真央ちゃんトリプルアクセル成功おめでとう
1月まであんなにボロボロだったのに、
本番のオリンピックという大舞台で全部決めてきたのはさすがでした
現行のルール&ジャッジシステム&+αの諸々で
キムヨナが勝つのはもう宇宙の法則だったので、
個人的に今大会の見どころはトリプルアクセルが3回ちゃんと決まるかどうか
だと思っていたのですが、全部完璧に決まったので本当に感動しました
他を寄せ付けない圧倒的な才能を持つ天才なのに、
常に自分の限界に挑戦し続ける姿には本当に感動させられました
その才能の上に胡坐をかくことなく、
「毎年同じことをしていても意味がない」と、
結果がなかなかついてこなくても新しいことに挑戦し続けたその努力が、
今回の銀メダル獲得に結び付いたんですね。
(NHKの特番、見ました。そしてさらに真央ちゃんが好きになりました)
シーズン序盤は本当にどうなってしまうのかと思ってましたが、
本番の大舞台でちゃんと結果を出したのはさすがでした。
ただ、それだけに後半の2つのジャンプのミスが悔やまれます・・・
3月の世界選手権では是非パーフェクトな鐘を見てみたいです
さて、今回予想通り歴代最高得点をたたき出して優勝したキム選手。
冒頭で「宇宙の法則」と書きましたが、
これは漫画のだめカンタービレからお借りした言葉です。
そう、千秋のライバル指揮者ジャンについての恋人ゆうこの発言です。
キム選手の演技は「良くも悪くもいつもジャン」というのと同じで、
確かに美しいですが、なんかいつも同じようなイメージで、
初めて見たときとか、オリンピックくらいしかフィギュアを見ないような人には
あの完成度と演技力で素晴らしい感動を与えると思いますが、
トリノからの4年間、ずっと各選手の演技を見てきたところ、
彼女は毎シーズンいつも同じようなことをしていて、はっきり言って、
見るたびに感動が失われていく感じが(少なくとも私と私の母には)しました。
今シーズンのSPは、確かに最近で一番印象に残るプログラムでしたが、
一番印象に残る場面は、ステップの途中の指をはじくシーンと、
フィニッシュの銃を撃つシーンで、どっちもスケートで滑ってないシーンなんですよね。
それはスケーターとしての真価を発揮していると言えるのでしょうか?
ボンドガールだって、映画を見てなくても
セクシーとか、妖艶とか、ちょっと危険な女とか、
誰でも簡単にイメージできるもので、そんなもので
「曲の解釈が素晴らしい」とか言われてもなんだかなあって感じ。
折角真央ちゃんと同じくらい他にない素晴らしい才能を持って生まれた天才なのに、
それを進化させる方向ではなく、どれだけ(楽して)上手に見せるかという方向に
持っていっていて、私は彼女にアスリートとしての魅力を全然感じません。。。
もちろんそこまでして勝負にこだわるのは
アスリートだからこそではあるんですが、個人的にどうも。。。
確かにフィギュアはスポーツでありながら芸術性を競う競技ですが、
キムヨナ選手のような演技はショーで見れば十分で、
やっぱり競技では素晴らしい才能をもったアスリートたちが
ものすごい努力をして肉体と能力の限界に挑戦して、
それを芸術的に表現してくれるというところにスポーツとしての
フィギュアスケートの醍醐味があると思っているので、
今のフィギュアのジャッジの流れにはちょっと納得がいきません。
※ちょっと冷静になってから追記※
メダルの色は間違っていないとは思います。
確かにキムヨナ選手はただ一人ノーミスだったし、
真央ちゃんは大技に挑戦したせいで他の人と比べ物にならないほど
体力を消耗したとはいえ、2つもミスをしてしまいましたから。
ただ、キムヨナ選手とあれほど点差がつくほど劣っていたのか、
またはロシェット選手とあれほど僅差の点数になるほど
ロシェット選手は素晴らしい演技をしたのか、
というところが腑に落ちないのです。。。
男子のときに顕著に表れていましたが、
今のシステムは、高難度のジャンプの評価が低すぎると思います。
ただ難しいジャンプが跳べるだけで勝てるというのは良くないと思いますが、
だからといって、簡単なジャンプを美しく完璧に決めたほうが、
難しいジャンプを完璧に決めた点数より高いというのは納得いきません。
簡単なジャンプでGOEのプラス1を稼ぐ努力と、
高難度のジャンプでGOEのプラス1を稼ぐ努力というのは
同じであるわけはないと思います。
キムヨナ選手のような天才が、
他の選手でも普通に跳べる程度の難易度のジャンプを
あれだけの完成度で跳べるというのは、考えてみれば当然のこと。
今回ミキティがSPで餌食になったダウングレード判定も、
回りきって転倒したジャンプより、素人目には完璧に決めたと見えるけど、
プロが見たら(またらスローで見たら)4分の1回転が足りなかった
というジャンプの方が点数が低いっていうのはおかしいのでは?
4分の1回転が足りなくても、1回転少ないジャンプよりは4分の3回ってるのに、
回転が少ないジャンプより点数が低くなるんじゃ、
そりゃ勝ちを目指すアスリートが勝負を避けるのは当然のこと。
ダウングレードとGOEでのダブルの減点というのはとても不当だと思います。
プログラム・コンポーネンツ(演技構成点)だって、
その採点基準はなんだか曖昧で不透明な感じ。
まず、それまでの実績でほとんど点数が決まってるっていうのはおかしいです。
実績のある選手が高いというのはまあそれだけの理由はあるんだと思いますが、
急に力をつけたり、その試合で爆発的に素晴らしい演技をする選手だっているし、
さらに実績とは別の要因で評価されている選手がいるのもおかしいです。。。
ほぼノーミスで決めて、独自の世界観を表現しきって、
さらに実績だってちゃんとあるウィアー選手が、
たとえ世界一と謳われるスケーティング技術を持っていても、
ジャンプで転倒もした発展途上の地元の某選手の方が
約5点も上っていうのはおかしな評価だと思います。
芸術というのは機械的に数字を割り出すことはできず、
ジャッジの主観評価になってしまうのは仕方ないですが、
それにしたってGOEの加点の付け方とか、コンポーネンツの点差とか、
「ジャッジの好み」以上の要因で左右されてるような気がしてなりません。。。
難しい問題だとは思いますが、
でもスポーツとして芸術性を競うというのが競技フィギュアの醍醐味なので、
まずは難しいジャンプの評価をもっと高くしつつ、
芸術性についてもできる限り透明性の高いジャッジシステムにして欲しいです。
さて、残りの日本人選手について触れますと、
ミキティはメダルは獲れませんでしたが、トリノの頃よりは
確実に表現力が高くなったし、ガングロまでして役作りをした
クレオパトラというのはとてもよく表現されていたと思います。
折原みとデザインのコスチュームもミキティによく似合ってましたね。
最後のポーズもちょっとだけ変えて、
彼女が伝えたいクレオパトラ像というのはしっかり観客に伝わったと思います。
鈴木選手はSP11位から良く頑張って8位入賞という結果を残しましたね!
ダウングレード判定のジャンプがあったものの、
とても楽しそうに滑っていて見ていてとてもすがすがしい気持ちになれました。
そして、国籍はアメリカですが日本人でもある長洲未来選手
今回彼女があれだけ活躍するとは思わずビックリでした
SPでは鼻血を出すほど渾身の演技をして、
さらにFSでもあれだけの選手が続いた後での
最終滑走という重圧の中で、あそこまで滑り切れて、
かなり肝が据わった子だな~と思いました。
あの度胸は本当に天晴れです
今後の彼女の成長が本当に楽しみですね
最後にもう一度真央ちゃんの演技を称えたいと思います。
最初にラフマニノフの鐘を聴いた時には、
なんでこんなに重苦しい彼女に似合わない曲を選んだのかと思いましたが、
シーズン中盤で結果が出ずに、タラソワが「変える?」といっても
この曲にこだわり続け、最後にはちゃんと自分のモノにした真央ちゃんは
本当にすごいし、真のアスリートだと思います。
あの気迫のこもった演技には本当に胸を揺さぶられました
あのプログラムこそ、フィギュアの歴史にずっと名を残していく
名プログラムだと思います
でも、進化し続ける真央ちゃんは、あの鐘をさらに上回る感動を
私たちに今後も与えてくれることでしょう。
本当にこれからの活躍も期待してます
銀盤の女王にふさわしい銀メダルの獲得
本当におめでとうございます!!
(最後のシメはNHKのゲストで出てた太田選手の受け売りでした
いやー、彼女も上手いこと言ったもんだ)
キムヨナも真央ちゃんもかなりのプレッシャーだったと思うのに、あれだけの演技を見せてくれたんだから、私は2人に金メダルをあげたいね