仕事が始まって4日目。
長い4日間だったなあーーー。しかし、今年の方針をいろいろと考えされられる4日間だった。
「なげかけ方で生徒の反応が変わる」のを体験する出来事があった。
そしてその際、「子ども目線」がとっても大事だということ。
というのは、道徳の時間のビデオ視聴で、の出来事から。
うちの学校は、3年間かけて「平和教育」に力を入れている。
例えば8月6日の広島の原爆投下時刻には、テレビの放送と合わせて黙祷をし、
平和祈念式典をみんなで見る。ちなみにこの日は登校日。
3年生の修学旅行1日目の広島訪問に備えて(3日間で広島と京都という不思議な組み合わせだけど)、
1年生から戦争と平和について学んでいく。
今日は、グラフィックデザイナーであり舞台美術家でもある妹尾河童さんの自伝的小説「少年H」を、
NHKが一部アニメーションにした番組(アニメーションの間に妹尾さんご自身の解説が入っている)のDVDを観た。
妹尾さんといえば「河童が覗いた~」のシリーズが有名で、私も大学時代にしっかりとはまった。
細密描写とユーモア!!
最初、ヨーロッパ編を読んで、そこからインド、ニッポン、そして、トイレ、仕事場編まで読んだ。
一度読むと、絶対全部読みたくなるはず!
(大きさそろってない・・・・。)
でも「少年H」は未読だった。
実写の映画にもたしか、なっているはず。(しかし実写はあまり良くなかったらしい。)
学年の先生がDVDを持っていて、ぜひこれがいい!というので観たのだけど、
生徒の食いつきがびっくりするほど良かった。
平和教育といえば、生徒の反応が、
「戦争は悪いと思いますーー!」みたいなの一辺倒で、
本当に彼らの心の奥にしみ込んではいない気がずっとしていた。
けれど今回のこのアニメーションは、
妹尾さんが中学生の頃の軍事教練の話や、
近所で仲良くしていた「男姉さん」(女形をやっていた綺麗な男性のことをあだなでこう呼んでいた)が、
ガソリンが輸入されなくなって閉店したガソリンスタンドのトイレで、
徴兵されたけど戦争に行くのが嫌で首つり自殺をしていたのを、中学生だった妹尾さんが発見してしまった話、
外国からの絵葉書を友達にみせたら、「あいつはスパイだ」と密告されてお父さんが警察に連れて行かれた話など、
ものすごく具体的でしかもアニメーションでわかりやすかった。
そして何より、「当時の中学生の目線から見た戦争」ということで、ものすごく生徒が共感したらしかったのだ。
特に、当時の中学生が、勉強ではなく軍事教練や畑仕事をすることが義務づけられたというところで、
ぐっと興味をひいた様子だった。
当時の軍事教練というのがこれまたすごくて、アニメーションによると、
校庭に穴を掘って、人が一人隠れられるようにして偽物の地雷を持ってそこに入っておく。
戦車を模したリアカーをひいている兵隊さん(軍事教練の時は、教師ではなくて軍人が授業をしたという)がその近くを通ったら、
それめがけて激突して、「戦車」を破壊せよという訓練が行われていたらしい。
下手をしたら「自爆」する。
妹尾さんは子ども心にも「こんな方法で勝てるわけないじゃん!」と思うのだ。
それなのに、「日本は優勢」という新聞の見出しが毎日のように紙面に踊っている。
「マスメディアというのも、随分とウソが多いと思った。」という妹尾さんの解説が入っていた。
いつもなら振り返りの用紙にも通りいっぺんのことしか書かない生徒でも、
今回は、なんと枠いっぱいに感想を書いていた。
しかも1年生にしては、かなり内容が濃いではないか。
普通に仲が良かった友達によって密告され、父親がスパイ容疑で警察にひっぱられたくだりなどから、
「戦争の本当の怖さとは、親しい人とのつながりが切られ、誰も信じられなくなっていくことだと思った。」
本当は負けていたのに、戦争の優勢を語っていた新聞のことからは、
「マスメディアで流れていることを信じきってはいけないと思った。」
中学生の妹尾さんが周囲の状況を冷静に見て、こんなので日本が勝つわけがない、軍事教練はなんてアホらしいんだ!
と感じていたことについて、
「自分の頭で考え、自分の意見を持っておくことは、周囲に流されないようになるために重要だと思った。」
かなり学びがあった様子。
アニメーションも妹尾さんの語り口もすごくわかりやすかった。さすがはアーティスト。
というか、話を組み立てる妹尾さんの目線がとても素直だったから、
みんな入り込みやすかったんだな。
まさに「子ども目線」だったと思う。
投げかけ方が良ければ、生徒はこんなにも反応するのだ。。。。
うわー・・・・明らかすぎる。
というわけで、生徒の興味をどれだけひっぱってこられるかが勝負だと。
美術科でも学活でも、道徳でも、同じ。
子ども目線って、大事だなあ。
まあ、みんな最初は子どもだったわけだから、常に素直な心で、ということなんだろうな。
長い4日間だったなあーーー。しかし、今年の方針をいろいろと考えされられる4日間だった。
「なげかけ方で生徒の反応が変わる」のを体験する出来事があった。
そしてその際、「子ども目線」がとっても大事だということ。
というのは、道徳の時間のビデオ視聴で、の出来事から。
うちの学校は、3年間かけて「平和教育」に力を入れている。
例えば8月6日の広島の原爆投下時刻には、テレビの放送と合わせて黙祷をし、
平和祈念式典をみんなで見る。ちなみにこの日は登校日。
3年生の修学旅行1日目の広島訪問に備えて(3日間で広島と京都という不思議な組み合わせだけど)、
1年生から戦争と平和について学んでいく。
今日は、グラフィックデザイナーであり舞台美術家でもある妹尾河童さんの自伝的小説「少年H」を、
NHKが一部アニメーションにした番組(アニメーションの間に妹尾さんご自身の解説が入っている)のDVDを観た。
妹尾さんといえば「河童が覗いた~」のシリーズが有名で、私も大学時代にしっかりとはまった。
細密描写とユーモア!!
最初、ヨーロッパ編を読んで、そこからインド、ニッポン、そして、トイレ、仕事場編まで読んだ。
一度読むと、絶対全部読みたくなるはず!
(大きさそろってない・・・・。)
でも「少年H」は未読だった。
実写の映画にもたしか、なっているはず。(しかし実写はあまり良くなかったらしい。)
学年の先生がDVDを持っていて、ぜひこれがいい!というので観たのだけど、
生徒の食いつきがびっくりするほど良かった。
平和教育といえば、生徒の反応が、
「戦争は悪いと思いますーー!」みたいなの一辺倒で、
本当に彼らの心の奥にしみ込んではいない気がずっとしていた。
けれど今回のこのアニメーションは、
妹尾さんが中学生の頃の軍事教練の話や、
近所で仲良くしていた「男姉さん」(女形をやっていた綺麗な男性のことをあだなでこう呼んでいた)が、
ガソリンが輸入されなくなって閉店したガソリンスタンドのトイレで、
徴兵されたけど戦争に行くのが嫌で首つり自殺をしていたのを、中学生だった妹尾さんが発見してしまった話、
外国からの絵葉書を友達にみせたら、「あいつはスパイだ」と密告されてお父さんが警察に連れて行かれた話など、
ものすごく具体的でしかもアニメーションでわかりやすかった。
そして何より、「当時の中学生の目線から見た戦争」ということで、ものすごく生徒が共感したらしかったのだ。
特に、当時の中学生が、勉強ではなく軍事教練や畑仕事をすることが義務づけられたというところで、
ぐっと興味をひいた様子だった。
当時の軍事教練というのがこれまたすごくて、アニメーションによると、
校庭に穴を掘って、人が一人隠れられるようにして偽物の地雷を持ってそこに入っておく。
戦車を模したリアカーをひいている兵隊さん(軍事教練の時は、教師ではなくて軍人が授業をしたという)がその近くを通ったら、
それめがけて激突して、「戦車」を破壊せよという訓練が行われていたらしい。
下手をしたら「自爆」する。
妹尾さんは子ども心にも「こんな方法で勝てるわけないじゃん!」と思うのだ。
それなのに、「日本は優勢」という新聞の見出しが毎日のように紙面に踊っている。
「マスメディアというのも、随分とウソが多いと思った。」という妹尾さんの解説が入っていた。
いつもなら振り返りの用紙にも通りいっぺんのことしか書かない生徒でも、
今回は、なんと枠いっぱいに感想を書いていた。
しかも1年生にしては、かなり内容が濃いではないか。
普通に仲が良かった友達によって密告され、父親がスパイ容疑で警察にひっぱられたくだりなどから、
「戦争の本当の怖さとは、親しい人とのつながりが切られ、誰も信じられなくなっていくことだと思った。」
本当は負けていたのに、戦争の優勢を語っていた新聞のことからは、
「マスメディアで流れていることを信じきってはいけないと思った。」
中学生の妹尾さんが周囲の状況を冷静に見て、こんなので日本が勝つわけがない、軍事教練はなんてアホらしいんだ!
と感じていたことについて、
「自分の頭で考え、自分の意見を持っておくことは、周囲に流されないようになるために重要だと思った。」
かなり学びがあった様子。
アニメーションも妹尾さんの語り口もすごくわかりやすかった。さすがはアーティスト。
というか、話を組み立てる妹尾さんの目線がとても素直だったから、
みんな入り込みやすかったんだな。
まさに「子ども目線」だったと思う。
投げかけ方が良ければ、生徒はこんなにも反応するのだ。。。。
うわー・・・・明らかすぎる。
というわけで、生徒の興味をどれだけひっぱってこられるかが勝負だと。
美術科でも学活でも、道徳でも、同じ。
子ども目線って、大事だなあ。
まあ、みんな最初は子どもだったわけだから、常に素直な心で、ということなんだろうな。
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