NYヤンキースの松井秀喜選手が自らの心内を綴った本、「不動心」を読みました。
・甲子園で5打席連続敬遠されたとき。
・ドラフトで希望していた阪神に入団できなかったとき。
・読売ジャイアンツでの優勝、タイトル争いをしていたとき。
・メジャー行きを決断したとき。
・メジャーで全然結果を出せなかったとき。
・左手首骨折という重症を負ったとき。
様々な場面での彼のありのままの心境が書かれています。
全体を通して感じたのは彼の内に秘めたる闘志の強さですね。
彼は他の選手と比べて感情をあまり表には出しません。
しかし、それは言い換えると感情をかなりの確率でコントロールできているということ。
彼はこの本の中でこう言っています。
「チャンスで凡退したのに淡々とインタビューを受ける僕を見たら、想像して楽しんでください。きっと心の中は悔しさで荒れ狂ってるんだろうな、と。」
そして彼は自分でコントロールできないことについても述べています。
「絶対にコントロール不能なもの。それは人の心です。人の気持ちをコントロールすることほど無意味なことはありません。」
が、このあとが重要!
「がコントロールはできずとも人の心を動かすことはできると思います。」
また、この本の中で幾度となく「感謝」という言葉が出てきます。
彼の誠実な人柄がよくでていると思います。
野球選手である前に一人の人間としてのあり方を大切にしているだろうということがよく分かります。
彼は僕より年下ですが、僕は彼を尊敬しています。
海外でプレーしている数多くの日本人スポーツ選手の中でもっとも「心・技・体」が備わっているのではないでしょうか。
去年ケガで活躍できなかった分、今年こそは思う存分暴れてほしい。
そして世界中の人間の心を動かしてほしいと思います。
by 塚口ビッキーズ名誉監督