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トランプ氏「政治は厳しいもの」 政敵バイデン氏と握手

2024-11-14 10:26:41 | トランプ政権


トランプ氏㊧は「非常に円滑な政権移行になるだろう」と述べ、
バイデン氏に謝意を伝えた=AP

 

【ワシントン=坂口幸裕】

トランプ次期米大統領は13日、ホワイトハウスでバイデン大統領と会談した。2025年1月20日の新政権発足をにらみ、バイデン氏が円滑な政権移行に尽力すると表明した。

トランプ氏は「政治は厳しいものだ」と述べ、円滑な政権移行に謝意を伝えた。

 

政敵である2人の「引き継ぎ」は米東部時間13日午前11時過ぎ、大統領執務室で和やかに始まった。

バイデン氏が右手を差し出し、トランプ氏も応じて4秒ほど握手した。

 

顔を合わせるのは、バイデン氏が選挙戦から撤退する引き金になった6月27日の両氏による討論会以来だった。

20年大統領選に民主党候補として勝利したバイデン氏に対し、4年前に共和党候補で戦いながら敗北したトランプ氏は5日の大統領選で返り咲きを決めた。

 

「民主主義の脅威」「米国史上最悪の大統領」と罵り合ってきたものの、13日は笑顔も交えながら友好的な雰囲気を演出した。

政権移行の話し合いを前に記者団を入れて冒頭40秒ほどやりとりした。バイデン氏は大統領に返り咲くトランプ氏にまず祝意を伝えた。

 

「円滑に政権移行できるのを楽しみにしている。必要なものはすべて用意する。今日はそのことを話す機会になる。お帰りなさい」と続けた。

21年1月に退いたトランプ氏にとって4年ぶりのホワイトハウス訪問だった。同氏の復権を最大の争点と位置づけ「民主主義の基本的な信念を共有しない過激派の運動だ」と断じたバイデン氏の後継となった民主候補のハリス氏を大差で退けた。米国の有権者はトランプ氏を選んだ。

 

トランプ氏は13日、身を乗り出して発言中のバイデン氏を真剣な表情で見つめ、時折うなずきながら聞き入った。

発言を促されると「政治は厳しいものだ。多くの場合、あまり快い世界ではないが、今日は快い世界であることに感謝する。非常に円滑な政権移行になるだろう」と語った。

 

会談は2時間程度で、トランプ氏はバイデン氏に「ジョー」とファーストネームで呼びかけた。ザイエンツ大統領首席補佐官と、トランプ氏が同職に起用するワイルズ氏も同席した。

米政府高官によると、バイデン氏はウクライナ支援の継続が米国の国家安全保障上の利益につながるとの考えを伝えた。

 

トランプ氏はバイデン氏との会談後、米紙ニューヨーク・ポストのインタビューで、バイデン氏と「お互い本当に楽しんだ」と述べた。

バイデン氏を含む民主党候補との選挙戦については「長い戦いだった」と振り返った。

 

トランプ氏は新政権発足へ人事を本格化させている。大統領選の2日後の7日に政権運営の要となる大統領首席補佐官にスーザン・ワイルズ氏、7日後の12日には国防長官に退役軍人のピート・ヘグセス氏、国家安全保障担当の大統領補佐官にマイク・ウォルツ下院議員を充てると発表した。

今回は政権の骨格となる人事の決定時期が16年より早い。8年前は大統領首席補佐官の発表は大統領選の投開票日から6日後、大統領補佐官(国家安全保障担当)は11日後、国防長官は1カ月近くかかった。

 

トランプ氏は新政権の要職に自らに忠実で以前から気心の知れている人物を相次ぎ起用している。16年に比べ、人事の調整がスムーズに進んでいる可能性がある。

8年前に初当選した際、トランプ氏は当時のオバマ大統領と90分ほどホワイトハウスで面会した。引き継ぎ後、両氏は記者団を招き入れた。オバマ氏は「あなたが成功すれば米国も成功する」などと2分近く話した。

 

トランプ氏が「面会は1時間半近く続いたが、私としてはもっと長くても良かったと思った」などと1分ほど発言した後、2人は握手して記者団の前でのやりとりを終えた。

20年11月の大統領選は民主党候補だったバイデン氏が共和候補のトランプ氏を破って勝利した。当時はトランプ氏が敗北を認めず、慣例となっていた後任大統領との面会を拒んだためホワイトハウスでの「引き継ぎ」はなかった。

 

トランプ氏は20年選挙で敗れた直後、後任への円滑な政権移行に尽力する米政治の伝統を無視して各省に協力しないよう指示した。当初は政権移行の予算や作業場を確保できない事態が生じ、作業に遅れが生じた。

当時、政権移行に向けた引き継ぎ作業を認めるかを決める権限を持つ米政府機関の一般調達局がバイデン氏への政権移行業務を容認したのは、投開票日から20日後だった。

 

 

※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。

 

 

 

 

 

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上野泰也
みずほ証券 チーフマーケットエコノミスト
 
ひとこと解説

「政治は厳しいものだ。多くの場合、あまり快い世界ではないが(後略)」というトランプ氏の発言は、原文では"Politics is tough, and it's, in many cases, not a very nice world,"である。

タフ(tough)という英単語のニュアンスには日本語で使えにくい部分もあるが、上記の場合は「つらい、大変だ、厳しい」という感じか。

 

それに続けてトランプ氏は、「(政治は)多くの場合、あまり快い世界ではないが、今日は快い世界であることに感謝する」と述べた。

バイデン氏が礼節をわきまえて政権移行の面談で対応したことに、恩讐を超えて感謝の意を表明した形である。

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日経記事2024.11.14より引用

 


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