ひとの 日記をみてはいけない。

〔私の日記は見てもいいですよ〕


問題は父の日記だ。
毎朝書いているので、時々チェックしている。
本当はこういうのしてはならぬ事なんだろうけど、
父の本心が知りたい。
一番何を望んでいるのか。
死にたいしてどう思っているのか。

それに、本心を言えば、
私の介助をどう受け取ってるんだろうってのが、
心配で見ていた。


まあ、父は「また朝がきた」
「今日も頑張ろう」
「身体が痛い」
「ケアが辛い」
を繰返しているので、後に、
「この日記を本にしてくれ」言われても、
なんの内容もないよね…という内容なんだが。


やはり毎日の体調は思わしくなく、
ババアに迷惑をかけたくない。家族に迷惑かけたくない。
でも精一杯生きたい
…と願っているが。


私が先日体調を崩して寝込んだあたり、
非難轟々だった。
妹は仕事で大変なのに、ショウは朝起きてこない。
孫が風気味なのに病院に連れて行かない。


なんか、私のしていることって、
父にとってはなんでもないことなのかな。

と。


力が抜ける。
父を介助することになって一年すぎようとしているが。
父からいつもすまないねとか、
労いの言葉を受けたことが一度もない。

あたりまえのことなんだろうか。
私にしてみれば、
全然当たり前ではないし、
毎日、毎月、こんなに大変なんだけど、
なんで、父は非難、否定しかしてくれないの？

そんな風に想うのは、
見返りを求めているせいだからだろう。
お金が欲しいわけでも、
誉められたいわけでもないんだけど、


なんで否定ばかりするんだろう。
自信がなくなってしまうよ。




頭が真っ白になって、
もうなんだか全てがイヤになってきた。
今日は父はケアで、水曜だから妹の当番だし、
昼すぎ頃。
薬を１０回分くらい飲んだ。
もう消えてしまいたい。
私なんかいなくても、
文句を言いたくなるヒトが減るだけで、
どうってことないんじゃないだろうか。


もう、本当にイヤになってしまう。

もう本当に、やめたくなってきた。






で。
今日は半日、意識が朦朧としてるなかで、
虚無感にひたり、
夕方ころ、

見返りを求めるから苦しいんだよって考えはじめて。
私は私のために、父を最期まで看取ればいいんだと、
そう思い返すことにした。