9月19日に高槻先生を団長とする植生調査を行いました。井上さん、岡崎さん、甘利山倶楽部から小林さん3人(同姓)、ウエハラと、高槻先生を含め参加者は7人でした。
この調査はシカ柵を設置する直前の2015年9月に始まり、以降毎年9月に行っています。草原内に10箇所のポイントを設定し、ポイントを中心に2m×2mの範囲で植物を調べています。シカ柵の設置によって本当に植生が回復しているのかモニタリングを行っているわけです。
ポイントには杭とポールが立っていますから、それを目印に見つけます。ポイントを隅にして、折り尺を使って1m四方の方形枠を作ります。折り尺のめもりを見ながら、まず10cm×10cmの枠の中にどんな植物が出現するかを見ます。ヘビノネゴザとミツバツチグリがありました。記録します。そしたら、枠を広げ、10cm×25cmの枠を想定し、この中にどんな植物が出現するかを見ます。ホソバヒカゲスゲとオオヤマフスマがありました。この繰り返しで、25cm×25cm、25cm×50cm、50cm×50cm、50cm×1m、1m×1mと枠を広げ、そのたびに出現する植物を記録します。1m×1mを終えたら、それぞれの植物の被度と高さを記録します。たとえば、ヘビノネゴザはとても多くて、累積すれば1m×1mの半分の面積を占めているように見えたので被度50(%)、高さ30(cm)と記録しました。さらに、方形枠を1m×2m、2m×2mまで広げ、出てきた植物を記録しました。これで1ポイントの調査は終わり、次のポイントに向かいます。午前5ポイント、午後も5ポイントの調査を行い、今日のノルマを終えました。
じつは、帰宅してからポイント6の位置が違っていることが分かり、仕方がないので、21日に一人で再調査を行いました。ポイントでの調査の様子が詳しく書いてあるのは、じつは、その時のものです。
簡単そうに見えますが、小さな植物・茎と葉しかない株を見て、植物名を当てるのは、非常に難しいです。わからないときは、ビニール袋にその株を入れて、似たような植物を探し、比べて観ます。この時、見た目ばかりでなく、においや触った感じが、とても重要になることがわかりました。たとえば、ヒヨドリバナの葉の裏側を触ると、葉脈がかなり太いです。リンドウの茎は針金くらい固いです。似た植物と区別するときに、この触った感じが決め手になりました。いつも目にばかり頼って観察している自分に気づきました。
どうしてもわからないものについては、高槻先生に郵送して確かめていただくことにしました。(追記:21日の調査も十分でなく、26日に再々調査を行いました。雨に降られながら・・・)