ショルダーバッグにリングメモ のち ビール な雑記帳

空の下が好き。ちまちました生きものが好き。妄想できる時間が好き。それからそれから…

うさこちゃんがいっぱい

2010-10-03 | アート鑑賞

1955年に誕生したうさこちゃん(ミッフィー)。
その55歳の誕生記念展覧会が日本各地をまわっていて、現在は横浜にて開催中。
朝日新聞の読者抽選でチケットをget! 行ってきました。

ゴーゴーミッフィー展
横浜そごう美術館

会場はミッフィーでいっぱい。
入口付近でエンドレスで流れる歌だけはちょっと耳に障ったな。
ま、ちびっこ向けというのもあるから仕方ないか。

作者であるディック・ブルーナ氏はオランダのグラフィック・デザイナー。
彼のものすごい数の原画が並んでいた。
下書きや、採用しなかった作品なども含めて200点以上だそうだ。
絵本ができるまでの制作過程が興味深く、作品に対する情熱が伝わってくる。
単純な線とポップな色づけでできあがり♪ …なんていう簡単なものではないことがよくわかるのだ。

ブルーナ氏のミッフィー以外の作品も見ることができたのがさらにうれしかった。
昔のマッチ箱のイラスト・家具店のちらし・ペーパーバック(本)の装丁など、デザイナーとしての作品も素敵だったけど、個人的には、プライベートで描かれたバースデーカレンダーがとてもかわいくてよかったな。

会場出口では、ファンには危険な(笑)オリジナルグッズ販売コーナー。
勢いあまる気持ちを抑えるのに苦労しながら、ガーゼハンカチと、絵本「うさこちゃんとうみ」の表紙のリングメモと、記念版クリアフォルダーなどを購入。

今回私は、ミッフィーというよりも彼のイラストたちが好きなことをあらためて実感した。
その昔、どこかの洋書フェアで偶然購入した「ディック・ブルーナのpicture word book」
帰宅後、このお気に入り本を久しぶりに開いてしばらく浸ってしまいました。


借りぐらしのアリエッティ×種田陽平展 感想

2010-09-25 | アート鑑賞

もし身長が10cmくらいになったら…
そんな擬似体験できる展示会でした。

借りぐらしのアリエッティ×種田陽平展
東京都現代美術館

薄暗い会場の入口は、なんと家の床下にある通気孔。
私は映画「借りぐらしのアリエッティ」を実は観ていないのだが、そのアリエッティ一家は人間の家の床下で、人間の道具を借りて、生活を送っているという設定らしい。
つまり、来場者が巨大セットの中に入って、アリエッティの目線で展示を楽しむという仕掛けなのだ。

迷路のようにやや入り組んだその部屋の中にたくさんのリアルでかわいい美術セットがある。

包装紙の壁紙
ガラス瓶の光取り
灰皿のバスタブ
安全ピンの物掛け
腕時計のベルトを外した掛け時計
チェスの駒の立派なオブジェ  などなど…

ミュージカル「CATS」の猫の目線サイズの大道具の数々を思い出した。
なかなか楽しい。
ただ、床下ということで全体的に照明暗め。ちょっと足元が怖いところも。
あと、トラウマになりそうな巨大なあの虫は許せん。倒れそうになった(半泣きしてた子どもがいたな)

別の通気孔から出ると、そこは太陽の光降り注ぐ明るい庭。
自分の背丈と同じくらいのドクダミやオオバコの中を歩くことになる。
光や水滴やらがこれまたリアルで、でもやっぱりかわいい。
咲いている花の種類から、季節は6月頃か。
つい雑草好きのクセが出て、タンポポをチェックしたらセイヨウタンポポだった。

映画はアニメなのに、こうして舞台美術で表現して展示しちゃうんだからすごいよね。
まさに展示会のテーマ「現実と虚構の融合」を体感できました。


このアリエッティワールドの他は、種田氏の原画やデザイン画や手がけた映画美術の写真などのコーナーがある。
こちらも興味深い展示が結構あって、中でも、映画の美術監督(プロダクションデザイナー)として携わった舞台セットはかなりよかった。
特に三谷作品「ザ・マジックアワー」のSUCAGO CITYの街角のセットと、
タランティーノ監督の「キル・ビル Vol.1」の青葉屋のセット。
2つとも映像で「よくできているなあ」と思っていたけど、図面や、作っていく過程の写真などを見てさらに興奮してしまった。
CGじゃないんだもんね。撮影終わったら壊されちゃうんだよ。
素晴らしい作品だけに、解体されるときってどんな気持ちなんだろう?とか思っちゃった。

さて、アリエッティの映画を観るかどうかはまだ決めかねているが…
このチケットを譲ってくれた友人には大感謝!