乙女高原ファンクラブ活動ブログ

「乙女高原の自然を次の世代に!」を合言葉に2001年から活動を始めた乙女高原ファンクラブの,2011年秋からの活動記録。

草原に出て来た草の芽はどう生長する?プロジェクト2-1

2024年06月17日 | モニタリング調査
4月、草原内に出てきた芽に札を付けて、継続的に写真を撮り、記録することにしました。「 札付きの植物」たちです!! 札付きといっても、悪い子たちじゃないですよ。

こんな感じです。全部で21の「札付き植物」。5/5以降は各植物の草高(植物を引っ張ったりしないで、そのまま自然の状態で地面からの高さを測る)も測定しました。6/16まで継続観察しました。
使った道具?は、園芸用の札に、百均シールをはったものです。これだけではじきに目立たなくなるだろうと、蛍光色テープの「マフラー」を巻きました。
来年は、札を高くする工夫をしたいと思いました。まわりの草が伸びるので、マフラーを付けても札が見つけにくくなるからです。


  


No.1
 4/25

 5/5 草高9cm

 5/11 草高11cm

 5/18 草高13cm

 5/24 草高 14cm

 6/8 草高 25cm

 6/16 草高 34cm

植原の予想・・・最初からホタルサイコを予想


No.2
  4/25

  5/5 草高17cm

 5/11 草高22cm

 5/18 草高20cm

 5/24 草高 26cm

 6/8 草高 40cm

 6/16 草高 48cm

植原の予想 最初からタムラソウを予想。生長が早い。


No.3
  4/25

  5/5 草高7cm

 5/11 草高8cm

 5/18 草高12cm

 5/24 草高 13cm

 6/8 草高 17cm

 6/16 草高 24cm

植原の予想・・・わかりません。最初の葉と、最近、出て来た葉の形が違います。


No.4
  4/25

  5/5 草高4cm

 5/11 草高5cm

 5/18 草高7cm

 5/24 草高 10cm

 6/8 草高 15cm

 6/16 草高 18cm

植原の予想・・・最初からツリガネニンジンと予想。「山でうまいはオケラにトトキ」のトトキとはこれですからね。2本あったのに、1本は倒れてしまいました。


No.5
  4/25

  5/5 草高7cm

 5/11 草高4cm

 5/18 草高10cm

 5/24 草高 13cm

 6/8 草高 15cm

 6/16 草高 14cm

植原の予想・・・最初はわからなかったのですが、次に出て来た葉に鋸歯が見られ、近くにタムラソウがあることから、タムラソウと予想。


No.6
  4/25

 5/5 草高2cm

 5/11 草高4cm

 5/18 草高4cm

 5/24 草高 6cm

 6/8 草高 6cm

 6/16 草高 15cm

植原の予想・・・最初はわかりませんでしたが、大きくなるにつれ、葉のギザギザがはっきりしてきたので、アザミの仲間だと思います。


No.7
 4/25

 5/5 草高14cm

 5/11 草高17cm

 5/18 草高20cm

 5/24 草高 25cm

 6/8 草高 40cm

 6/16 草高 50cm

植原の予想・・・早い時点でクガイソウと予想。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

草原に出て来た草の芽はどう生長する?プロジェクト2-2

2024年06月17日 | モニタリング調査
No.8
 4/25

 5/5  草高9cm

 5/11  草高10cm

 5/18 草高10cm

 5/24 草高 13cm

 6/8 草高 20cm

 6/16 27cm

植原の予想・・・最初はスミレと思ったのですが、どうも違いそうです。アキノキリンソウかなあ。


No.9
  4/25

 5/5  草高11cm

 5/11 草高6cm

  5/18 草高9cm 

 5/24 草高 16cm

 6/8 草高 37cm

 6/16 草高 50cm

植原の予想・・・この特徴的な葉はシシウドですね。急に大きくなりました。


No.10
  4/25

 5/5  草高5cm

 5/11 草高7cm

  5/18 草高10cm 

 5/24 草高 15cm

 6/8 草高 20cm

 6/16 草高 24cm

植原の予想・・・小さいときから「丸葉」ダケブキなんだなあと思いました。マルバダケブキ。


No.11
  4/25

 5/5  草高17cm

 5/11 草高20cm

  5/18 草高25cm 

 5/24 草高 30cm

 6/8 草高 40cm

 6/16 草高 49cm
植原の予想・・・最初はまったく見当がつかなかったのですが、おそらくヤナギタンポポ。

No.12
  4/25

 5/5  草高5cm

 5/11 草高8cm

  5/18 草高9cm 

 5/24 草高 10cm

 6/8 草高 13cm

 6/16 草高 22cm

植原の予想・・・最初のうちは鋸歯ありの葉だったのに、途中から出て来た葉には鋸歯がありません。これ、だれの子??? ノコンギク?


No.13
  4/25

 5/5  草高6cm

 5/11 草高5cm

  5/18 草高8cm 

 5/24 草高 8cm

 6/8 草高 7cm

 6/16 草高 7cm

植原の予想・・・不明。ヘビノネゴザの陰になって、大きくなれません。


No.14
  4/25

 5/5  草高10cm

 5/11 草高12cm

  5/18 草高13cm 

 5/24 草高 10cm

 6/8 草高 25cm

 6/16 草高 25cm

植原の予想・・・カラマツソウかヤマオダマキか迷いましたが、小葉が比較的大きいので、ヤマオダマキと判断。ススキと背高競争を繰り広げています。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

草原に出て来た草の芽はどう生長する?プロジェクト2-3

2024年06月17日 | モニタリング調査
No.15
  4/25

 5/5  草高5cm

 5/11  草高 6cm

 5/18 草高 9cm

 5/24 草高 13cm

 6/8 草高 30cm

 6/16 草高 35cm

植原の予想・・・この管になっている葉はネギの仲間。となると、 ヤマラッキョウ。最近、ニューッと伸びました。


No.16
  4/25

 5/5  草高6cm

 5/11 草高 7cm

  5/18 草高 9cm 

 5/24 草高 8cm

 6/8 草高 7cm

 6/16 草高 8cm

植原の予想・・・葉の厚ぼったいところからしてキリンソウと予想。なかなか大きくなれません。


No.17
  4/25

 5/5  草高5cm

 5/11 草高 9cm

  5/18 草高 9cm 

 5/24 草高 13cm

 6/8 草高 17cm

 6/16 草高 22cm

植原の予想・・・最初はメマツヨイグサだと思いましたが、葉にギザギザがあることと、さわってみると、毛がいっぱい生えていることからコウゾリナと予想。


No.18
  4/25

 5/5  草高9cm

 5/11 草高 7cm

  5/18 草高 6cm

  5/24 草高 11cm

 6/8 草高 27cm・・・ノアザミ

 6/16 草高 52cm

植原の予想・・・葉からしてアザミの仲間であることは間違いありませんが、種まで同定はなかなかできませんでした。6/8に蕾を付けていたことからノアザミと同定。6/8から6/16の8日間で、なんと25cmも伸びました。 


No.19
  4/25

 5/5  草高6cm

 5/11 草高 6cm 

 5/18 草高 7cm

 5/24 草高 7cm

 6/8 草高 12cm

 6/16 草高 11cm

植原の予想・・・これもアザミの仲間ですが、種までは不明。


No.20
  4/25

 5/5  草高12cm

 5/11 草高 12cm

  5/18 草高 14cm

  5/24 草高 18cm

 6/8 草高 20cm

 6/16 草高 24cm

植原の予想・・・葉の感じと対生であることからオトギリソウと予想していましたが、じつはトモエソウかもしれません。


No.21
  4/25

 5/5  草高13cm

 5/11 草高 15cm

  5/18 草高 17cm 

 5/24 草高 20cm

 6/8 草高 30cm

 6/16 草高 37cm

植原の予想・・・このボサボサな感じが何なのか、ちっとも検討がつきません。強いて言えばキオン・・・いや、ちがうなあ。6/16になって、アキノキリンソウなんじゃないかと思うようになりました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

訪花昆虫調査6月

2024年06月15日 | モニタリング調査
 今年2回目の訪花昆虫調査は賑やかでした。参加者は11人。プラスアルファ山梨CATVの取材がありました。

 みんなで自己紹介をした後、高槻さんから調査方法の説明がありました。説明が終わったと思ったら、高槻さんがバッグから何か取り出しました。まずは女性が頭に付けるカチューシャ・・・から2本の針金?が伸び、その先にかわいいポンポンが付いています。「これは・・・井上さんがいいなあ」と井上さんに付けていただきました。井上さんには、ピロピロ笛も渡しました。ピロピロ笛は吹くと伸び、吹くのを止めるとクルクルッと巻き戻りますよね。これはチョウチョを表しています。

高槻さんご自身は、マスク・・・に何か仕掛けてあるものを取り出し、付けました。「私はハエです」。マスクに付いていたのは、ハエの口(の手作り模型)。人間の魂がハエに転送してしまうというSFホラー映画「ハエ男の恐怖(原題The Fly)」がありましたが、そんな感じです。コロナウィルス流行時に多用されたフェイスガードにマジックペンで「サングラス」が描かれたものも装着。ハエの目です。

さらに、紙皿で作った「浅い花」とペットボトルで作った「深い花」も取り出しました。もうわかりましたね。ハエの口では「浅い花」からは蜜が吸えても、「深い花」では口が届きません。一方、チョウチョの「ピロピロ笛」細長い口だと「深い花」でも蜜が吸えます。そのような花と昆虫の関係が、この調査からわかってくる・・・という説明のための小道具だったわけです。楽しかったですよ。


 その後、5チームに分かれ、それぞれ巻き尺・ペグ・折り尺・記録用紙・調査マニュアルなどを持って、担当の遊歩道を歩きながら、花を訪れる昆虫を探し、記録していきました。遊歩道に沿って巻き尺を伸ばし、往路で遊歩道の右側2mの訪花の様子を記録し、復路は遊歩道の反対側を調べます。それが終わると、巻き尺を巻き取り、次の区間に進みます。
 2023年の記録を見ると、6月90データ、7月299データ、8月2,268データ、9月1,297データですから、8月とその前後の調査は大変になりそうですが、6月は「楽勝」です。案の定、今回は調査員も多かったこともあって、午前中で終わってしまいました。次回からは記録するデータも多くなります。ぜひご参加ご協力ください。

訪花昆虫ではありませんが、こんなシーンも。

アヤメが咲き始めていました。


なお、乙女高原ファンクラブで行っている2018~2023年の訪花昆虫調査ですが、調査日のべ21日、参加人数のべ103人です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

乙女高原案内人養成講座二日目

2024年06月09日 | 乙女高原案内人
 一日目(5/26)は会場が万力公園でしたが、6月9日、いよいよ乙女高原で養成講座の二日目が開催されました。受講生も予定されたスタッフも、全員参加です。今日は参加者を二グループに分け、交替で二つの野外実習を受け、一緒に「自己紹介」や「乙女高原の活動報告/ワークショップ」を行いました。
 講師は、「乙女高原の地形地質」を時田 恵さん、「乙女高原の動物」を北垣憲仁さんにお願いしました。

 午前中は、A班が時田さんの実習でした。時田さんは、最初に「北はどっち? 『せーの』で指差してください」「では、これで確認しますね」と方位磁針で北を確認しました。「地図は『北が上』になっていますからね」と山梨県の地図を取り出し、そして、テーブルの上に、北を上にして広げました。

 「この辺の基盤になっている石はこれ・粘板岩です」「その上に乗っている主要な石は、この辺・秩父だったら花崗岩、八ヶ岳だったら安山岩、富士山だったら玄武岩です」と、次々と石を取り出しました。そして、受講者に石を回しながら、気づいたことを一言ずつしゃべってもらいました。

・花崗岩「ゴマ模様」「透明と白と黒」「割れやすそう」「きれい」「意外と軽い」「大きさの割には重い」「白っぽい」「ザラザラ」「ガラスっぽい」「いろんな石が混じっている」
・安山岩「重たい」「色は違うけど、似てる」「加工しやすそう」「ツルツル(磨いてあるからねとツッコミ)」「建築材として使われていそう」「ゴマ豆腐みたい」「つぶつぶもある」「墓石にありそう」「硬そう」「粒が細かい」「粒に4色ありそう」「(花崗岩と)同じような粒でできている」
といった意見が出ました。2種類の石を回したことで、「比べて観察できる」という効果があったようです。
 「登場人物」の紹介(?) が終わったところで、「乙女高原の地質の成り立ち」紙芝居を始めてくれました。この紙芝居とそのセリフを時田さんから無償でいただきました。カラーコピーしてラミネートしておきましたので、案内活動で、ぜひ活用してくださいね。紙芝居の中味は省略します。



 で、いよいよ(ようやく?)遊歩道を歩き始めました・・・と思ったら、すぐに立ち止まり、草原の隅をシャベルで堀り、下の方の土を掘り返して、小さなバットにほんの少量入れて、受講者に回してくれました。「見るだけじゃなく、触ったり、匂いを嗅いでくださいね」
 見ると、団粒状になっています。団粒状になっているのは生き物がいる証拠だそうです。この土はもともと富士山の火山灰で、火山灰というのは風化しやすい、つまり、土になりやすいそうです。「だから、火山の近くには高原野菜のおいしいところが多いんですよ」
 黒っぽい色ですが、「色見本」で、詳しい色の名まえを調べました。「こげ茶」か「憲法色」でした。「憲法」色とは変わった色名だなと思い、帰って調べてみたら、「剣術家の吉岡直綱(号は憲法)が広めたとされることからこの名が付いた」のだそうです。

 においをかいでみると、確かににおいがあります「においがあるということは、生きものがいる証拠です」
 この黒い土には「黒(くろ)ぼく土(ど)」という名前が付いています。
 土を多角的に観察すると、おもしろいことが次々に出てくるんですね。

 乙女高原にいっぱいあるシダ植物ヘビノネゴザですが「これは銅イオンを好む植物なので、山師たちはヘビノネゴザの生育から黄銅鉱の存在を予測したそうです」。地質と植物も関連があるんですね。

 ヨモギ頭まで登りました。ここは周囲より高く、要するに「てっぺん」です。「こういう場所では、もともと地面の下にあったものが顔を出している可能性があります」と、表面がたまねぎのようにむけかかっている安山岩を紹介してくれました。たまねぎがむけるように風化していくのが安山岩の特徴だそうです。


 ここでも土を掘って、採取しました。さっきと違って、茶色の土です。臭いがないことから、生物はいなそうです。これは八ヶ岳の噴火によってきたロームで、御岳のロームだったら、もっと黄色いそうです。

 こんな感じで楽しく実習を進めました。
 帰ってきたら、いったん中に入り、自己紹介タイムにしました。これから一緒に活動していく仲間です。お互いを知るきっかけとして、30秒ずつ自分のことをしゃべりました。

 お昼休みを取り、午後からは実習講師の交代です。A班は今度は北垣さんから「乙女高原の動物」について実習を受けました。

ビーバーの頭骨、クルミや松ぼっくりを動物が食べた跡(食痕)など、たくさんの実物に触らせてくれました。これらの「教材」は長く使えるように、そのまま保管しておくのでなく、表面をコーティーング(北垣さんはヤマトのりを使っているそうです)しておくとよいといった、案内活動で活かせるコツも教えていただきました。


 午後の実習から帰り、今度は鈴木さんから乙女高原の活動について説明を受けました。

鈴木さんは詳細な資料を作ってくれたので、帰宅してからも、再度、確認することができます。その後、「案内活動としてやりたいことは何か」をテーマに、ワークシートに各自、自分の現段階での思いを書いてもらいました。このワークシートを使って三日目のワークショップを行う予定です。


 最後に質疑応答したり、次回予告したりして、二日目も楽しく終わりました。

 今回も、「講義/実習の最初の一コマ」しか詳しくレポートすることができませんでした。受講生の皆さん、スタッフの皆さん、養成講座のレポートを書いていただけませんか。「書いて」「発信する」ことによって、「多くの人に伝える」ことができるし、また、「未来に残す」こともできます。やりっぱなしでは風化してしまいます。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする