『僕の死に方』(小学館)
去年、41歳で急逝した流通ジャーナリストの金子哲雄さん自らが闘病生活を綴ったエンディングダイアリー。
‘肺カルチノイド’という治療不可能な難病にかかるも、病気であることをひた隠し、入院することもなく死のギリギリまで大好きな仕事を続ける。
と同時に「命の始末」と向き合い、そして自宅で妻に看取られながら静かに逝く。
確かに壮絶ではあるけど、仕事が大好きでそれが生き甲斐になっている人にとっては理想の生き方であり、同時に理想の死に方であると思う。
職種は違えど彼の人に対する接し方、仕事に対する接し方は非常に勉強になる。
生前、彼が常に思っていたこと。
「周りの人間の喜ぶ顔が見たい」
流通ジャーナリストという聞きなれない職業もその観点から生まれている。
単に物を安く買うのではなく、‘金子流賢い買い物の仕方’をできるだけ多くの人と共有してみんなの喜ぶ顔が見たい。
それが彼の変わらぬ願い。
好きなことを仕事にして、それで周りがHappyになってくれたらもうそれ以上素晴らしいことはないと思う。
最後の日、彼が妻にかけた言葉。
「自分の人生に90%満足している。もうこれでいいよ。本当にありがとう。」
もし明日死んでしまうとしたらあなたの満足度は何%ですか。