落書き日記のススメ

毎日、日記をつけるのもいいけど 簡単な絵を描き続けるのもいいですよ。絵のある生活(落書き)のすすめ。

出ていく理由…

2009-07-22 23:44:42 | Weblog
「ガタガタガタ…」

引き戸が開く音がして振り返ると、そこには 先程まで飾られていたはずのシーサーが、外へと抜け出していくトコロだった。

「おい!待ってくれ!」

慌てて呼び止めた。
赤瓦でできた置物であるはずのシーサーが動きだしてるというのに…驚きもしなかったのは きっとお酒のせいで意識が鈍っていたためだろう。

しばらく沈黙が続いたあと それに堪えられなくなった私はどこへ行くのか?と聞いてみた。

するとシーサーはこう言った。

「今日で“落書き日記のススメ”が4周年を迎えるのサ。

それを記念したお祝いが 南の島であるからネ 今から向かうのサ。

大丈夫。
しばらくしたら ちゃんと戻るからサ~…」

そう言うと そそくさと駆け出して行ってしまった…

(つづく)

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真夜中に目が覚める…

2009-07-21 00:52:08 | Weblog
深酒した結果、ついつい寝てしまったようで 真夜中にひとり目が覚めた。

泥酔しきった与那嶺さんとおばちゃんは全く起きる気配なく、今だ気持ち良さそうに寝ている。この様だと朝までは まず目覚める事はないだろう…

一度トイレに行ったあと テーブルに戻り、再び眠りにつこうとした時……ふと ある事に気がついた。


「シーサーがない!!」

(つづく)
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店内はいつもと変わらず…

2009-07-20 11:02:44 | Weblog
店の扉を開けると 奥の定位置に二十年来の常連であるという与那嶺さんがすでに出来上がっていた。

その後方には いつものように赤土で作られたシーサーが座っていた。

「シーサーは無事だったようだ」

よく考えると 何十年と店に置かれたままの、この薄汚れたシーサーをわざわざ盗む人間なんて まずいない。
余計な心配をした自分をバカらしく思い、照れ隠しに泡盛を一気飲みした…

一度 飲み始めるとなかなか止めることができず、与那嶺さんと店のおばちゃんとで夜遅くまで深酒してしまった…

(つづく)
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花風に寄り道する事に…

2009-07-20 07:43:59 | Weblog
友人と日が暮れるまで 遊びまわり、そのあと夕飯をとりながら軽く一杯呑み、家路につく事にした。

駅まで友人を見送ったあと ひとり歩いて帰る。
日が暮れたというのに 一向に涼しくならず、今夜も熱帯夜になる事は まず間違いないなと思われた。

「そうだ もう少し呑んで帰ろうか…」

そう思い すでに常連となっている「沖縄料理屋 花風」に寄り道してく事にした。
昼間の事件を思い出す。
花風の店内に飾られているシーサーは無事だろうか?

それにしても シーサーを盗むとは?何が目的なんだろう?朝からいろいろ考えてはみたが さっぱりわからない。

花風は いつものように活気なく 静かに営業していた…

(つづく)
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事件があったようだ…

2009-07-20 02:21:24 | Weblog
待ち合わせていた友人と合流したあと、買い物に行く事にした。

いくつかの店を見てまわりながら、商店街を端からどんどん進んでいく。
すると、先の方でパトカーが止まっているのが見えた。

立入禁止の黄色いテープが貼られ 緊迫した様子だ。どうやら何か事件があったようだ。

友人と野次馬の人混みをかき分け前へと進み、警察官と中年女性の会話に聞耳をたてた。

警察官「…一時間程前に ガラスが割られ、商品が盗まれたんですね?…」

女性「はい そうです。ガラスが割れた音を聞き、すぐに駆けつけたのですが…もののみごとに 商品であるシーサーが盗まれていたのです」


……シーサーが盗まれたのか……今朝の新聞記事を思い出した。

(つづく)
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