ショルダーバッグにリングメモ のち ビール な雑記帳

空の下が好き。ちまちました生きものが好き。妄想できる時間が好き。それからそれから…

27歳の佐野元春に会いに

2013-09-12 | アート鑑賞

映画館で、熱いタイムスリップを経験してきました。

佐野元春「Film No Damage」

内容は、83年の中野サンプラザホールのライブを中心にしたドキュメンタリー。
佐野元春27歳である。

倉庫でみつかったという30年前のマスターテープをデジタル化したもので、
さすがにフィルムでの映像は粗かったけど、いや~、音がすごい良いではないか。
5.1chサラウンドって何?って思っていたらこれだったのね。

まだ学生だった自分が初めて行った元春のライブが、ちょうど83年の横浜文化体育館。
ロックの生演奏やパフォーマンスがいちいち刺激的で、カッコイイ!の連続で、すっかりのめりこんでね(笑)

そんなわけで、ライブ映像1曲めの「悲しきRADIO」ですでにムード盛り上がり!
立ち上がってシャウトしたくなる気持ちを抑えつつ、座席で見入っていました。
「So Young」「Rock & Roll Night」… 懐かしさも手伝って、涙腺が何度か緩んでしまったよ。
サックスのダディ柴田や、ギターの伊藤銀次との掛け合いとか、ほんと、うれしくて。
家庭にビデオデッキもろくに普及しておらず、MVとかPVも珍しかった当時の、大好きな人のライブ映像が大型スクリーンで観られたことは貴重だ。
贅沢を言えば、あともう少しライブの場面が多いとよかったな。

私の行った「横浜ブルグ13」では2週間の限定上映。
派手な宣伝もないし、平日のお昼に行ったので席はガラガラ。
おかげでどっぷり浸れたのでよかったけどね。
私と同じ、1人で観に来ている人ばかりだった。みんな当時の元春に会いたくて来たんだと思う。

観終わって、桜木町から横浜まで、昔のナンバーを小さく口ずさみながら歩いた。


もうすぐなくなる横浜BLITZ。
ここでも彼のライブを何度か観た。なくなるのは寂しいね。


北欧のガラス作品鑑賞

2013-01-18 | アート鑑賞

「森と湖の国フィンランド・デザイン」へ行ってきた。
会場は六本木の東京ミッドタウンにあるサントリー美術館。

詳細 → http://www.suntory.co.jp/sma/exhibit/2012_06/?fromid=topmv

フィンランドのガラス製品の歴史がわかる展示になっていた。
18世紀後半~1920年代の黎明期、1930年代の躍進期、1950年代の黄金期、1960~70年代の転換期、そして現在。
いかにもアンティークという作品から、現在のガラスアート最先端という感じのものまで、お腹いっぱい観てきました♪

1930年から1950年代にかけてのデザインがいちばんおもしろかった。
生活に密着した日用品たちが、心惹かれる作品になっているあたりが良くって、カイ・フランクの作品たちなんてガラスが温かくさえ感じたもんね。
ナニー・スティルという作家もかなり好みだった。

70年代以降は、実用性<個性という感じのものが目立ってきて、それはそれでおもしろかった。
オイバ・トイッカのバードシリーズとか。

その鳥さんのコーナーは撮影OKだったんだけど、この日はケータイしか持ち合わせておらず、がんばって撮ってもメモ程度。






フィンランドの有名な雑貨ブランド“イッタラ社”が掲げていた「使い捨て主義に反する永遠のデザイン」というメッセージに強く共感。
機能性も芸術性もそして自然も大事にしている思想が素敵だなって思う。

北欧生まれのデザインは、ガラス以外でも魅力的だ。
大胆で美しいのに親近感がある。そして作りがしっかりしているんだよね。
マリメッコ社のカラフルな花柄模様、アウトドアメーカーのフェールラーベンのコート、陶芸作家リサ・ラーソンの微妙な顔の動物作品。みんな大好き!
ショップに見に行っても、お値段的理由で目の保養で終わるのが常だけど…


特撮の世界を体感

2012-10-09 | アート鑑賞

先週は「館長庵野秀明 特撮博物館 ミニチュアで見る昭和平成の技」を観に東京都現代美術館へ行ってきた。
終了間近というのもあったのか、平日なのにすごいにぎわいだった。
入場すると、独特なおっさん臭がしてちょっとまいったね(笑

ゴジラ、ウルトラマンに代表される「特撮」のあれやこれやが詰め込まれた会場。
実際に使われたヒーローのマスクが並ぶ。
SFチックな乗り物たちをいろんな角度から見られる。
怪獣の着ぐるみ、青焼きの設計図、撮影セットのミニチュア…
そこまでの強い思い入れがない私でもわくわくしたもんね。
一緒に行った同居人のびおごん氏は、特撮大好き少年だったので、「おー!○○だ。懐かしいなあ」「これ、○○のやつだよ」と興奮しきり。
混んでいなければ何時間でも引っかかっていたことでしょう。

目玉と言われていた庵野氏による特撮ショートムービーも観た。
観ながら「特撮とか言っててもCG使っちゃうんだな」と思っていたら、オール特撮だったことを知り、びっくり。
この後のコーナーに作品のメイキング映像が流れていて、特撮技術がたねあかしされていたのだ。
情熱的で楽しそうなスタッフたちの様子もよくわかり、作品が「巨神兵が東京をあっという間に破壊する」という衝撃的すぎる内容だっただけに救われた。

最後のミニチュアの街は唯一撮影可能の場所。 

よくできてるな~と感心するばかり。


個人的には「特殊美術係倉庫」なる展示コーナーがいちばん好きだった。
あと、ウルトラマンのカラータイマーの電飾技解説とかおもしろかったな。

展示会はもう終わったわけだけど、3ヶ月で29万人来場だって。すごい!
コンピュータじゃなくてさ、そりゃ大変だけど、やっぱり人の手作りがいいんだよ。
ぜひ、国内巡回展を実現させて全国の特撮ファンや、CGしか知らない世代を楽しませてあげてほしい。


フレデリック・バック展へ

2011-09-10 | アート鑑賞

ジブリが、この人の作品に影響を受けたというのがよくわかったぞ。

木を植えた男。フレデリック・バック展
東京都現代美術館


詳細→ http://www.ntv.co.jp/fredericback/index.html

冒頭、9枚のスクリーンで上映される「木を植えた男」は、CGではない心温まる優しいタッチの手描きのアニメーションである。
(2万枚のセルを1人で描いたということを後で知ってびっくり!)
タイトルこそ知っていたけど、観たことがなかったのでどっぷり浸かる。
30分弱の作品には深いメッセージがあり、静かに感動。
ただ、ゆるゆると移動しながらの鑑賞スタイルは、かーなーり首が疲れたね。

そのあとからが、展覧会本編って感じで。

いや~…とにかく作品が盛りだくさんで、2歳のときの絵まであって笑った。

祖国フランスでの風景画は、ほとんどが映画の1シーンのような構図。
この頃に描いた人物や身近なもののスケッチは、リアルなのにどこか親しみを感じるものばかり。ときどき小さなユーモアも入っていたりして。

カナダに移ってから仕事として描く作品は、いろんな表現があってますます引きこまれた。
個人的には、切り絵がとてもよかった。
ストーリー制作やレイアウトのセンスも見事。ほんと、器用な人ですね。

ほとんどの作品に共通すると思われる「生命の素晴らしさ」というテーマ。
素直に心に入ってくるので、いいなーと思った。

見ごたえのある展覧会で、11時頃に入ったのにとっくに1時をまわってお腹グーグー。
入口そばのアジアンカフェにて、パクチーたっぷりのフォーを食べて満たしたのであった。


実相寺さん鑑賞

2011-08-03 | アート鑑賞

入口にいきなりジャミラが立っていて、ウルトラワールド全開でした。

実相寺昭雄展 -ウルトラマンからオペラ「魔笛」まで-
川崎市市民ミュージアム

詳細→ http://www.kawasaki-museum.jp/display/exhibition/exhibition_de.php?id=187 

ウルトラマンシリーズの監督などで知られる実相寺さん。
この人の手がけたウルトラマン作品は、テーマが深かったり重かったり、演出も子どもだましではない名作ぞろいで有名。
かと思えば、自主制作映画、コマーシャル映像、クラシック(主にオペラ)の演出などなど、幅広い才能が紹介and展示されている。

この人の描く絵がとても素晴らしくて、はがき大サイズのたくさんのスケッチに見とれてしまった。
テクニックもだけど、とにかくセンスがいいんだもの。

鉄道関係、フィギア、ケロケロケロッピーなど、いろんなものが好きで収集していたことにも驚いた。

とにかく、知らないことのほうが多かった。

円谷の怪獣倉庫で、怪獣たちとうれしそうに写真に納まっている晩年の姿がかわいかったなあ。

生前、川崎市麻生区に在住していたことから、いろんな資料が川崎市に寄贈され、今回の展示に至ったとのこと。
ここ市民ミュージアムは、マイナーで場所もやや不便なところだからか、土日でもそんなに混まないので、じっくり鑑賞できてよかったです。

たくさんのスケッチのうちの一部がポストカードで売られていて、お気に入りのメトロン星人を購入。

ガバドンも買うべきだった…と、ちょっと後悔。