今朝 ヘルパーさんに
「Mさん 誕生日おめでとうございます」
と 云ってもらったじい
家族の誰もが云わないその言葉を
云うのは 他人
あと 信金さんが バースデープレゼントを持ってきたが
別に家族は 何もしない
私は40年以上生きて来て
じいに おめでとうなんていわれたことは一度もないし
プレゼントをもらった記憶もない
孫に至っては 日付すら知らないだろう
小学生の頃は これでも 父の誕生日に
手袋を買ったりしていたのだが
「ありがとう」とはいうものの
後になって その手袋が破れたりすると
「ほらみろ いかに安物を買ったかってことだ」
と 捨てられてしまい ショックを受けた
小学生には 決して安くはない手袋だった
それに 父はなんで私に「おめでとう」を云ってくれないんだろうと
ずっと 思っていた
母は ささやかに ケーキなど買ってくれてはいたが
父は 無言で食べているだけで
「関係ない」って顔をしている
「そうか わたしは 父に愛されていないんだな」
と気づいて もう それから
父の誕生日も どうでもよくなった
ので
結婚して 相手の両親が ちゃんと私の誕生日を覚えていることに
凄く 驚いた
うっかりおかーさんが忘れていたりすると
おとーさんが怒って
「なにをしてるんだ ショウちゃんの誕生日なのに!」
と 云ったり
「いいんですよ もう 別に めでたくもないし」
なんていいつつ 嬉しかったりした
ご両親は 何を買ったらいいか判らないから …
と いつも おこずかいをくれた
あんな暖かい両親に恵まれて
K は 何故 あんなろくでもない男になったんだろう
… 甘やかしすぎたか
勿論 あのひとたちは 孫の誕生日だって忘れない
とても 大切にしてもらっているから
うちのじいとの格差に 戸惑うかと思い
じいは そういうことになんの意味も見出さない人間だから
気にする事はないよ と 云っておいた
だからって 別に 貴女のことが嫌いとかいうんじゃなく
ただ 単に そういう人もいるってことよ と
でも 一緒に暮らしてもう10年くらいたつのに
手をつないだ記憶も 一緒に買い物に行った記憶も
この子には残らず
ただ 介護部屋から 困った時だけ名前を呼ばれて
面倒なことを頼まれた という つまらない思い出しか残らないというのも
何だか 寂しいもんだよね
まあ ババアがいたからね
みんな いいところは彼女が持っていったよ …
そのババアの誕生日だけは まだ覚えているのかな
どうでもいいけどよ
本当 ろくでもない 一日
頭鳴 頭痛 吐き気 の トリプルパンチで
ほぼ 寝たきりの一日だった
娘の電気毛布借りて 布団のなかで 読書して
「給食のおにいさん」 が 結構おもしろくて
そこだけは救われたかな
胃が ムカムカする … 。