毎週金曜日は我が家の買い物日で25マイル離れた隣町のウイリツに行く。3か所ほど違うスーパーで必要な物を買うのだが、そのうちの一つは町の南端にある小さなショッピング・モールにある。
典型的な田舎のモールでハイウェイ101沿いにはファミレスやファーストフードのお店があり、奥にはメインのスーパーがあってその両側にコインランドリーや色々なお店がある。
その中にグッドウイルというセカンドハンド・ストアーがある。 地域の人々がいらなくなったものを寄付したものを主に販売している。 時々掘り出し物があるので相棒が食料調達をしている間によく覘く処だ。
貧乏絵描きの我が家では、昔から古い家具とか珍しい芸術品など色々とお世話になっているお店である。 先日そこで昔懐かしいポスターを見つけた。 学生時代のデザインの本には必ず載せられてあるポスターの見本のような有名な作品で、その上非常に良い状態で額縁だけでも新しく注文すれば100ドルはするだろう、それがたったの8ドルであった。
アレキサンダー・カッサンドル(1901~1968)はウクライナのカーキーフでフランス人両親のもとに生まれ、若い頃にパリに移ります。 キュービズムやシュールレアリスムの画家を目指しますが、コマーシャル・アートの分野で成功し自身の広告会社も始めます。
当時ポピュラーだったアートデコー風の印象に残る作品を多く残しました。今では当たり前のテクニックですが、エアーブラシ・アートのパイオニアとしても知られています。
新しいタイプフェイスも生み出して、舞台装置の製作にも手掛けていました。
ル・アーヴルからニューヨークまで大西洋を4日で運行した、当時としては最新の大型高速船SSノルマンディーのポスターは、まさにこのクルーズ船に乗って旅行をしたくなるような魅力を秘めています。 オリジナルは1935年に制作されたリソグラフのポスターです。 彼は他にも数多くの素晴らしい作品を残しています。
丁度撮影の日は真夏日だったのでパンツ一丁で失礼。