1番印象に残ったのは、モロッコの人たち。
フナ広場でたった一人ミカン箱の上に丸いモロッコパンを並べて売る6歳ぐらいの女の子。
ごちゃごちゃしたスークの路地には、染色職人、鍛冶屋、皮なめし職人がいて、小学校2、3年生ぐらいの男の子から働いている。
そして、自慢の品を買ってもらおうと声を張り上げて客引きをする子供たち。
みんな小さな時から手に職をつけるための修業をして、プライドを持って生きて行く。
スークでは、ゲームなんかやっている暇な子供は一人も出会わなかった・・・
タクシーを捕まえようとする私たちのために、一足タクシーをつかまえてチップをもらおうとする貧しそうなおじいさん。
宿まで案内して、なんとかチップを手に入れようとする若者。
物乞いするギリギリのところで何とか生き抜いていこうと、頑張っている。
時には、しつこくて煩くて、うんざりすることもあるけれど、それでも仕事をしてお金を手に入れようという意志の強さには脱帽だ。
おそらく引きこもっている人は、いないのではないだろうか・・・
体の不自由な物乞いの人。
お金をもらおうと手を出すしかことしか出来ないけれど、なぜか柔和な顔をしている。
貧しいのだけれど、可哀そうな人はあまりいない。
惨めそうな、暗そうな顔をした人もあまりいない。
犬も、猫も、かもめも 逃げ回ったり、追いかけまわすこともなく、一緒に仲良く遊んでいる。
ソコ ニ イテ、イインダヨ。
そんな優しさがあるような気がする。
器も衣も家具も装身具も食事も家作りも・・すべて手作業で
時間をかけて丁寧に作り、こだわった美しさは際立っている。
もしかしたら、これらは日本が失ってしまったことかもしれない。
もし、物作りの好きな日本の子供たちをモロッコに送り込み、手に職をつける勉強をして・・・生きるパワーを蘇らせ、
勉強が好きなモロッコの子供たちを日本に送り込み、日本の技術やシステムを体験させて・・・視野を広い世界に向ける。
1、2年でもいいから、そんなことが出来たら、いいだろうな~
サヨナラ、マラケシュ
また、いつか・・