雪が降ると、乙女高原の景観がどうなるか、どんな動物たちの足跡が見られるかを展示しています。ぜひご覧になってください。
※参加された岡﨑さんがレポートを書いてくださいました。
2月3日の自然観察交流会は3名の参加でした。道の駅に集合後乙女高原へ車2台で向かいました。途中カケスに何度も出会いました。野鳥の姿を見かけては車を停め、双眼鏡で姿を追いました。カケス、アトリ、ゴジュウカラ等を観察できました。いつものことではありますが一度停まれば野鳥だけでは済みません。今日は冬芽の観察が始まりました。
ヤナギの仲間、リョウブ、トチノキを観察しました。
トチノキの冬芽はベタベタしていると言う話になると知らなかったから触って確認したいと盛り上がりました。最初に観察したのは高い所だったので見上げるだけでした。手の届くトチノキまで移動して触ってみるとベタっとしています。ちっさな羽虫や枯葉もくっついていてびっくりしました。まるでムシトリスミレの様です。見るだけではなく拡大して見たり触ったり匂いを嗅いだりしてじっくり観察すると新たな発見もあります。光り輝く膜でコーティングされたトチノキの冬芽はとても美しかったです。
次に乙女湖を見下ろす道端に停車。ここでもシメ、カワラヒワ、ホオジロ等を観察。お日様を浴びると羽根の色が本当に美しく感動しました。乙女湖は全面結氷とまではいかないものの時折不思議な音を立てています。氷のきしむ音でしょうか?この様子を「湖の歌声」と表現することがあるそうで素敵ですね。
今日はノスリやトビなどの猛禽類が真っ青な上空を気持ち良さそうに飛び交う姿が目につきます。幾つものヒコーキが雲の尾を引いて飛ぶ姿も青空に映えます。薄っすらと雪化粧した金峰山の五丈岩もくっきりと見えます。本当に気持ちの良い素晴らしい景色でした。
続いて焼山峠で停車。ミズゴケやフロウソウなどのコケ類も残雪の中で元気でした。
ズミやツノハシバミの冬芽を観察。サルオガセのたなびく姿は青空に映えて素敵でした。青空のもとでは何もかもが本当に美しく見えます。
野鳥の声も聞こえたものの姿は確認できず早々に移動。
途中複数の猛禽類とカラスの群れが飛び交っているので「四季の森」の広場に駐車して確認するとトビ、ノスリは分かりましたが尾の長い細い大型の猛禽はオオタカの様でもありますがはっきりしません。この数と騒ぎは何かありそうです。群れ飛んでいた展望台の方へ探索に向かいました。数えたらトビ9羽、ノスリ2羽、不明1羽、カラス10羽もいました。
途中から山の斜面を登りながら探しましたが見つからずに展望台に着いてしまいました。何だったのでしょうか?分からぬままではありますがこの時季にここまで来ることが無いのでミヤマシグレとウスギヨウラクの冬芽を初めて観察しました。ミヤマシグレは美味しいのでしょうか殆ど食べられていました。
車に戻る途中、駐車した車がチラチラ見える辺りまで下りた時にやっと探し物を見つけました。駆け寄るとそれはシカの死骸でした。まだ新しい状態でした。ここで何があったのでしょうか・・・?
そんなこんなでロッジ前に着いたのは午後1時近くになってしまいました。直ぐにお昼を食べて草原を横切り展望台そしてヨモギ頭まで登りました。ダケカンバの樹皮越しに青空を見上げると美しい光景が広がりました。
富士山もたなびく霞の向こうに優しい姿を見せてくれました。
帰りに再び「四季の森」の広場に立ち寄りました。たった1時間半程の間にシカは変わり果てた姿になっていました。複雑な気持ちになりましたが確認しただけで下山しました。
今日は野鳥や冬芽の観察。そして自然の美しさ、厳しさも実感した一日でした。いつ来ても乙女高原には尽きることのない発見と感動があります。