「君たちに明日はない」(垣根涼介著)
垣根涼介さんの作品の中でも大好きなシリーズ。
リストラをテーマにした長編連作小説でめちゃくちゃ面白い。
「お仕事」とは何かということを考えさせられる作品。
文庫で4冊まで出ており、どれも傑作。
その中で「永遠のディーバ」という話で泣きそうになった。
サッカー、バイク、歌・・・
かつてそれぞれの道でトップを目指して走り続けていた人たち。
しかし、やがてそれを断然せざるを得なくなり・・
ラストに出てくる一節。
「テクニックではない。気持ちなのだ。自分はどうありたいのか。何を表したいのか。何をどう伝えたいのか。それを真摯に見極め、追求していく気持ちの強さ。それこそが才能なのだ。また、その気持ちが強ければ強いほど、培ってきたテクニックも凄みを増す。」
ダンスをやっている人間に是非とも読んでいただきたい小説です。