京都国立博物館
畠山記念館の名品─能楽から茶の湯、そして琳派─
期間:10月9日(土)〜12月5日(日)
消息(大ぬる山の文)千利休筆
十三日付、牧村兵部宛。内容は「今朝の雪のあとに私方へお尋ね下さらないのは、大ぬる山ではありませんか」と兵部をお茶に誘っている。「大ぬる山」とはなまけ怠る事で、当時の流行り言葉だったよう織田信長も言っている。
加賀藩前田家伝来。
沢庵和尚自画賛 沢庵宗彭筆
沢庵が自らを描き賛を記したもの。自賛井よれば加賀藩前田家家老の本多政重の求めに応じ配流先の出羽上山の春雨庵で描いた。
昭和34年石川県立美術館の開館に際し畠山即翁が当地ゆかりの作として寄贈した。
竹茶杓 銘 青苔 小堀遠州作
折り撓め蟻腰の茶杓で、中節に大きな虫喰い穴がある。
遠州が『伊勢物語』第七十八段の歌意にちなんで茶杓を削り、松花堂昭乗より贈られた掛軸の返礼として贈った。
その他、大名物では唐物肩衝茶入「日野」(伝来:日野輝資より古田織部を介して疋田宗観、前田利長、松平不昧)や、唐物肩衝茶入「種村」(伝来:種村刑部少輔、佐久間不干斎、木下利房、狩野探幽、松平不昧)、唐物肩衝茶入「星」(伝来:豊臣秀吉、津田宗凡、神谷宗湛、加藤清正、紀伊藩主徳川頼宣、徳川綱吉)、唐物肩衝茶入「油屋」(伝来:油屋常言、常祐、豊臣秀吉、福島正則、柳営御物、 土井利勝、松平不昧)。
茶碗では長次郎作の赤樂「早船」光悦作の赤樂「雪峯 」「李白」、井戸茶碗「細川」などなど。
流石畠山記念館、見応え充分でした。
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