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高村薫の合田刑事シリーズ第二弾。
先に第三弾を読んでしまいましたが、ようやく第二弾を読むことができました。
第二弾の照柿は、合田雄一郎と、幼馴染の野田達夫を主人公に据えて、
2人それぞれの視点から描いた作品でした。
第一弾のマークスの山と第三弾のレディー・ジョーカーと比べると、
事件捜査よりも二人の心理描写がメインの作品になっていました。
合田刑事の嫉妬と野田達夫の狂気。
2つが融合してものすごい迫力の作品になっていました。
ちょうどこの作品を読んでいるときに重度の寝不足に悩まされていたため、
野田達夫の、狂気につながる睡眠不足の頭痛は説得力があって、
自分の頭痛とシンクロさせて、
確かにこの頭痛がひどくなったら狂うのも無理ないな・・・と思わされました
合田シリーズの中では一番ドロドロで重すぎて、
読んでいてあまり気持ちのいい作品ではありませんでしたが、
まあ合田刑事の人物像がよくわかったので収穫はありました
先日NHKで高村薫氏へのインタビューが放送されていて、
今の時勢にピッタリだと思ったので、
次は原発を題材にした「神の火」を読むことにしました
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![]() |
照柿(上) (講談社文庫) |
クリエーター情報なし | |
講談社 |
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照柿(下) (講談社文庫) |
クリエーター情報なし | |
講談社 |
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