岡山に帰ってきて最大のエンターテイメントは漫画を手当たり次第にみることだった。
何しろ今年の3月末からのビッグコミックを約6か月分友人が持ってきてくれたので、時差ぼけ解消策として一気読みをした。結果は一週間程、頭がぼーっとしていた。
学生時代から漫画はよく見てた、古い処では作者は忘れたが、赤胴鈴之助やガロにあったカムイ伝やつげ義春から手塚治虫のアトムや横山光輝の鉄人28号、伊賀の影丸などからちばてつやのあしたのジョーやさいとうたかおのゴルゴ13など漫画史に残る傑作がたくさんあったきがする。
少年マガジン、少年サンデーや少年ジャンプのような紙質は悪いけれど分厚い漫画本もよく見ていた。高校の後半になると劇画などもはやり始め漫画アクションなどで確かルパン3世などがあった気がする。
ほかにも大人向けのエロっぽい漫画や少女向けの大きな目に星がいっぱいあって金髪風の女の子が描かれた雑誌もあったように覚えている。
日本では鳥獣戯画の昔から漫画の歴史は長いし、漫画作家のすそ野は広い。よく感じていたのは映画の技術も制作のお金もなかった時代から絵コンテのような形で人々に楽しまれてきたのが日本の漫画で、これがアニメになり読者も世界中に広がった感がある。
昔は本屋で立ち読みもよくやってたし、貸本屋や古本屋がもっと沢山あって子供たちもよく利用していたように思う。最近ではTSUTAYAやBOOK OFFなどしゃれてモダンな形態になっているが本質は余り変わってないような気がしないでもない。
最近ロンドンであったコミック展では野田サトルのゴールデンカムイに出てくるアシリパがのぼりに起用されていた。この作品はロシア戦争直後の北海道が舞台でアイヌの文化などが大変よく調べられていて内容の濃いストーリーで人気があるのも頷ける。
最近の漫画は発想が独創的なものが多く面白い、画のアングルや構図が斬新でとても迫力がある。ストーリーもよく調査、研究がなされていて読み応えがあり飽きないのが嬉しい。
時代劇漫画では、池波正太郎原作の剣客商売を漫画化した大島やすいちの作品を第一巻から三十五巻まで一気読みした。なかなかの労作で画の作風が当時の雰囲気をとてもよく表現していて楽しめた。
他にも真刈信二原作、DOUBLE-S作画のイッサクや岩明均のヒストリエ、たかぎ七彦のアンゴルモアなど挙げたらきりがないほど秀作、力作が多々ある。さすが日本の漫画界である。