木工挽物という仕事

基本的には時代遅れの仕事
正反対の位置にいるブログから発信してみます
でもブログも先端じゃなくなりましたね

あの優しかった場所

2012-06-05 22:50:07 | タイムマシン
あの優しかった場所
誰にもあるんだろうね
僕も近所の公園の噴水塔のシルエットとかその近くの図書館の入り口の階段
そこに座って友達としゃべってた
決して勉強してたわけじゃない
初恋の女の子のこと話し合ってた
僕は誰も好きじゃないと言いながら秘かに恋焦がれてた人のことをずばりと言い当てられて必死に否定してた
夏の日差しと蝉の声もついでに蘇る

でも一番優しかった場所はばあちゃんの胸の中だった
母親はすぐ妹を産んだんで独占できなかったから自然におばあちゃん子になってしまった
小学生になるまでおねしょしてたし(笑)
母親の愛情には飢えてたのかもね
僕の子供の頃は巷にブラジャーなんてあること知らんかった
ばあちゃんはいつもでかいおっぱいを垂らしてた
男用の便器で反対向いてしてた
逆算してみると今の僕より数歳若かったんだ

でもいつもばあちゃんの胸はあったかくて一番安心できるとこだったね

小学一年、僕の家は学区のはずれにあって一年保育の同じ幼稚園から一緒に一年生になる子は少なかった
その心細い中で初めての席替えがあった
真ん中の前から3番目だよ
それを聞いたばあちゃんが
「一番いい席だねぇ・・」
と言ってくれたから席替えなんかしたくなかった
おばちゃん先生だった杉本先生に泣いて訴えた
「席替わるとおばあちゃんに叱られるから替わりたくな~~い」

内緒にしてたつもりだったのに通信簿に書かれた・・・
家族みんなに笑われて
大人ってひどい と思った 思ったけど
ばあちゃんは笑いながら僕をそっと抱きしめてくれた
また泣いちゃった


誰にもある優しかった場所は今はもうないかもしれないけど
自分がいつか誰かのそんな優しい場所になれればいい
・・・なれるといいね


ここにしか咲かない花 / コブクロ








コメント (12)
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