ドラマチックなホリデー４…

このかわいそうな子猫を何とかしてやろう…と思うが 三人とも事情があり、引き取ることができない。

自分たちの無力さを感じながら 水くらいあげてやろうと抱いたまま 近くのコンビニへと向かった。

Ｓ君に抱えられた子猫を見てたら 彼女の家で飼ってた猫の事をを思い出した。

そういや半年ほど前に死んじゃったんだよな……

もしかしたら彼女の家でこの子猫を飼ってくれるかな？と思い ダメもとで聞いてみた。
すると二つ返事で「ＯＫ」とのこと。

彼女との待ち合わせ場所に向かったら 彼女はケーキの入ってた箱をもって来た。その中に子猫を入れる…
あとは彼女に子猫を託した。

ドラマチックなホリデー３…

歩いて 歩いて 早歩きで距離をあけても 子猫は走ってついてくる。

どこまでもついてくる子猫に 根負けし、子猫を抱き抱えてみた。

今までどこかの家で飼われてる猫だろうと思っていたが 間近でみると 目の色が左右違う色をしている。これは雑種だ。
体もすごく汚れていて くもの糸をかぶったまま。
お腹がすいてるのだろう…痩せ細った体がぶるぶる震えている。

「どうやらノラのようだ。」

親猫とはぐれてしまったのだろうか？

ドラマチックなホリデー２…

友人らに新居を紹介したあと 周辺を散歩することにした。

住宅街を抜け 土手をあがり川に沿って歩いた。
空は快晴で 河川敷では野球をする少年たちが大きな声をあげていた。

何気なく後ろを振り向くと 一匹の子猫が僕らの後をつけてきていた。
どこかの飼い猫かな？と思い 気にせず歩を進めたが 子猫は僕らの後を延々とついてくる。

土手の上は 格好なサイクリングコースになっていて サイクリング自転車がすごいスピードで走り抜けていく。
このまま放置すると 子猫が自転車にひかれてしまうのは時間の問題だ。

…それでもすぐには抱き抱えず 一定の距離を保ちながら後ろを気にして歩いた。