満月と新月が近い日程で開催される女性ミーティング。
フランス語が初級レベルのわたしは英語で参加。しかし、その英語すら拙い有様、申し訳ない。
そんな話ではなく、フランス女性が憂うフランス生活というものがあり、生まれや文化的背景が違えども、皆が似たような視点を持っていることに喜びを感じるわたし。とは言え、問題はなかなか深刻で、飲酒の低年齢化に加え、自家製ドラッグを血管に注射するという話を聞き、それよりはましだからと大麻などは可愛いものに見えるのだろうか。
と頭の中で走馬灯のごとく出来事が流れていく。
わたしがフランス生活で驚いた場面が映像化され、うんうんと唸ってうるとき。
年の頃40代後半の、とても物静かでチャーミングな女性が言った。
「食の安全を啓発する団体のはずが、あろうことか裏で両者が繋がっていたの。だから、わたしは団体を抜けたのだけど、これからどうすればよいのかわからなくて…」と項垂れた。
日本では福島の問題を抱え、食や健康への関心は高いのよね?だから日本人のわたしから知恵を授かりたいと言う。
いやはや…と思った。
日常に不条理や疑問が付き纏うストレスよりも、フランス語を一から習得する外国生活のリスクを選んだわたしは、しばし返答に困ってしまった。
というのも、千葉に住む友人の近所の子供が白血病を発症している。しかも、何人もだ。だからお前みたいな奴が福島の風評被害に加担している。過剰反応だ…と言われるかもしれないが、わたしには自分の健康責任があるので、東日本の食べ物には抵抗がある。どういうわけか、体が受け付けないのだ。
東京に住む家族とも友人とも、白血病を発症した子供をよく知る友人とも、福島や放射能被害の話はうまくできない現実がある。皆が揃いも揃って、放射能被害などないかのように、なぜ放射能被害の話をするのだと怪訝な顔をする。なんとかベクレルだという表示が当たり前のように天気予報並みになってしまっている日本。それが日本では当たり前かもしれないけど、やっぱり異常な事だし、自国問題を無視し、海外へ原発輸出のニュースを耳にしたときは、これが資本主義なのだと痛感した。金になる、金を生むことこそが最優先なのだから。
裏で両者が繋がっているとの補足として、米国系の大企業名があがった。食料を栽培する際に種が必要となる。そうした事業を世界中で展開していて、食の安全とは真逆のことをやっている現実を、怖いと思ったの。病気になっても体調を崩しても、私たちは簡単には死ねない。しかも、医療にかかるとなると、また別のリスクを抱える。わたしは患者としての医療過誤経験者なので、彼女の言わんとすることが痛いほどわかった。
ある程度いい年齢になり、それなりに日本社会の泥沼を垣間見たひとりとして、日本は先の戦争の敗戦国なのだとつくづく思う。けれど、戦勝国、しかも白人系であるフランスでも、日本とは違う手法で健康や幸せな生活を奪われる現実がある。まるで、世界が向かう方向は同じだと言いたげだ。
わたしが健康を奪われて痛感したことがある。
それは、人間は歳を取ると病気になるという誤解、病院に行けば病気が完治できるという誤解、
医療が万能だという誤解、医者や医療従事者が患者側の視点であるという誤解。外科医は本来必要のない手術をプロポーズし、精神病院に至っては患者の意思は無視される。
薬の副作用でなにが不調の原因なのかもわからなくなり、痛い、苦しいと訴えると薬量だけが異常に増えていった。日本の善良な国民は性善説である以上、偽善にはなかなか気付けない。だから、自分が体調を崩したり病気になって現実の欠片を理解できたところで、気力体力が低下していては、情報の精査すらままならない。ドクターショッピングは金も労力も計り知れない。
根が暗いからか、明るい話題がどうしても書けない。地中海の幻想的な海色の美しさや芸術家が愛した町の話題に事欠かないはずが、それあがらうかのような話題に申し訳ない気持ちになる。
フランスで日本映画、「沈まぬ太陽」を観た。
知人が御巣鷹山墜落時、国民航空会長室にいたことで、主人公モデルが他人事とは思えなかった。日本の大企業の社会的責任のなさは、日本の体質なのだろうか。
ふ
フランス語が初級レベルのわたしは英語で参加。しかし、その英語すら拙い有様、申し訳ない。
そんな話ではなく、フランス女性が憂うフランス生活というものがあり、生まれや文化的背景が違えども、皆が似たような視点を持っていることに喜びを感じるわたし。とは言え、問題はなかなか深刻で、飲酒の低年齢化に加え、自家製ドラッグを血管に注射するという話を聞き、それよりはましだからと大麻などは可愛いものに見えるのだろうか。
と頭の中で走馬灯のごとく出来事が流れていく。
わたしがフランス生活で驚いた場面が映像化され、うんうんと唸ってうるとき。
年の頃40代後半の、とても物静かでチャーミングな女性が言った。
「食の安全を啓発する団体のはずが、あろうことか裏で両者が繋がっていたの。だから、わたしは団体を抜けたのだけど、これからどうすればよいのかわからなくて…」と項垂れた。
日本では福島の問題を抱え、食や健康への関心は高いのよね?だから日本人のわたしから知恵を授かりたいと言う。
いやはや…と思った。
日常に不条理や疑問が付き纏うストレスよりも、フランス語を一から習得する外国生活のリスクを選んだわたしは、しばし返答に困ってしまった。
というのも、千葉に住む友人の近所の子供が白血病を発症している。しかも、何人もだ。だからお前みたいな奴が福島の風評被害に加担している。過剰反応だ…と言われるかもしれないが、わたしには自分の健康責任があるので、東日本の食べ物には抵抗がある。どういうわけか、体が受け付けないのだ。
東京に住む家族とも友人とも、白血病を発症した子供をよく知る友人とも、福島や放射能被害の話はうまくできない現実がある。皆が揃いも揃って、放射能被害などないかのように、なぜ放射能被害の話をするのだと怪訝な顔をする。なんとかベクレルだという表示が当たり前のように天気予報並みになってしまっている日本。それが日本では当たり前かもしれないけど、やっぱり異常な事だし、自国問題を無視し、海外へ原発輸出のニュースを耳にしたときは、これが資本主義なのだと痛感した。金になる、金を生むことこそが最優先なのだから。
裏で両者が繋がっているとの補足として、米国系の大企業名があがった。食料を栽培する際に種が必要となる。そうした事業を世界中で展開していて、食の安全とは真逆のことをやっている現実を、怖いと思ったの。病気になっても体調を崩しても、私たちは簡単には死ねない。しかも、医療にかかるとなると、また別のリスクを抱える。わたしは患者としての医療過誤経験者なので、彼女の言わんとすることが痛いほどわかった。
ある程度いい年齢になり、それなりに日本社会の泥沼を垣間見たひとりとして、日本は先の戦争の敗戦国なのだとつくづく思う。けれど、戦勝国、しかも白人系であるフランスでも、日本とは違う手法で健康や幸せな生活を奪われる現実がある。まるで、世界が向かう方向は同じだと言いたげだ。
わたしが健康を奪われて痛感したことがある。
それは、人間は歳を取ると病気になるという誤解、病院に行けば病気が完治できるという誤解、
医療が万能だという誤解、医者や医療従事者が患者側の視点であるという誤解。外科医は本来必要のない手術をプロポーズし、精神病院に至っては患者の意思は無視される。
薬の副作用でなにが不調の原因なのかもわからなくなり、痛い、苦しいと訴えると薬量だけが異常に増えていった。日本の善良な国民は性善説である以上、偽善にはなかなか気付けない。だから、自分が体調を崩したり病気になって現実の欠片を理解できたところで、気力体力が低下していては、情報の精査すらままならない。ドクターショッピングは金も労力も計り知れない。
根が暗いからか、明るい話題がどうしても書けない。地中海の幻想的な海色の美しさや芸術家が愛した町の話題に事欠かないはずが、それあがらうかのような話題に申し訳ない気持ちになる。
フランスで日本映画、「沈まぬ太陽」を観た。
知人が御巣鷹山墜落時、国民航空会長室にいたことで、主人公モデルが他人事とは思えなかった。日本の大企業の社会的責任のなさは、日本の体質なのだろうか。
ふ