風の生まれる場所

海藍のような言ノ葉の世界

空や雲や海や星や月や風との語らいを
言葉へ置き換えていけたら・・・

風の旅人

2008年09月29日 11時27分41秒 | エッセイ、随筆、小説

 


雑誌、風の旅人が届いた。
辞書のように、どのページをめくっても、それぞれの個性が心地よく心身に刺激を与え、
写真はともかくとして、卓越した文章力に、本を前にして、深々と頭を下げる私。

書けないというのは、私にとって拷問に近い。
愚文であることは間違いないが、それでも“書く作業”に救われてきたし、
そこに光を見出していたためだろう。
ふと、それを夢の中で思った。

いよいよ・・・というべきか、それともとうとう・・・とでも。
障害者手帳を持つ立場になった今、
私は心の整理ができていないようで、朝が来ることも夜が更け行く時間すべてが、
どこか他人事で、現実味がなく、それでいて、書けないという自覚が津波のごとく襲いかかる。
私にはなす術なく、流されるだけだ。
もがくことはとうに無意味であると知っているし、
あれこれ考えるだけで、答えのない問いの中で彷徨うだけ。

ただし、風の旅人のページをめくるときだけは、
自分が復活する。
まるで、その到着だけを楽しみに息をしているかのようだ。
そして、作品を時間をかけ、丁寧に拝読する。



※風の旅人
http://www.kazetabi.com/