやアケボノスミレの葉などを見た。



この時期は春と夏の境で花は少ないが、ヤマオダマキ、ニガナ、アヤメ、キンポウゲ、ノアザミ、ヤマハタザオなどが見られた。展望台では富士山が雲の上に見えていた。シャクトリムシ状の虫がいて、これはヒョウモンエダシャクの幼虫だとイモムシ図鑑ですぐ調べてもらう。



草原のコースを下っていくと、ヒヨドリバナやチダケサシ、キンバイソウなど咲き始めているものもあった。鹿柵の効果か、草本類が元気のような気がした。ノアザミの花にとまったウラギンヒョウモン、高いモミの枝先で鳴いているホオジロなどを観察しながらロッジ前に戻る。ロッジ前のイタドリの所でまた虫を発見。白い体で背中にはタワーのような形の黒い模様がある。ヒメシロコブゾウムシというそうだ。本当に東京タワーかエッフェル塔のように見える模様だった。ここで昼食タイムにする。

 午後、ツツジのコース、以前の鹿柵のあたりをまわる。トラマルハナバチが、アヤメの花に来ていて、次々にアヤメを回って蜜集めをしていて、アヤメとマルハナバチの関係がよくわかった。モズの鳴き声もする。再び森の中に入って、ブナじいさんの所に向かう途中、山本さんが、クモキリソウが咲いているのを発見。花はどうなっているのかなど地面に近づいて観察する。もう咲き終わっていたがエゾスズランもあった。ブナじいさんの近くでもランの仲間らしいものを見つける。まだ咲いてはいなかったが、ランに詳しい山本さんがオオバノトンボソウと教えてくれる。そして森のコースを下っていくと、触角の形や模様が特徴的なかっこいい虫を発見。植原さんがオオトラフコガネと教えてくれる。



この日は本当にいろいろな虫に出会えた。 
最後に皆で一言ずつ感想を言い合った。皆、虫の目になって、普段なら気づかないようないろいろな虫を発見、観察できてとてもおもしろかった、昆虫図鑑やイモムシ図鑑を買ってもっと虫を知りたいなどの声が多かった。多くの目でいろいろなものを観察することができて、充実した観察会であった。
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