2022年9月25日礼拝メッセージ 要旨
■『クリスチャンと“三位一体の神”』(第一ペテロ書講解説教第4回)
■聖書箇所:第一ペテロ1:1~2
■中心聖句:第一ペテロ1:2 父なる神の予知のままに、御霊による聖別によって、イエス・キリストに従うように、またその血の注ぎかけを受けるように選ばれた人たちへ。恵みと平安が、あなたがたにますます豊かに与えられますように。
・「至れり尽くせり」という言葉がありますね。
・どのような意味があるでしょうか。
①「至れり」の「至る」には、「注意が行き届く」という意味があります。
②さらに、「尽くせり」の「尽くす」には、「できる限りの事をして、これ以上にない状態にする」という意味があります。
③そのため「至れり尽くせり」には、「これ以上ないくらい、注意が行き届いた状態」「十分に配慮されていると感じられる状態」という意味があります。
・英語では?perfect!
・100点満点!花丸!
・今日の聖書箇所はパーフェクト、100点満点、花丸、至れり尽くせり、の話!
◇聖書箇所をお読みください。
・今日も続けて、1~2節から。
・内容は、著者と宛先、あいさつ。
・3回目になるが、「宛先」を学びつつ、神様の恵みをいただいていきましょう。
・たかが宛先。だが、霊的な意義は深い!
・宛先に現われているクリスチャンのアイデンティティ(特質)を学んできた。
(あ)「選ばれた人たち、」
(い)「散って寄留している」者
・今日は2節を中心に学んでいきましょう。
・まず、解釈の課題に取り組む必要がある。
・※ :1 使徒ペテロから、~に散って寄留している選ばれた人たち〔へ〕。そして、最後の「すなわち」は原語にはない。
・:2 「父なる神の予知のままに、御霊による聖別によって、イエス・キリストに従うように、またその血の注ぎかけを受けるように」(選ばれた人たちへ)。
・:2 「選ばれた人たちへ」は1節の「選ばれた人たち」のみを説明していると解釈し、補われたもの。※そうでないとつながりが分かりづらいということで。
・しかし、原語を調べてみると、2節の内容は「選ばれた人たちへ」だけを説明している、というよりも、むしろ、「散って寄留している選ばれた人たち」全体を説明している、と受け取った方が適切に思える。
・※この解釈は、ウェイン・グルーデム(ティンデル聖書注解のペテロ第一注解 ※※ティンデル聖書注解:世界的な福音派の代表的な学者による)、F.W.Beare(?)など。日本語訳でこの解釈はあまりない。
・今回は、グルーデムの解釈にそって学んでいきたい。
・ということは、本文は以下のよう表現になる。
:1 イエス・キリストの使徒ペテロから、ポントス、ガラテヤ、カパドキア、アジア、ビティニアに散って寄留している選ばれた人たち〔へ〕。
:2 父なる神の予知のままに、御霊による聖別によって〔の中〕、イエス・キリストに従うように、またその血の注ぎかけを受けるように、と。 恵みと平安が、あなたがたにますます豊かに与えられますように。
・意訳するとこんな感じか
【クリスチャンたちよ、イエスを信じる者たちよ、あなたがたは散らされ、居留している、選ばれた者であるわけですが、①あなたがたの今があるのは“父なる神の予知”によるのですし、②これまでも、そしてこれからもずっと“聖霊なる神の聖別のみわざ”に取り囲まれていて、③日々、イエスに従う歩みをし、失敗した時はイエスの血の注ぎによる赦しをおりおりにいただいて、神とともに歩んでいくのです。】
・①あなたがたの今があるのは“父なる神の予知”によるのです
・「父なる神の予知のままに」
・予知:普通の意味では、知識として前もって知ること。情報として。知識として。※「地震予知」
・聖書で用いられる「予知」:①普通の意味、②OTを背景とした意味。NTでの独特の意味。
・知る。=関わる。親しくなる。愛する。任命する。計画する。定める。
・あらかじめ知る。予知。同上。
・あらかじめ愛する → ローマ8:29 神は、あらかじめ知っておられる人たちを、御子のかたちと同じ姿にあらかじめ定められたからです。
・あらかじめ定める → 第一ペテロ1:20 キリストは、世界の基が据えられる前から知られていましたが、この終わりの時に、あなたがたのために現われてくださいました。
・ということは・・・
1.あなたがクリスチャンであるのは、父なる神様があらかじめそのように計画してくださったからです。父なる神様を礼拝しましょう!
・②これまでも、そしてこれからもずっと“聖霊なる神の聖別のみわざ”に取り囲まれていて、
・「御霊による聖別によって」
・「によって」=ギリシャ語では「エン」、英語の「in」と同じ。エンの方がひろい。「によって」(by)と同じ意味もある。
・文脈からすると、「の中で」のほうが適切か。
・となると・・・
2.あなたがクリスチャンであるのは、聖霊なる神様が、“聖別のみわざ”をもってあなたを取り囲み、これまでも働いて下さいましたし、これからも、働いてくださるからなのです!聖霊なる神様を歓迎しましょう!
・空気は私たちを取り囲んでいる。当たり前のこととして受け止めている。空気を意識したことはありますか?
・聖霊なる神は、同じように、それ以上確かに取り囲んでいてくださる!
・ペテロの手紙の読者たちがそうであるように。
(あ)救いにおいて
・第一コリント12:3 聖霊によるのでなければ、だれも、「イエスは主です」と言うことはできません。
・信仰告白のこと。聖霊のお働きによる!!
・※救いがあるところ、聖霊の働きあり! ※※しるしと不思議、大切なテーマ。しかし要注意。「救い」があり「イエスへの信仰」があるなら聖霊は働いておられる!聖霊の働きなしには滅びのみ!(救いがないのだから)
(い)信仰生活において
(1)祈り ローマ8:26~27
(2)真理へと導く ヨハネ16:13
(3)伝道 世への啓示 罪、義、さばきについて ヨハネ16:8~11
(4)イエスの似姿へ 第二コリント3:18 栄光から栄光へと、主と同じかたちに姿を変えられていきます。これはまさに、御霊なる主の働きによるのです。
・聖霊なる神様はおられます!聖霊なる神様に取り囲まれているのです!
・私たちがすべきことは、聖霊なる神様を歓迎することです!個人的に心を開くことです!親しく導いていただくのです! ・ガラテヤ5:16 御霊によって歩みなさい。 ・5:25 御霊によって進もうではありませんか。
・③日々、イエスに従う歩みをし、失敗した時はイエスの血の注ぎによる赦しをおりおりにいただいて、
・イエス・キリストに従うように、またその血の注ぎかけを受けるように
3.クリスチャンは、日々、目指すべきことは、「イエス様に従うこと」です!イエス様に従っていきましょう!と同時に、日々、罪の赦しを受けるため「イエス様の血の注ぎ」を受けていきましょう!
(あ)イエス様に従っていきましょう!
・一日を始めるにあたり、自分自身をイエス様にささげることから始めましょう!
・祈りとみことばを。 ・イエス様に従う歩みを選んでいきましょう!
(い)イエス様の血の注ぎを受けていきましょう!
・儀式が必要なのか?そうではない!
・ハワード・マーシャル 第一ヨハネ注解 p182 「血はイエスの死について語る一つの象徴的な方法である。」
・罪を示されるたびに、するべきこと。
①イエス様の十字架のみわざを思い起こし、イエス様の十字架のみわざにより、それを信仰をもって受けた時、義とされた、原則的には罪がゆるされたこと、に立ち帰るのです。
②罪を告白する。神の前に。罪を認める。第一ヨハネ1:9
・以上、2点を実行していく!!それがイエスの血の注ぎを受けること!
まとめ
・私たちは不完全、失敗だらけ、認めるしかない!
・しかし、希望あり!
・神様のみわざは「至れり尽くせり」!パーフェクト!
・この神様を信頼して歩んでいきましょう!
■宣言:父なる神様、あなたのご計画により私たちは救いにあずかることができました。聖霊なる神様、あなたは私たちを取り囲み、変わることなく聖なる者とする働きをなし続けておられます。私たちは、イエス様、あなたに従っていきます。罪の赦しをいただきながら。
付録
■主要観念:クリスチャンと三位一体の神との関係は、①「根源」は父なる神のご計画によるのであり、②「実際」は聖霊の聖とするみわざの中で、③「日々のあり方」としては、キリストへの従順、そして、(しばしば失敗するわれわれのため)キリストの血の注ぎによる赦しと回復
■目的:完全な神に信頼せよ!
2022年9月18日礼拝メッセージ 要旨
■『クリスチャンの姿―寄留者』(第一ペテロ書講解説教第3回)
■聖書箇所:第一ペテロ1:1~2
■中心聖句:第一ペテロ1:1 イエス・キリストの使徒ペテロから、ポントス、ガラテヤ、カパドキア、アジア、ビティニアに散って寄留している選ばれた人たち、(すなわち、)〔へ。〕
・9月、秋らしい日も。
・秋と言えば、旅行!という人も。
・旅行、と、旅、ちょっと違うらしい。
・今日は”旅人”の話・・・
◇聖書箇所をお読みください。
・今日は、1~2節から。
・内容は、著者と宛先、あいさつ。
・著者は「イエス・キリストの使徒ペテロ」
・宛先は、1~2節。
・あいさつ。
・前回に続いて、「宛先」を学びつつ、神様の恵みをいただいていきましょう。
・”宛先”なのだが、霊的な意義は深い!
・宛先に現われているクリスチャンのアイデンティティがいくつかある。
(あ)「選ばれた人たち、」
(い)「散って寄留している」者
・今日のテーマはこちら!
◎クリスチャンは、散って居留している者たちです!もちろん選ばれた者、とは言えやはり寄留者!
・本国にいない。一時的滞在者、旅人!
・ヘブル11:13 「地上では旅人、寄留者」
・ピリピ3:20 わたしたちの国籍は天にあります。
・このことから3つのことを学びたい。
・旅人は軽装でなければなりません。
1.クリスチャンたちよ、あなたがたは散らされ、寄留している者です。ですから、この世のことに捕らわれすぎてはいけません!
・地上のことにはいけない。
(あ)淡泊であれ!
・持ち物、金銭、業績、名誉、その他。
・地上のことに関して、捕らわれすぎてしまうことがたびたび起こってしまう。
・罪ではないものも、度を超すなら信仰の歩みの妨げとなってしまう。(デリケートな面あり。杓子定規なものではない。)
(い)罪へと引き寄せるものに注意しなければならない。
・別な表現では、以下。
・2:11 あなたがたは旅人、寄留者なのですから、たましいに戦いを挑む肉の欲を避けなさい。
・寄留者は、本国に思いを向ける。
2.クリスチャンたちよ、あなたがたは散らされ、寄留しているものです。ですから、帰るべき本国(神の国の完成)を目指して生きなさい!
・本国を目指して進んでいきましょう!
・旅人、寄留者。しかし、放浪者ではない!目的地がある!本拠地がある!帰るべきところがある!
・エペソ1:11 またキリストにあって、私たちは御国を受け継ぐ者となりました。
・1:4~5 :4 また、朽ちることも、汚れることも、消えて行くこともない資産を受け継ぐようにしてくださいました。これらは、あなたがたのために天に蓄えられています。:5 あなたがたは、信仰により、神の御力によって守られており、終わりの時に現されるように用意されている救いをいただくのです。
・詳細はこの節を取り上げる時まで取っておきたいが、受け継ぐべきものは「資産」!
・イエス様の表現ならこう!
・マタイ6:33 まず神の国と神の義を求めなさい。そうすれば、これらのものはすべて、それに加えて与えられます。
・地上のことに淡泊。来たるべき天の御国の祝福を目指す。世捨て人になってしまうのではないでしょうか。
・以上の2つの点だけならそう!
・しかし、聖書の教えはバランスが取れている。
3.クリスチャンたちよ、あなたがたは散らされ、寄留している者です。ですから、地上に生かされている限り、なすべき使命を全うしなさい!大宣教命令、そして、文化命令の実現に向けて!
・第一ペテロ1:15 むしろ、あなたがたを召された聖なる方に倣い、あなたがた自身、生活のすべてにおいて聖なる者となりなさい。
・「生活のすべてにおいて」聖なる者へ→神のご計画にそって生きよ!
・地上での使命がある!大宣教命令が!さらには文化命令が!
(あ)大宣教命令
・マタイ28:18~20 :19 ですから、あなたがたは行って、あらゆる国の人々を弟子としなさい。…
・第一ペテロ2:12 異邦人の中にあって立派にふるまいなさい。そうすれば、彼らがあなたがたを悪人呼ばわりしていても、あなたがたの立派な行いを目にして、神の訪れの日に神をあがめるようになります。
・生活と宣教とのつながり!宣教は行いと言葉を通して!
(い)文化命令。
・創世記1:28 地を従えよ。海の魚、空の鳥、地の上を這うすべての生き物を支配せよ。
・ピリピ4:8 最後に、兄弟たち。すべて真実なこと、すべて尊ぶべきこと、すべて正しいこと、すべて清いこと、すべて愛すべきこと、すべて評判の良いこと、また、何か徳とされることや称賛に値することがあれば、そのようなことに心を留めなさい。
・コロサイ3:23 (奴隷たちよ)何をするにも、人に対してではなく、主に対してするように、心から行いなさい。
(第一テサ4:11 自分の仕事に励み、)
・クリスチャンは寄留者。この世のことに淡泊であれ。御国を目指せ。しかし、この地上を生かされている限り、あなたは使命がある!!
・人々の救いのために祈り、あかしし、伝道しましょう! ・仕事に励みましょう!
〈まとめ〉
・寄留者。しかし、目指すべきところは確か!イエス様の救いがあるから!
・ということは、旅人であるクリスチャンはどうすべきでしょうか?神を賛美すべき!歌うべき!“歌う旅人”であるべき!
■宣言:神様、私たちはあなたのご計画の中にあって「散って寄留している者」です。ですから、この世のことに捕らわれすぎずに、帰るべき本国(神の国)を目指して歩みます。また、それとともに、地上を生かされている限り、あなたが任せてくださった使命を全うしていきます。
付録
■主要観念:クリスチャンのアイデンティティ、それは、①寄留者、②散らされた者、③神によって選ばれた者、である。