午後にお一人レッスン。
昨年私の本番を聴いてフルートを始めたくなった、という生徒さん。
元々、音楽家講座に参加されていたこともあり、またピアノやギターも習って来ていたということで、感覚的な方向性は近いかもしれません。
最後に片腕ずつ「消してなくして溶かす」による響きと音色の変化を聴いていただいたところ、やはり明確に違うとのこと。
「気配を消す、というのにも繋がりますね。」
そうそう。「自分を飛ばす」にも繋がっている。
そして、さらに
「両腕を消したらどうなるんでしょう?」
・・・流石、技術畑を歩まれてきたという理系男子。
そんなことは思いもよらなかった。
やってみると・・・
頸椎、背骨、仙骨の存在感が増す。
アシスタントに徹する、にも通じる感覚だけれど、霧の中ではなくて、全てクリアに見て把握しているのに他人事、といった感じ。
面白い精神のバランスのとり方となる。
これ、絶対、最初の音を出す瞬間にやると即座に深い集中に入り込めると思う。
「両腕を消す」は、おそらくピンとくる人には来るだろう。
夜、中学生の生徒さんに試してみたところ、難儀していた高音がスっと出る様に。
とても嬉しそうで、こういう瞬間は御教えする仕事の醍醐味を味わえる。
大概、楽器にしがみついてしまうので、もうその腕を消してしまえばいいのだ!・・・的な?
最早、甲野先生が提唱されているものとは別物、というか、最初から違っているのかもしれないけれど、とにかく、効く人には効くやり方ではないかと思います。
・・・まてよ・・・?楽器も消してしまったら?
明日試してみたいと思います。
あと「消す」だけでなく「照らす」というのも使う様になった。
コピー機がスキャンする様に、左から右、みぎから左へ、と移動するスポットライト。