9月19日、米南部ノースカロライナ州の副知事で、11月5日の同州知事選の共和党候補となっている
マーク・ロビンソン氏(56)は、かつて「黒人ナチス」を自称し、奴隷制度を復活することを提唱した
との米CNNテレビの報道を「好色なタブロイドメディアのうそだ」と否定した。
ノースカロライナ州アッシュビルで14日撮影(2024年 ロイター/Jonathan Drake)
[19日 ロイター] -
米南部ノースカロライナ州知事選の共和党候補マーク・ロビンソン州副知事(56)は19日、かつて「黒人ナチス」を自称し、奴隷制度を復活することを提唱したとの米CNNテレビの報道を否定し、選挙戦を続けると約束した。
CNNは、これらのコメントがポルノサイトに投稿されていたと報じた。
大統領選の共和党候補となっているトランプ前大統領の支持を受けているロビンソン氏は、11月5日の知事選で民主党候補のジョシュ・スタイン州司法長官と対決する。
激戦州での知事選の動向は大統領選にも影響を与える。 扇動的な発言をした過去があるロビンソン氏は、CNNの記事が報じられる前からソーシャルメディアに投稿した動画で内容を否定していた。
ロビンソン氏は「あの記事に出ていることは、マーク・ロビンソンの言葉ではないと安心してほしい」と述べ、CNNの報道は「好色なタブロイドメディアのうそだ」と断じた。
その上で「私はこの選挙にとどまる」と訴えた。
CNNによると、ロビンソン氏は2010年10月のポルノサイトへの投稿に「奴隷制度は悪くない。一部の人々は奴隷になる必要がある。
私はそれ(奴隷制度)が復活してほしい。私は何人かを必ず買う」と記していた。
CNNはロビンソン氏が政界入り前の08年から12年にかけて「過剰に性的でわいせつな」投稿を連続して行っており、内容が生々しいためごく一部しか報道していないと説明した。
その多くは中絶やトランスジェンダーの権利などに関する同氏の公の立場と矛盾していたという。
ノースカロライナ州共和党はロビンソン氏を支持し、民主党が政策で負けているため中傷戦術に頼っていると主張した。
声明で「ロビンソン氏はCNNの報道を全面的に否定しているが、左派が同氏を個人攻撃し悪者にしようとするのを止めることはできない」と述べた。
これに対しスタイン陣営はロビンソン氏を非難する声明を発表した。
「ノースカロライナ州の市民はロビンソン氏が知事として全く不適格であることを知っている」とし、スタイン氏はノースカロライナ州をより安全でより強くするために、この選挙戦に勝利することに集中していくと強調した。
CNNの報道を受けて民主党のハリス副大統領の陣営はトランプ氏がロビンソン氏を称賛する動画を投稿した。