昨年から始めた刈り取り実験2年目の第1回目草刈りでした。
乙女高原では毎年11月という決まった時期に草刈りをしていますが,それ以外の時期に草刈りをしたら草原生態系にどのような違いが出てくるのか…を探るのが目的です。これには,麻布大学の高槻先生はじめ野生動物学研究室の全面的な協力を得ています。
実験の具体的な方法はこうです。
草原内に10m四方の方形区を6箇所設定しました。方形区は分かりやすいように四隅に杭を打ち,ポールを立てています。6箇所それぞれで以下のように草刈りの仕方を変えます。
①6月区:6月に区内の全植物を刈り取って効果をみる。
②9月区:9月に区内の全植物を刈り取って効果をみる。
③11月区:11月に区内の全植物を刈り取る(現行の刈り取りの効果の確認)。
④2度刈り:6月と9月に区内の全植物を刈り取って,2度刈りの効果をみる。
⑤選択刈り:6月に区内のススキのみを刈り取って効果をみる。
⑥刈り取りなし:全く刈り取りをしない区。
今回行ったことは,このうち①④⑤区の草刈りをし,それぞれの区内で今後調べていく植物を決めて,マーキングと調査をすることです。草刈りはおもにファンクラブで,マーキングは麻布大学の皆さんで行いました。
今回,お集まりいただいたのは9人。梅雨の中休み,抜けるような青空の元,作業がはかどりました。麻布大学の皆さんは草原到着後,さっそく作業に取りかかりました。先にマーキングや調査をすませてからでないと草刈りができないという事情があったからです。
草刈りは刈り払い機を使って宮原さんと武井さんが6月区と2度刈り区を,選択刈り区については他の人が手刈りで行いました。
刈った草は成城大学の山小屋があった場所に運びました。
真っ赤なレンゲツツジが真っ青な青空によく映えていました。作業は順調に進み,ロッジ前のベンチでお昼を食べました。
今後,それぞれの方形区がどう変化していくのか楽しみです。皆さんも注目してくださいね。