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英文のウイキによると、シティーライツ・ブックストァー(City Lights Book Store)は、ニューヨーク出身のピーター・マーティン(Peter D Martin)と、詩人のローレンス・ファーリンゲッティ(Lawrence Ferlinghetti)の二人によって、1953年に全米で始めてのペーパーバック・ブックだけの本屋兼出版社としてサンフランシスコのノースビーチに設立されたそうだ。
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話が横道に入るが、ふと1953年とはどんな時代だったのだろうと考えてしまった、今から63年前のことである。 米国ではアイゼンハワーが大統領で、ソ連はフルシチョフ書記長であった。 英国ではエリザベス女王が戴冠し、シュバイツァー博士がノーベル賞をもらっている。 朝鮮戦争が休戦になった年で、日本では吉田首相の「バカヤロー解散」そんな感じの年だったようだ。
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1955年にサンフランシスコのシックスギャラリーでアレン・ギンズバーグの詩「吠える」(Howl)が朗読され、その翌日にローレンス・ファーリンゲッティはギンズバーグに詩の出版を提案したそうです。ドラッグとホモセクシュアルな表現にあふれ当時としてはかなり衝撃的な詩だったと思います。
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1956年11月にイギリスで出版された本はたいして注目されませんでした。
しかし1957年にサンフランシスコ市の裁判所での猥褻罪裁判で一躍全米に広く知られることになったのです。 歴史的な出来事の多くは計画性など殆ど無かった様に思える、サンフランシスコで起こったこの裁判の影響は誰もが想像した以上の広がりを見せ偶然にも世界の文学史に残る展開になっていったのだろうと思います。
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