いきがかり上いたしかたなく・ぶろぐ

寄る年波には勝てないし難しいことは出来ないし、行き掛かり上致し方なくブログに頼ります。

愛情

2006-02-16 18:54:44 | 自由詩
すくい上げた魚を
ガラスの水槽に閉じ込め
独りぼっちで寂しそうだったからと
君は優しく微笑む

この限られた世界が
きょうからお前の世界

いつも君だけを見つめることを
君は魚に求める
きのうまでは自由に
泳ぎ回っていた魚に

水槽の外は水などない砂漠
閉じ込めたのは誰かを
君はもう忘れている

ガラスの水槽がそこにあったことも
魚を本当の独りぼっちにしたことも
君はもうすぐ忘れるのだろう

この限られた世界が
きょうからお前の世界

君自身をも閉じ込めたまま
すべてが忘れ去られる

コメント (4)    この記事についてブログを書く
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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
優しい人ではないです (林本ひろみ)
2006-02-16 23:21:58
☆とみさんへ

どちらかというと、かなり気性の激しい人かも。

見かけがのんびりしてるムーミントロール系なので、

得をしています。



この詩は浮かんできた言葉を何もいじらずそのまま

なので、心に入っていきやすいのかもしれません。

返信する
ろみさん、素敵です。 (とみ)
2006-02-16 22:47:23
感動しました。

言葉になりません。

とても心に入ってきました。



ろみさん、すごく深く優しい人。
返信する
はじめまして (林本ひろみ)
2006-02-16 22:42:21
☆春鬼さんへ

ありがとうございます。



詩を書くときは、映像が頭に思い浮かんで、それを言葉にかえるというやり方が多いのですが、久しぶりに言葉だけが浮かんできた詩です。



きょうの夕方、すくい上げた言葉です。
返信する
はじめまして。 (春鬼)
2006-02-16 19:50:09
とっても感動しました。

表現がお上手です。。素敵な詩ですね。。。
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