春一番が吹き荒れたバレンタインデーの朝、
「ええ~っ!何?なに?あれ!」
静寂を破るかみさんの声・・・・
惰眠から引っ剥がされて、指差す方を見ると・・・・
なにやら蠢く二つの影。
こちら丸い尻を向け、仲良く並んで地面に顔を突っ込んでる姿は、日頃見慣れた野良猫のそれとは明らかに違った。
どうやら、土中の虫を掘り返していたらしい。
しばらく周辺を穿り返したところで、近所の駐車場の人の気配を察知したのか、サッと聞き耳を立てる動作をした後、トボトボと隅のフェンスの隙間から出て行った。
我が家は、これでも東京23区内にある。
30年前までは、雑木林や竹薮も多く、野生動物の生活する余地もあったが、その頃でも狸は見なかった。
うっかり長距離トラックの荷台に乗ってしまい、上京するハメになったのか、開発で生活圏を脅かされ、仕方なく都市部での生活を決意した確信犯か?
いずれにしても、仲良く暮らせるといいね。
狸さん達。