立川談志が最後の真打と認めた、「立川談修」の落語独演会を聴きに行った。芸術祭参加であるから、かなり力を入れているのかが分かる。
立川談修とは2010(平成22)年に飯田市長昌寺で尺八演奏と落語でご一緒して、真打の立川談四楼とも打ち上げで飲んだ仲である。(談修はその時は二つ目だったが、現在は真打)その談修から、「是非来て下さい」と手紙が来たのだ。
立川一門の談四楼・談修出演の落語は上野広小路亭へ何回か聴きに行った事があり、一度二人に日本酒を差し入れした事もあった。今回は独演会である。
11月6日(月)夜7時開演。場所は「日本橋社会教育会館」で以前、鈴慕会の演奏会を聴きに行った事があった場所だから、すぐ分かるハズだった。
ところがである。私にとっては大事件だったのだ。
その日は先ず新宿に出て、美味いステーキ専門店「ル・モンド」で11時前から並び4人目で、すぐ店内に入れた。いつもの「ヒレステーキ」である。柔らかく美味しい。
昼食後は新宿を見学するより、じっくり落語会会場の水天宮をタップリ見学して、夕食も済ませようと言う魂胆だった。
そこで先ず、半蔵門線で水天宮前駅に着き、未だ行った事の無かった水天宮にお参りをした。改築をしたので綺麗だった。
時間は十分あったので駅前にあった「コーヒー専門店」に午後1時過ぎに入った。都心の一等地で220円の表示があったブレンドは安いと思って入ったのだが、「全席喫煙可能ですが、よいですか?」と言われ、少しは我慢するかと入ったのだ。
隣の女性が煙草を吸っていて、煙がただよっていた。少しは我慢したが、人数も増え段々煙に攻められて来たのであわてて出た。
そこで、会場を見ておこうと思い探した。これが勘違いがあり、日本橋公会堂(日本橋劇場)を見ておいて「何となく以前と違うようだけど、多分ここだろう」で出てしまった。開場まで5時間もあった。(あらかじめ自宅の地図帳で調べたハズだったが)
私は慎重派なので、大概は早くに行って場所の確認をしている。他人と待ち合わせは他人を待たせないように十分配慮している。
日本橋の見学であるが、あてずっぽうに歩くと明治座があり、黒木瞳主演「京の螢火」の公演をしていた。
谷崎潤一郎宅跡も見つけた。
以前、印章店を経営していたので、印章店に興味はある。ある店で象牙の実印が38万円だったから、ビックリした。
所々に地図が書いてあるので、見ながら歩いたのだが、いかんせん時間が余る。
それでもやっと4時30分になり、「エクシオール」に入ろうとメニュー看板を見ると、美味そうな「バニーニセット」があった。
ブロッコリーとサーモンサラダが長方形のパンにはさんである。飲み物はカフェラテ。「バニーニセット」はやや塩が効いていたが、美味かった。710円である。
ここで約1時間半ねばり、余裕を持って6時過ぎに店を出て、会場に向かった。
6時30分開場だから、ぼちぼち集まっているだろうと予測して行ったのだが、会場に当たる4Fは暗かった。その時点で私は会場を間違っていた事に初めて気が付いた。「しまった」!
「どこだー」と心で叫び、外に飛び出した。
もちろん会場の地図はチラシに載っているので分かるハズだったが、やや不鮮明でもあった。
以前も実は、道に迷って途中で聞いていた。
あわてて近くの中華料理店の店員さんに聴いたところ、「あちらの方」と指さしてくれた。
それからは走る、走る。
ところが、見つからない。「松屋」から出て来たサラリーマンに聞いたが分からない。
不動産屋のチラシを撒いていたお兄さんに聞いたところ、やっと駆けつけてセーフであった。
開場に間に合い、前から6列目位の右方面の左が通路側で見やすく、いい席がとれた。8割位の客で盛況だった。
タイトルは「談修インザダーク5」で演目は落語3題の「身投げ屋」「応挙の幽霊」「妲己(だっき)のお百」。
チラシには「落語の影の部分をお届けする」とある。
スタッフは皆「なまくら」の名前の名札を付けているので「変だな」と思ったら、「なまらく」で、すなわち「生の落語」の事だった。
「身投げ屋」は隅田川にかかる両国橋の上で、身投げのふりをして、声をかけてくれた人に銭をせびると言う話で、これが又違う父子の身投げ屋に騙されるのだ。
「応挙の幽霊」は円山応挙の幽霊の掛け軸が売れて、喜んで主人が酒を飲んでいると掛け軸の中から綺麗な幽霊が出てきて、一緒に酒を飲むのである。
談修の一升瓶を注ぐ様や、ぐいっと飲むシーンが上手い。
「妲己のお百」は本当に怖い話である。毒婦と喧伝された江戸中期の女性のお話で、幽霊が出てくる時に突然、照明を暗くして、床を拍子木でバタバタやったから、びっくりしてしまった。
談修は古典を大事に演じ、声の張りがしっかりとしており、滑舌よく早口でないので聞きやすい。
芸術祭参加であるから、是非「優秀賞」を取っていただきたい位の出来だった。
終わって、皆さんが列を作って談修さんに挨拶を交わしていた。
私は年賀状もやりとりしているが、顔を見て話すのは、飯田市の公演以来だから、7年振りである。
顔は分からないだろうと思ったから、以前いただいた談修さんの名入れの「手拭」を見せながら「尺八の北原です。とても良かった。これからも頑張ってください」と握手をしてきた。
始めはきょとんとしていたが、やっと分かったようで、嬉しかった。
大勢の人でごったがえししていたから、早々に引き揚げた。
帰りも方向がハッキリ分からず、適当に歩いていたら人形町に出てしまい、あわてて反対方向の水天宮前駅に向かった。
私は未だガラケーでネットでは調べないので、今の時代はスマホの「GPS」で調べるべきだろうか?
立川談修とは2010(平成22)年に飯田市長昌寺で尺八演奏と落語でご一緒して、真打の立川談四楼とも打ち上げで飲んだ仲である。(談修はその時は二つ目だったが、現在は真打)その談修から、「是非来て下さい」と手紙が来たのだ。
立川一門の談四楼・談修出演の落語は上野広小路亭へ何回か聴きに行った事があり、一度二人に日本酒を差し入れした事もあった。今回は独演会である。
11月6日(月)夜7時開演。場所は「日本橋社会教育会館」で以前、鈴慕会の演奏会を聴きに行った事があった場所だから、すぐ分かるハズだった。
ところがである。私にとっては大事件だったのだ。
その日は先ず新宿に出て、美味いステーキ専門店「ル・モンド」で11時前から並び4人目で、すぐ店内に入れた。いつもの「ヒレステーキ」である。柔らかく美味しい。
昼食後は新宿を見学するより、じっくり落語会会場の水天宮をタップリ見学して、夕食も済ませようと言う魂胆だった。
そこで先ず、半蔵門線で水天宮前駅に着き、未だ行った事の無かった水天宮にお参りをした。改築をしたので綺麗だった。
時間は十分あったので駅前にあった「コーヒー専門店」に午後1時過ぎに入った。都心の一等地で220円の表示があったブレンドは安いと思って入ったのだが、「全席喫煙可能ですが、よいですか?」と言われ、少しは我慢するかと入ったのだ。
隣の女性が煙草を吸っていて、煙がただよっていた。少しは我慢したが、人数も増え段々煙に攻められて来たのであわてて出た。
そこで、会場を見ておこうと思い探した。これが勘違いがあり、日本橋公会堂(日本橋劇場)を見ておいて「何となく以前と違うようだけど、多分ここだろう」で出てしまった。開場まで5時間もあった。(あらかじめ自宅の地図帳で調べたハズだったが)
私は慎重派なので、大概は早くに行って場所の確認をしている。他人と待ち合わせは他人を待たせないように十分配慮している。
日本橋の見学であるが、あてずっぽうに歩くと明治座があり、黒木瞳主演「京の螢火」の公演をしていた。
谷崎潤一郎宅跡も見つけた。
以前、印章店を経営していたので、印章店に興味はある。ある店で象牙の実印が38万円だったから、ビックリした。
所々に地図が書いてあるので、見ながら歩いたのだが、いかんせん時間が余る。
それでもやっと4時30分になり、「エクシオール」に入ろうとメニュー看板を見ると、美味そうな「バニーニセット」があった。
ブロッコリーとサーモンサラダが長方形のパンにはさんである。飲み物はカフェラテ。「バニーニセット」はやや塩が効いていたが、美味かった。710円である。
ここで約1時間半ねばり、余裕を持って6時過ぎに店を出て、会場に向かった。
6時30分開場だから、ぼちぼち集まっているだろうと予測して行ったのだが、会場に当たる4Fは暗かった。その時点で私は会場を間違っていた事に初めて気が付いた。「しまった」!
「どこだー」と心で叫び、外に飛び出した。
もちろん会場の地図はチラシに載っているので分かるハズだったが、やや不鮮明でもあった。
以前も実は、道に迷って途中で聞いていた。
あわてて近くの中華料理店の店員さんに聴いたところ、「あちらの方」と指さしてくれた。
それからは走る、走る。
ところが、見つからない。「松屋」から出て来たサラリーマンに聞いたが分からない。
不動産屋のチラシを撒いていたお兄さんに聞いたところ、やっと駆けつけてセーフであった。
開場に間に合い、前から6列目位の右方面の左が通路側で見やすく、いい席がとれた。8割位の客で盛況だった。
タイトルは「談修インザダーク5」で演目は落語3題の「身投げ屋」「応挙の幽霊」「妲己(だっき)のお百」。
チラシには「落語の影の部分をお届けする」とある。
スタッフは皆「なまくら」の名前の名札を付けているので「変だな」と思ったら、「なまらく」で、すなわち「生の落語」の事だった。
「身投げ屋」は隅田川にかかる両国橋の上で、身投げのふりをして、声をかけてくれた人に銭をせびると言う話で、これが又違う父子の身投げ屋に騙されるのだ。
「応挙の幽霊」は円山応挙の幽霊の掛け軸が売れて、喜んで主人が酒を飲んでいると掛け軸の中から綺麗な幽霊が出てきて、一緒に酒を飲むのである。
談修の一升瓶を注ぐ様や、ぐいっと飲むシーンが上手い。
「妲己のお百」は本当に怖い話である。毒婦と喧伝された江戸中期の女性のお話で、幽霊が出てくる時に突然、照明を暗くして、床を拍子木でバタバタやったから、びっくりしてしまった。
談修は古典を大事に演じ、声の張りがしっかりとしており、滑舌よく早口でないので聞きやすい。
芸術祭参加であるから、是非「優秀賞」を取っていただきたい位の出来だった。
終わって、皆さんが列を作って談修さんに挨拶を交わしていた。
私は年賀状もやりとりしているが、顔を見て話すのは、飯田市の公演以来だから、7年振りである。
顔は分からないだろうと思ったから、以前いただいた談修さんの名入れの「手拭」を見せながら「尺八の北原です。とても良かった。これからも頑張ってください」と握手をしてきた。
始めはきょとんとしていたが、やっと分かったようで、嬉しかった。
大勢の人でごったがえししていたから、早々に引き揚げた。
帰りも方向がハッキリ分からず、適当に歩いていたら人形町に出てしまい、あわてて反対方向の水天宮前駅に向かった。
私は未だガラケーでネットでは調べないので、今の時代はスマホの「GPS」で調べるべきだろうか?