ミュージカル報告・その47：RENT The Broadway Tour

【DATA】
2009年8月7日　＠赤坂ACTシアター（S席：Q列7番/12,600円）
音楽：　　振付：　　ストーリー：
珠玉の一曲：WHAT YOU OWN（アダム＆アンソニーの黄金ペアに敵うものなし）
購入グッズ：色々（下記参照）
公式サイト：http://www.rent2009.jp/

【COMMENTS】
初日公演に行ってきました　いや～、もうホントに最高でした

初日と千秋楽は競争率が高かったので、今回初日はQ列というあまりいい席ではありませんでしたが、ACTシアターは最新設備で、かなり後方でも見やすく音響も素晴らしいので、おととしの３階席よりははるかにマシだろうと思っていましたが、マシどころではなく十分満足のいく距離でした

セットは、基本的には伝統的なあるべき姿のセットでしたが、細かい点を言えば、最初にロジャーが腰かける長テーブルがなくて「あれ？」と思いました（途中でキャストたちが運んでくるという超アナログな演出になってました）。それ以外はあのガラクタで作ったツリーも、提灯みたいな月も健在でした（つくづくあの東宝版RENTのセットはアリエナイと思いました）

まず最初にバンドメンバーがステージに登場し、ちょっと待ったところでいよいよ本命のアダム・パスカル＠ロジャーが登場したところで会場のレントヘッズから大歓声が巻き起こります。しかもその大歓声は、次第にスタンディング・オベーションへと変わっていきました　そんな中登場したアンソニー・ラップ＠マークは、なかなか歓声が鳴り止まないのでちょっとやりにくそうでしたが何事もなかったかのように「We begin on Christmas Eve」といつものフレーズでRENT初演が幕開けしました

もうアンソニーの声を聞いただけでジーンときてしまいましたが、感極まって号泣することはなく、冷静にアダムとアンソニーの素晴らしい演技を堪能することができました。やっぱりロジャーとマークはこの２人意外ありえませんね　マークは結構いい線いってる役者が多かったですが、やっぱりアンソニーほどしっくりくる人はいない。というより、むしろこの２人はロジャーとマークそのものなんですよね。本物を超えられる人なんてそういるわけないですからね。映画版もこの２人が主演してますが、やはり映画と舞台では全表現方法がく違うので、やっぱり生の舞台でこの２人を見なきゃRENTは語れないな～と思いました。

さて、細かい内容のレビューに移りますが、まずはアダムのロジャー。一人RENTができるくらいOBC（オリジナル・ブロードウェイ・キャスト）のCDを聞きまくってきたので、基本はOBC版が私の中での判断基準として存在しています。映画版では、歌い方は結構OBCに近い感じで、特にアレンジしたような個所もありませんでしたが、今公演では、結構歌い方が変わっていました。でもそれは、「え、なんでこんな風に変えちゃうの」というものではなく、「38歳のアダムが演じるとこうなるのか～」と納得しながら、安心して聞くことができました。歌い方は変わっても、あのセクシーなハスキーボイスは健在なので、ロジャーがちょっと大人になったなという印象。あ、でも38歳のロジャーという感じは全然しません。ちゃんと20代の若者でした（まあその点は日本版で40歳を過ぎた宇都宮隆が違和感なくロジャーを演じてたんだから当然でしょう・笑）。いつもガッカリすることが多かったOne Song Gloryもうっとりと聞き惚れてしまいました　ただ、ギターがかなりお粗末で、殆ど雑音に近かった・・・　機材トラブルだか演奏ミスだか分りませんが、あれはひどかった。今回のバンド、全体的にちょっと演奏がお粗末で、今までの公演（日本版含む）で一番ひどかった気がします　次回見に行く時までにはマシになっていることを願います。

Halloween～Goodbye, Loveでなんかアダムの声小さいなと思ったらなんとマイクが故障してしまい、あわてて舞台袖からスタッフが走ってきてハンドマイクを渡していきましたが、演技の邪魔になってすごくやりにくそうでした　ていうかありえないでしょうあんないいところでマイクが壊れるなんて　アダムの演技に関してはその点だけが残念でした（もちろんアダムのせいではないですが）。

お次はアンソニーのマーク。これももう安心して聞けます。アンソニーは殆どOBC版と同じような歌い方で、本当にパーフェクトでした　まさに100点満点のマークです。CDでは演技までは見れないので、今回ダンスや演技をしているアンソニーのマークを見れて、本当に幸せでした　アダムと２人で歌うWHAT YOU OWNは本当にものすごい迫力で、唯一この場面だけウルっときました（いつもの感覚だとエンジェルの葬儀シーンで泣くかな？と思ったんですが意外と冷静な自分がいました）。

ミミ役のレキシー・ローソンは初来日のようで、私の評価としては△。Without Youとか静かに歌うシーンではきれいな声でよかったんですが、Out Tonightとか力強く歌うシーンになると、ちょっと荒削りというか、力量不足は否めないかな、と。若いので、振付とかはかなり大胆で「よくこんなに歌えるな」と思う感じでしたが・・・残念。アメリカン・アイドルを蹴ってRENTに参加したそうですが、アメリカン・アイドル出身のキャストって実はハズレが多いような・・・（コンス●ンティンとか。）

コリンズ役のマイケル・マックエルロイは、実はオリジナルキャストとして出演を打診されていたという幻の（？）初演キャストでした。でも・・・ちょっと柔らかい感じで、もうちょっと力強い歌い方のコリンズの方が私は好きです。

エンジェル役のジャスティン・ジョンストンは、「うわー、出たーー」という感じ。前回の来日公演と同じくお下品エンジェルでした　無駄に奇声が多くて、動きもやたらと男くさくて、エンジェルのかわいらしさが半減するキャラ作りです。ちょうどはるな愛に近いイメージで、男であることを半分売りにしているような感じでした。。。

モーリーン役のニコレット・ハートは、キャラを作りすぎてて何を言ってるんだか分らない感じでこれもイマイチでした　歌はうまいのに、あんまり歌ってくれない（Over the Moon）で、ちょっと行きすぎな感じの解釈のように感じました。正直ちょっとヒイてしまって、一緒にMOOする気になれませんでした　会場はもうMOOの大合唱でしたが（昔は恥ずかしがってあんまりMOOやってる人いなかったのに、日本の観客も変わりましたね・笑）。

ジョアンヌ（ハニーファ・ウッド）は珍しくショートヘアでした（ちょっと遠かったので確信は持てませんが・・・）。声量たっぷりで、彼女は合格点です

もう一人のオリジナル・キャスト、Seasons of Loveのソリストのグウェン・スチュアートは貫録たっぷり　あのパワフルな歌声を生で聴くと、本当に魂を揺さぶられるような思いです。今回プログラムを見て初めて知りましたが、ソロの部分の歌詞はグウェンが考えたものだそうです。だからこそあれだけ観客の心に響くものがあるんですね。On the Streetのホームレス役の彼女も迫力があって凄かったです（笑）

忘れちゃいけない、唯一の日本人キャスト高良結香さんは、歌もダンスも凄かったです　まずはダンスについて言うと、さすがダンスキャプテン。キャストの中で一番背が小さくて、ちょっとぽっちゃり目ですが、一番動きが機敏で、思わずアダム＆アンソニーに釘付けになる視線がちょくちょく高良さんの方に向いてしまいました。アレクシーのシーンもさすが日本人。日本人の笑いのツボを心得ていて、絶妙の間＆テンションで観客に笑いを巻き起こしていました。同じ日本人という贔屓目なしに素晴らしかったです

あとは、エンジェルの葬儀のシーンで、主要キャストがお別れのスピーチをするシーンでは、一言ずつキャスト全員で言う演出があってビックリしました。・・・正直言って、ちょっと聞きづらかったのでこの演出はナシでもいいかなと思ったりもしましたが　新たに付ける演出としてはちょっと意味が分からないので、これは初演当時の演出なのではないかと思われます。

素晴らしい点を挙げればつきませんが、やはり何と言っても今公演のポイントはアダムとアンソニーの演技に尽きるでしょう。あの二人のオーラを、劇場で生で感じられるというのはものすごいことだと思いました。これは何度でも見る価値があると思います

最後にグッズ販売について。昨日は突然の夕立ちで、正規の開場時間前に中に入れてくれてくれました（客席へは入れませんでしたが・・・）。初日に開場前に駆けつけるというのはほぼ100％レントヘッズなので、みなさん会場入りしてすぐにグッズ売り場に駆けつけてました。販売ブースはかなり狭くてスタッフの数も少なくて、すぐに黒山の人だかりに。だんだん入場者が増えて、後ろから押されて本当に死ぬかと思うような状況で、グッズ売り場はもはや戦場と化していました　因みに列に並んでからグッズを購入するまで30分もかかってしまいました

しかも今回は8,000円以上購入すると、先着1,000名に非売品ポスターをプレゼント、ということだったので、レントヘッズはみんな8,000円以上お買い上げ。私は、事前にサイトのグッズリストを見て8,000円まではいかないかな～と思ってましたが、いざ会場で実物を目にしてみると心が動いてしまい、結局8,000円以上購入してしまいました。

①プログラム＠2,000円

表紙は赤と黒の２色で、カバーの内側にちょっとした細工が・・・

黒がアダムで赤がアンソニーです。

②ロゴTシャツ＠2,500円

2色あるうちのバーガンディーを選びました。

バックプリントは全曲リストになっています。
私は普段レディースのMサイズを着ていますが、
そのつもりでMサイズを購入したら大失敗　男性用みたいでした
小柄な女性なら150、一般女性はSサイズで十分です
次に行ったらSeasons of LoveTシャツのSサイズ買おうと思います。。。
売り切れていなければ

③タオルマフラー＠1,800円。
明日の登山に持っていくために洗濯してしまったので画像はナシです
マークのマフラーと同じブルーとホワイトのボーダーになってます。
このタオルと一緒に登ったら、間違いなく頭の中で一人RENTが開催されるでしょう（笑）

④携帯ストラップ＠1,800円

ロジャーのギターをモチーフにしたストラップ。
ピック１個がオマケでついてきます（全5色）。

ギターのチャームの裏にはシリアルナンバーが。
ピックの裏面はOne Song Gloryの文字。
おまけでついてくるピックも同じでした。

⑤ミントタブレット＠300円

Today 4 Uのエンジェルの衣装をモチーフにしたミントタブレットケース。
ゼブラ柄のタイツ、花柄のスカート、オレンジと緑のシャツ（？）ですね。
味は、ストロベリーなんで、ミントというよりはラムネに近いかな

・・・以上、購入金額がめでたく8,000円を超えたので
非売品ポスターをゲットしました。

・・・これかよ

非売品なんていうからあまり出回ってないデザインのポスターなのかと思ったら
街中などで普通にみかけるポスターでした。ちょっとガッカリ

これから約1ヶ月続くRENT The Broadway Tour。
皆様是非お見逃しなく

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