満天横丁に住まう妖怪のひとり言

満天横丁に住む満天と申します
最近、猫妖怪化してきており更新は不定期ですが…
ひとり言にお付き合い頂ければ幸いです。

魔王 作:伊坂幸太郎

2009-08-27 | 本の紹介


伊坂幸太郎氏、評判イイんです。
それで…文庫化された伊坂氏の「魔王」を買って読んだんですが…
ん~~~~。

「おためごかし」って言葉を知っていますか?
表面上は相手のことを思って言っているように偽って
その裏側は…自分の利益しか考えていないってな意味なんですが
そんな政治家が、この日本に現れます(笑)

「いやいや、政治家なんぞ皆、おためごかしじゃろう」っと思う皆様。
確かにそうかもしれんのですが(ハハハハハハ)

その政治家が…若者ウケするカリスマ性を持った政治家だった場合
第二次世界大戦時のドイツ・イタリアに生まれたファシズム思想が
現代にも蘇るのではないか?っという考えがこの本の根底にあるのです。

資本主義が弱くなり、生活に張りがなくなり、国民が将来に不安を感じると…
不思議なことにファシズムは、フワ~っと浮いてくる話題ともいえます

土砂崩れが起きる前には、音と数個の石が落下するそうです
その時に、なんとか対策を練れば防ぐことも出来るのですが
一度、始まってしまった土砂崩れは、誰がどうしたって止められません

「魔王」

安藤は、一流大学を出て、一流会社に勤めるサラリーマン。
ある日、自分に特殊な能力があることを発見します

「他人に自分の思ったことを言わせる能力」

その頃、世間に台頭してきた政治家「犬養」に、
安藤は強くファシズムの匂いを感じるのですが、誰も気が付かない
むしろ、安藤と同じ年頃の若者達は「犬養」の言動をカッコイイと崇めて行きます

そこで、「犬養」が街頭演説をしているさなか
「犬養」にバカな言葉を言わせ、若者たちの目を覚まさせようっと考えます

が…不思議な能力を持った者は、他にも居まして…それも「犬養」の側に…

流れに逆らって空にツバを吐いても、被るのはツバを吐いた人。
そんな、虚しい~お話しでやんす。
この話し。どこがエエんだか…全然解らん(アハハハハハハ)

「呼吸」

「魔王」の世界から5年後です
あの頃、小さな政党の党首であった「犬養」は首相となっています
犬養に牙を剥き、戦おうとした「安藤」の弟の「潤也」は
自分に不思議な能力がある事に気が付きます

ネタバレになるので色々と省きますが…
兄は「考えたことを人に言わせる能力」でしたが
弟潤也の場合は「ジャンケンに負けない能力」でした(笑)

しかし、この能力。実は侮れない。
10の選択肢以内なら、100発100中の確率で当てることが出来るのです。
つまり…10頭立ての競馬なら毎回、当選馬券を買える確率でもあります
それに気が付いた潤也は、小金を膨らませ転がし、お金を稼ぎ始めます
多分…犬養と戦うための資金調達か?

ってな所で終わります(笑)

「魔王」よりも、「呼吸」の方が読みやすいし、理解しやすいお話しだと思います
ただし、感覚的にどちらも浅さは否めない。
でも…浅い話しだからといって、大衆心理を動かすのに深さは必要ないので
ありえない話しとも言い切れず。なかなかどうして、微妙~な怖さは残ります

つい先日、日本の大学生達がファシズム組織を運営しているTVを見ました。
てっきり「過去の遺物」っと思っておったが…
この日本でも現在進行形なシロモノだったとは、さすがに驚きました

私は、歳を取って、働けなくなった時に
国に納めたお金を返してもらって、細々とでも安心して生活したい。

大病を患った時に、お金がないからと言ってスグに病院を追い出され
リハビリもロクに受けられないような状態にはなりたくない。

本当に困った時に、安心して身を任せられる国家があれば…っと思っています。

でないと…将来が不安で不安で…貯金に勤しんでしまいます(笑)

政治に関して玄人な皆さん。利害を捨てて、一度、皆で
「日本」って国を本気で考えてはくれませんか。
どうかひとつ、よろしくお願い致します。

なんぞとチラっと現実の政治を考えてしまう一冊でありました。

「とりあえず、みなさん。
選挙へ行きましょう!」


選ぶ人が居なくても良いんです(笑)
白紙でも良いから投票しましょう。投票率がUPしているのに
どの政党も過半数を取れない。
そんな状況になったら、政治家たちは…慌てるかの?(笑)
とりあえず、マスコミは騒ぐわな~~(ハハハハハハ)

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