私たちお互いに好きなのに
なぜ次のステップに進まないのかしら?
と、なぜか話が政治から急激に道を逸れて恋に発展した。
僕は・・・と彼は言う。
あの日、君は別の男とクラブに来ていたから・・・と。
それがショックなのだろうとはわかっていたものの、
私はその男とも、彼とも、誰とも当時付き合ってはいない。
だからなに?と言った。
強気で嫌な、あたしという女。
そうだね、なぜ、次のステップに進めないのかといえば、
君をもう二度と手放したくないと思うからじゃないか・・・・と彼は答えた。
なんてロマンチックな男なの?
だから私は彼にずっと恋をしている。
15年越しの恋を思う。
ちょっと涙がこぼれた。
会いたい。
彼に、ニューヨークに、すべてに再び出会いたい。
そして、ぎゅっと抱きしめてもらって、少女のように背伸びして、
抱きしめてもらいたい。