マクロン仏大統領はロシアの勝利が欧州の安全保障への脅威だと指摘した(写真はパリ、12日)=ロイター
【パリ=北松円香】
フランスのマクロン大統領は14日、「ロシアが勝利すれば欧州の安全は失われる」と述べ、ウクライナへの支援に関しあらゆる選択肢を除外すべきではないと改めて主張した。
マクロン氏は2月にウクライナへの派兵の可能性に言及し、波紋を呼んでいた。
仏テレビTF1とフランス2によるインタビューでマクロン氏は「2年前には中長距離ミサイルや戦車は絶対に提供しないと言われていた」と述べ、西側諸国がこれまでも前言を翻して支援を拡充してきたと指摘。
ウクライナの苦戦に対応するため「2024年初めは我々の覚醒の始まりの時であるべきだ」と訴えた。
一方で「我々が攻勢に出ることはなくイニシアチブを取ることもない」として、フランスによるロシアとの積極的な交戦は否定した。軍事支援を強化する場合の具体的内容については言及を避けた。
マクロン氏は2月下旬にパリで開催したウクライナ支援会議の後、将来のウクライナへの派兵の可能性について「何も除外すべきではない」と発言。
ドイツのショルツ首相など欧州の首脳が相次ぎ否定し、ロシアも強く反発していた。
日経記事2024.03.15より引用