へもか記事と呼ばれる新聞の見出しで使われる特有の言い回しがあります。「○○へ」や「○○も」「○○か」などの語句で結ぶ見出しのついたタイトルの事です。
これらの記事は確証のとれていないのに記事にしているケースでしばしば使われているもので信ぴょう性に乏しく、世間一般では大変評判が良くないようです。報道各社の良識にもかかわってくるものでしょう。
世論形成に影響力を持つ大きな新聞社などによる暗黙の誘導や決めつけは見ていてあまり気持ちのいいものではありませんね。
ただこうやって見ていると文末にたった一文字つけるだけで記事のトーンや関係者の距離感がガラッと変わっていく様は改めて日本語の表現の多彩さ・深さを再認識させられるところでとてもためになります。
付加する助詞にもさまざまな使い方があり、例えば「も」のように含みを持たすニュアンスであったり、「へ」のように変化・刷新していく展開感をもつものであったり助詞一つで表情豊かな含意を付加する事ができるのはすごい事です。
へもか記事に限らず、新聞の見出しで使われる表現にはIME・かな漢字変換の観点から見ても正しい変換を追求していくうえで多くの示唆を与えてくれるものが多くあります。
<【海外】カジノで電脳駆使し荒稼ぎ 英警察、立件見送り>…のような例を見ても見出し文には助詞の省略された文がしばしばみられ、単に口語表現で助詞を省略した事による誤変換とは一段違い、こじつけ・ひねりでなくとも成立する自然さがあり、普通の単語の組み立てだけによるものであっても助詞という手掛かりなしに文の構造を正確に把握することの結構な難しさが窺われます。
他に見出し文においては<米ルース大使、岩手訪問 ボランティアでともに汗>…のような体言止めも多く見られますが、これらは字数を減らす目的以外にも切迫感や注意を引き付ける独特の効果を狙ったものでありリズムも生まれやすいというメリットがあるのだと思われます。
しかし中には<手の平大サイズの小型ファンレスPC「サバ太郎」が発売>…のように受身表現での体言止めという明らかな誤用もあり見出しっぽさが出ている文体であれば多少の逸脱は意に介さないなかば確信犯的に使われる表現も日常的にみられます。せめて「が発売」ではなく「を発売」とすべきところでしょう。
さらには体言止めならぬオノマトペ止めと言える例<質問攻めにタジタジ>…がみられ、全般的にサ変動詞の活用部分が省略されたりそもそも語尾変化のないオノマトペが使われたりする傾向があるようです。
関連して<錦織ヒヤリも復帰戦ストレート勝ち>…のようにオノマトペを文の途中にもってくる例もあり、概して自由、というか破格な使用場面の多い感があります。
あまり不確かなことはいえませんが、こういった系統の文体は係り受け変換や構文解析のような高度な仕組みでも対応し切れていないものなんでしょうか。通常な日本語からは少し毛色の違う入力文だというのはわかるので、助詞のない情報不足の段階からどうやって意味関係を組み立てていくか変換のプロセスが気になるところです。
まあIMEはこのような特殊な例に照準を置いて最適化されているわけではないので、想定しているシチュエーションというか文章の体を汲み取る仕組みがあればいいんですけどね…とは思いますがなかなか難しそうです。
ブログの文体・論文レポートの文体・ビジネス文書の文体・スラングの多用された砕けた文体…さまざまな文体があると思いますがなかでもニュース記事見出しのようなものは短い中に様々な情報の盛り込まれた、いや短いだけに特殊性の際立つ題材であると思います。
これらの記事は確証のとれていないのに記事にしているケースでしばしば使われているもので信ぴょう性に乏しく、世間一般では大変評判が良くないようです。報道各社の良識にもかかわってくるものでしょう。
世論形成に影響力を持つ大きな新聞社などによる暗黙の誘導や決めつけは見ていてあまり気持ちのいいものではありませんね。
ただこうやって見ていると文末にたった一文字つけるだけで記事のトーンや関係者の距離感がガラッと変わっていく様は改めて日本語の表現の多彩さ・深さを再認識させられるところでとてもためになります。
付加する助詞にもさまざまな使い方があり、例えば「も」のように含みを持たすニュアンスであったり、「へ」のように変化・刷新していく展開感をもつものであったり助詞一つで表情豊かな含意を付加する事ができるのはすごい事です。
へもか記事に限らず、新聞の見出しで使われる表現にはIME・かな漢字変換の観点から見ても正しい変換を追求していくうえで多くの示唆を与えてくれるものが多くあります。
<【海外】カジノで電脳駆使し荒稼ぎ 英警察、立件見送り>…のような例を見ても見出し文には助詞の省略された文がしばしばみられ、単に口語表現で助詞を省略した事による誤変換とは一段違い、こじつけ・ひねりでなくとも成立する自然さがあり、普通の単語の組み立てだけによるものであっても助詞という手掛かりなしに文の構造を正確に把握することの結構な難しさが窺われます。
他に見出し文においては<米ルース大使、岩手訪問 ボランティアでともに汗>…のような体言止めも多く見られますが、これらは字数を減らす目的以外にも切迫感や注意を引き付ける独特の効果を狙ったものでありリズムも生まれやすいというメリットがあるのだと思われます。
しかし中には<手の平大サイズの小型ファンレスPC「サバ太郎」が発売>…のように受身表現での体言止めという明らかな誤用もあり見出しっぽさが出ている文体であれば多少の逸脱は意に介さないなかば確信犯的に使われる表現も日常的にみられます。せめて「が発売」ではなく「を発売」とすべきところでしょう。
さらには体言止めならぬオノマトペ止めと言える例<質問攻めにタジタジ>…がみられ、全般的にサ変動詞の活用部分が省略されたりそもそも語尾変化のないオノマトペが使われたりする傾向があるようです。
関連して<錦織ヒヤリも復帰戦ストレート勝ち>…のようにオノマトペを文の途中にもってくる例もあり、概して自由、というか破格な使用場面の多い感があります。
あまり不確かなことはいえませんが、こういった系統の文体は係り受け変換や構文解析のような高度な仕組みでも対応し切れていないものなんでしょうか。通常な日本語からは少し毛色の違う入力文だというのはわかるので、助詞のない情報不足の段階からどうやって意味関係を組み立てていくか変換のプロセスが気になるところです。
まあIMEはこのような特殊な例に照準を置いて最適化されているわけではないので、想定しているシチュエーションというか文章の体を汲み取る仕組みがあればいいんですけどね…とは思いますがなかなか難しそうです。
ブログの文体・論文レポートの文体・ビジネス文書の文体・スラングの多用された砕けた文体…さまざまな文体があると思いますがなかでもニュース記事見出しのようなものは短い中に様々な情報の盛り込まれた、いや短いだけに特殊性の際立つ題材であると思います。