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風に吹かれて旅ごころ

はんなり旅を楽しむはずが、気づけばいつも珍道中。

秩父巡礼記外伝 4-1(Nov)

2014-10-29 | 埼玉
その3からの続きです。

この日の巡礼の詳細については、こちらにまとめてあります。
          ■ 秩父札所巡礼4(2014.11.9)

○ 秩父巡礼最終回

秩父巡礼4回目。
今回は、今までよりも緊張たっぷりです。
残すお寺は、31から34番までの最後の4つ。
ただ、このお寺が、山の中に点在しており、山越え峠越えをしていかないといけない遠い場所にあるのです。

公共バスを使おうにも、1日2,3本しか走らないため、1日に2つのお寺を周るのがせいいっぱい。
ただ、御開帳期間は11月18日までと、刻々と期限がせまってきています。
そして、ショウと私が動けるのは、その期間内に1日しかありません。
なんとか1日で山奥の4つのお寺を周るには、車を使うしかなさそうです。

ショウの運転免許証はアメリカのまま。日本ではまだ運転できません。
私が運転することになります。
わー、不安だわ。

○ ドイツ帰りの仏教女子

今回は、もう一人メンバーが加わることになりました。
女子仏教サークル、丸の内はんにゃ会代表の、えっこさんです。
彼女はドイツで暮らしており、ひと月前に帰国したばかり。
会うのは久しぶりです。
帰国後初めてのお寺参り!だそうです。

彼女も、日本での運転免許が不安だとのことで、目下ペーパードライバー教習受講中とのこと。
やっぱり私が運転をがんばります!


これは、西武鉄道のドクターイエロー?マルチプルタイタンパー?

早朝に新宿でショウと待ち合わせして、西武線で秩父まで。
西武秩父駅でえっこさんとおちあいました。
アメリカ帰りのショウとドイツ帰りのえっこさん、お互い海外生活が長いとあって、すぐに意気投合です。
巡礼もワールドワイドになったもんだ(!?)

○ 初めて借りるレンタカー

観光案内所で札所の行き方を尋ねて、おかしを買い込んでから、レンタカーを借りました。
自分で借りる、初めてのレンタカー!ドッキドキ~☆
全く知らない道を走るなんて、心臓バックバク~☆
緊張のあまり、前日はよく眠れませんでした。
でも、ショウもえっこさんも、二人とも免許保持者なので、運転がわかっている二人。
なので、心強いです。

まずは31番札所をカーナビで検索します。
お寺の名前・・・日本中の観音院が出てきすぎました。あれ?
電話番号・・・出てきません。あれ?
じゃあ住所で・・・出てきません。あれれ?
秩父市内なら候補内にありますが、お寺があるのは秩父郡。
郡自体、候補に上がらないのです。
これは困ったわ。みんな、車を借りて札所に行かないのかしら?
あれこれ探していたら、「秩父31番札所観音院」で登録されていました。
ようやく発見。
「目的地まで1時間うんちゃら」とナビの声が流れました。
えっ、そんなに遠いの?
早々にハードな行程の予感がします。

○ ヒヤヒヤドライブ

もともと、30番台のお寺へのアクセスが大変だということは、わかっていました。
車で行くのが、一番楽な行程のはずです。
でも、運転に自信のない私にとっては、やっぱり難関な道なのは変わりありません。

とにかく、出発です。わー、車だとスイスイ!
走り出してみると、なんとかいきそうな気がします。
秩父の町中を抜けるとすぐに車の数は減り、いつしか私たちの車だけになりました。

ショウとえっこさんは、最近教習所でのおさらい講習に通っているので、
「曲がるとき、カーブが大きすぎるって言われるんだよねー」
と盛り上がっていて、おちおち大きくカーブもできません(笑)。
不安がる私に「でもリカ、学生時代に自動車部だったって言ってたじゃん」とショウ。
よく覚えていたのねー。自分はすっかり忘れていたわ。
そういえばそうでした。名前だけだったんだけど!

○ ウキウキドライブ

まあ、静かで自然いっぱいの秩父の道路をドライブするのは、気持ちがいいものです。
だんだん楽しくなってきました。
なんといっても、ショウもえっこさんも楽しい人たち。
ウキウキのドライブです。

それにしても、なかなか着かないものですね。
ナビを見ても、周りに目立つ建物がなくて、ずっとまっすぐの一本道の表示が続きます。

前回来た時よりも、紅葉が進んでいて、山はカラフルに色づいています。
きれいですが、ハンドルを握っているため、写真を撮るどころか、よそ見もあまりできません。
これが車だとちょっと残念なところですね。

途中、赤いおべべをつけたお地蔵さんがびっしりと並んでいるお寺がありました。
水子地蔵寺。その迫力に「ワ~!」と3人で声をあげます。
そのすぐ先に、31番寺がありました。

○ パーキング渋滞

どんどん道は山の中に入り、細まっていくのに、車とすれ違うようになってきたので、お寺が近いとは思っていました。
カーナビは「あと1分」と表示しています。
さあ、もうすぐ!
と思いましたが、目の前には長い車の行列ができていました。
パーキング渋滞です。

まさか、秩父の山奥で、行列を作ることになるなんて。
驚きました。一台車が出たら、一台入って行って。
じりじりと進みながら、ようやく停めることができました。

○ 31番観音院

ふ~~、疲れた。
でも二人が十分に気にしてねぎらってくれるので、こんな早々に音をあげてなんていられません。
目の前には古めかしい赤い仁王門。
大きな仁王像がすっくと立っています。



仁王門のところにあった熊出没注意の表示。
その後ろのブッダハンドが、ちょうど「注意してね」との仕草のように見えます。

そこをくぐると、長い石段が続いていました。
観光案内所で「296段」と説明があったことを思い出します。
実際に来てみると、かなりあります。
雨なので、傘をさして登り始めました。
人がすれ違うのがやっとの狭さ。
ハーハーいいながら進みます。

ようやく上に到着しました。
まずは鐘つき。重々しい音が山を抜けていきます。



お堂は、巨大な岩が洞となったところにありました。
迫力があります。
そして、巡礼装束の人々がたくさんいました。
ツアーバスでの巡礼者のようです。
お坊さんがガイドをしていました。



○ すべってころんで

まずは参拝をしましたが、その直後、祭壇の石段からすべって転んでしまいました。
雨で足元がすべりやすかったのと、片手にお賽銭用のお財布、もう片手に傘とカメラを持っていたので、そのままお尻からズズズ・・・といってしまいました。
痛かったですが、そばにいた人に心配してもらったので、助け起こしてもらう前に急いで身を起こしました。



納経所では、ワイシャツ姿の大柄の男性が、汗を拭き拭きたくさんの御朱印帳をお願いしていました。
巡礼者っぽくない格好・・・と思ったら、どうやら巡礼バスの運転手さんのようです。
お坊さんがガイドをしている間、運転手は御朱印をお願いする。
連携プレイです。

御朱印を書く人は3人体制でしたが、それでも掛け軸やおいずるの依頼もあって、忙しそうでした。
書き終わり、私に手渡しながら「いい御朱印帳ですね」とまたほめていただきました。
ここ秩父では、本当に木の御朱印帳は大人気です。
「ご自分で作ったんですね」
い、いえ、それは違います・・・。

さっき階段を滑り落ちたので、今度は気を付けながら、石段を降りて行きました。
途中には、結願記念の石碑がたくさん立っています。
ショウが「これってどうやったら置いてもらえるのかな?」と言ったので、「奉納したらいいんじゃない?」といいました。
「奉納金も一緒に?」「うーん、多分。」
「じゃあ、全部回りきれなかったあと一歩っていうのも、奉納すれば置いてもらえるのかな?」
「うーーん、それはないんじゃない?」

ショウは、なんだか「あと一歩で未完」というのが気に入ったようです。
いえいえ、そんなことは聞いていられません。今日中に全部回るわよ!
仁王門をくぐり抜けると、やはりずらりと車の行列が待っていました。
次は32番寺。また苦労してカーナビ登録をすませ、走り出しました。

○ クネクネドライブ

道すがら、牧場を発見。
「わー、牛がいるよ!」「大きいね!」
みんなそれなりに都会っ子(笑)なので、牛を見て大喜び。

今回は、雨だったのと運転メインだったため、普段よりも写真を撮っていません。
同じ秩父の山の中にあるお寺ながら、31と32の間は距離があり、峠を超えて行きました。
まさかこんなにくねくねの山道を通ることになろうとは。ひー、これも修行かしら。

そろそろ小腹がすいてきたので、お菓子を開け始めます。
梅しばときのこの山のパンプキン味をもらいました。
私は小梅ちゃんグミをあけました。

さっきずらりと列を作っていた車が、そのまま32番に移動するのかと思いましたが、お寺とお寺の間は本当に車の姿を他に見かけません。
楽しい秩父ドライブです。

○ 32番法性寺

次のお寺の前にも、長い車の列ができているかと思いきや、すんなり駐車場に停められました。
どうやら、31番は、長い石段の上り下りがあるため、参拝に時間がかかるのが原因のようです。
ああよかった。



古めかしい山門をくぐって行きます。このお寺は紅葉が美しく、庭を自然さを保ちながら美しく手入れしていて、つまりはとてもすてきでした。
ここでも先程の、ツアーバスのお坊さんガイドに出会います。
やはり、私たちとほぼ一緒に動いているみたい。



○ こわい般若、こわくない般若

お船観音のいる本堂には、大きな般若のお面がかかっていました。
こわい!これぞ魔除け!
ちなみに「丸の内はんにゃ会」のはんにゃは、この怖い般若ではなく、般若心経などの「さとり」の意味からとっているとのことです。



染まり始めている紅葉が美しく、目を奪われました。





「観音堂まで70m」の表示を見て、向かったら、再び石段になりました。
平坦道の70mじゃなかったー!



でも、岩肌をうまく利用して作られたお堂は、ダイナミックな自然との調和がなされており、行く価値あるものでした。





さらにここから臨む紅葉の美しさに、3人でうっとりしました。



秩父札所の中で一番気に入ったのが、このお寺です。
ここには、かなりハードな登山をして向かう奥ノ院もありますが、この日は雨がちで地面がぬかるんでいるうえに、時間も限られているため、やめておきました。



○ 33番菊水寺

次の33番寺も、またもやナビに登録されていません。
秩父郡を指定できないため、住所登録もできません。
仕方がないので、町役場までの登録にして、あとはショウのiPhoneでナビをしてもらうことにしました。
「iPhoneも、あんまり田舎に行くとつながらなくなるんだよね」
ひ~、ちゃんとナビが動きますように。

カーナビが役場前で案内を終了してからも、なんとかiPhoneナビは機能して、無事にお寺までたどり着けました。
すでに、細い道にどーんとツアーバスが停まっています。
ここは、境内横に駐車場がありました。
いままでのお寺二つは、駐車場から歩いて石段を登って行ったため、「すごく楽だねー」と喜びました。



菊水寺という名前にちなんでか、立派な菊の鉢植えが並んでいました。
手水舎も、菊を模したものになっています。たぶん。
でも、私にはどうしてもイソギンチャクに見えてしまいました。
黙っていられずに、二人に「これ、イソギンチャクっぽくない?」と言ったら、そばにいた参拝者にそれを聞かれて、笑われてしまいました。



堂内では、ツアーバス参加者たちが声を合わせて読経をしていました。
般若心経かと思ったら、観音経など、いくつかのお経を読んでいます。
それからお坊さんの解説があり、御朱印の列に並んでいた私たちも、ふむふむと聞きました。
ここでも御朱印帳を褒めていただきました。

さあ、あと結願まで、残り一つです。
すごい~!
でもその前に、お昼にします。
本当は、ここから34番に行く方が、距離的には近いのですが、曲がる道を通り過ぎたりして、注意力散漫になってきたので、ちょっと休憩を入れなくては。

4-2へ続きます。

     ● 秩父巡礼記外伝 index

秩父巡礼記外伝 3(Oct)-2

2014-10-29 | 埼玉
3-1からの続きです。

○ きつい秩父公園橋

この辺りで一番大きな吊り橋スタイルの秩父公園橋を渡りました。
ここを渡れて嬉しい!



と思いましたが、ずーっとゆるやかな上り坂が続いているため、息切れがして、うれしさを感じている余裕はなくなります。
途中で自転車を降りて押し始めまました。
橋の真ん中まで行ったら、下りになるかと思って、がんばってきたのに、真ん中過ぎてもずっと上りだったので、参りました。

○ 山というかくちびる



橋のたもとに、山のモニュメントがありました。
しばし眺めてから、「これ、唇じゃなくて山脈の尾根をあらわしているんだよね?」と言ったら、ショウが「なんでここで唇?」とすごく受けていました。

○ エクソシストの階段

お寺に続く急な石段を上から眺めます。
ショウが「うわ、『エクソシスト』の階段みたい」と言いました。



お寺でエクソシストの話題が出るなんて、なんて斬新!
ジョージタウン大学にあるというその階段を上った話を聞きながら、坂を下りて行きました。

秩父公園橋は、遠くからでもこんなに絵になります。



空には、優雅にハンググライダーが浮いていました。

○ ピザ食べ放題

今回は、昼が軽かったので、すっかりおなかがすいてしまった私たち。
「早めにここで夕食にしちゃおう」と、お店を探します。
ピザーラのお店を見つけ、「ピザーラ、食べたことがない」というショウ。
(そんな人、いるんだ~)と驚きますが、ずっとアメリカでピザを食べていた人ですからね。
シカゴで食べたスタッフドビザは、とてもおいしかったのですが、日本のシカゴピザは分厚くありません。
日本のピザはどれも薄いものばかりだと、二人で文句を言い合います。

ピザの話をし続けていたので、その流れでなんとなくグラッチェに入りました。
グラッチェに入るのは初めて。ショウももちろん初めてだそう。
ピザ食べ放題メニューが一番の定番のようなので、ハンバーグに加えてそれを頼みましたが、もちろんそんなに食べられません。
食べたのは2ピース程度でした。食べ放題の意味まったくなし…。



隣のテーブルには男子中学生5人が座りました。私たち同様、ピザ食べ放題を頼んでいます。
「四捨五入10歳くらいの子でも、ファミレス使うんだねえ。大人じゃーん」と話している間にもピザがやってきて、ぺろりとたいらげた彼ら。
その後も焼きたてピザがまわってくるたびに、断ることなくもらい続けていた彼ら。
おそらく12枚くらい、おかわりしていました。
育ちざかりって、すごい~!彼らのおなかはブラックホール!

○ 進撃の車掌と巨人

のんびり過ごし、帰りの電車待ちの時間に、閑散とした仲見世通りを歩きました。
『進撃の巨人』のパネルはもう中にしまわれており、そのため、パネルの背後にあったイラストがよく見えました。
みんな車掌の格好してるー!なかなか似合っています。
でも巨人は相変わらず巨人のまま―!



エレン・ミカサ・リヴァイ役の声優3人の色紙も飾られていました。
ファン垂涎ですね。秩父をあの世界観とリンクさせるなんて、いい目の付け所だと思います。
だって本当に、巨人がこの辺りの山影から登場しそうですもの。



○ お肉のリヴァイ

「リヴァイっていったらさ」とショウ。
「肉だよね」
予想外の言葉にびっくり。
「えっ、リーバイスを思い出さない?」
「いや、時々食べに行ってたステーキ屋で、肉の種類が<ロース・フィレ・リヴァイ>の3種あったんだよ」
そうなんですか!?

あとでそのことを思い出して、「リヴァイ 肉」で検索してみましたが、かの兵長のことしかヒットしません。
お肉のリヴァイはいったいどこに?

さらに調べてみたところ、スペリングが違いました。
リヴァイは、リーバイスと同じLevi。
そして、お肉の方はRib Eyeでした。
リブ・アイ。つまりリバイなんですね。
日本では聞かないなあと思ったら、日本ではリブロースの部位を指すそうです。

○ 酒盛り電車

普通電車でゆっくり帰ります。
ほのかにお酒のにおいが車内に漂っているなあときょろきょろすると、ボックス席に一升瓶を持ち込んで酒盛りをしているごきげんな学生たちがいました。
うわあ、いかにも地方の鈍行。
さっきピザを食べまくっていた男子中学生たちの10年後を見たような気分になりました。



その4に続きます。

     ● 秩父巡礼記外伝 index

秩父巡礼記外伝 3(Oct)-1

2014-10-29 | 埼玉
その2からの続きです。

○ 久しぶりの集合

秩父巡礼第3回目。
かなり日があいてしまいましたが、それは夏の暑さを避けていたからです。
秩父は盆地なので、夏はとても暑い場所。巡礼がさらに大変になりますからね。

久しぶりにショウと会いました。
来月中旬には、御開帳期が終わりますが、お互いの予定がなかなか合わず、あと1日しかいっしょに行けません。
それまでは「なりゆきまかせでいいんじゃない?」とのんびり言っていたショウも「計画的に回らないとね」とルートを一緒に考えてくれるようになりました。

○ ブレーキが利かない自転車

駅に近いお寺から周り、離れたお寺が残ってきたため、今回は自転車でまわることにします。
これまでの2回は、現地に着いた時にはもう自転車は一台も残っていませんでしたが、今回は借りることができました。
ラッキー!

歩きよりもずいぶん楽で、快適~!
どのお寺もアップダウンがあって、上り下りが大変ですが、歩くよりは!

でも、ショウの自転車は、なんとブレーキが利かないことが判明。
借りたお店に戻ったけれど、直せないし、もう自転車はすべて貸し出されてしまったとのことで、そのまま乗り続けることになりました。
せっかくの下り坂も、危険なために降りて押すことに。アンラッキーすぎます!


          ■ 秩父札所巡礼3(2014.10.26)

○ 収穫祭

この日は、納経ならぬ農協のお祭りがあちこちで行われていました。
ぶどう狩りフェスタとか。見ると、ぶどう畑にはたわわにぶどうがなっています。
収穫祭のシーズンですね。
去年、甲府のぶどう寺の御開帳にこの季節に行ったことを思い出します。

○ ママチャリ巡礼者

途中、巡礼装束で身をかためた男性が、自転車に乗って颯爽と通り過ぎていきました。
初めて見る姿です。アリなのね。



地図を確認していたら、先程見かけた自転車巡礼装束の人が通りすがりに停まり、
「9番へ?」と聞いてくれました。
「12番」と答えると、「じゃあ途中まで一緒だから」と、案内してくれました。
親切!

荷台にくくりつけられた白いヘルメットには、「ママチャリで秩父巡礼中」と書かれていました。
聞けば、現地の方で「4月からこれで10巡目なんだよ」とのこと。
「10巡目!ひえ~~!」
1巡さえもできていない私たち2人で声をあげます。

「歩いたり、原チャリで回ったりして、今回は自転車にしてみたんだ」とのこと。
すごいですね~。
原チャリの時には、一日で34カ所すべてを回ったそうです。
さすが、道を知っている人の強みですね。

「私はここを曲がって9番に行くけれど、君たちはここまっすぐね」と教えてくれて、彼はシャーッと自転車で横道に反れていきました。
この人には、あとでまた一瞬再会しました。 

途中、稲刈りをして干している田圃を見かけます。
収穫の秋ですね~。



羊山公園近くの貯水池のほとりを周っていきました。
水鳥たちが気持ちよさそうに水に浮いていました。



○ 秩父山菜そば

無事に西武秩父駅に戻り、ここでランチにします。
仲見世通りでは、にぎやかな屋台ばやしが演奏されていました。



また、西武鉄道と『進撃の巨人』とのコラボパネルがありました。
そういえば、ここってウォールチチブなんでしたっけ(笑)。
等身大のパネルは目立ちます。ひっきりなしに女子が訪れては、撮影していました。
でも、男子の姿は見えませんでした。アレ?



朝食を抜いてここまでがんばってきたので、結構おなかがすいています。
ショウの「そばが食べたい!」というリクエストで、ごはんではなく蕎麦屋に入りました。
秩父はそばが有名。町のあちこちで、蕎麦店を見かけます。
お肉系がなかったので、山菜そばにします。



ショウは、「そばはやっぱりシンプルが一番」とかけそばにしていました。
2人とも、午後の体力がもつかしら?

○ ダブルの聖地巡礼

巡っていたお寺の一つでは、『あの花』グッズがたくさん売られていました。
作品内に登場するお寺だそうです。



たしかに、巡礼の『あの花』アニメ版ポスターには、このお寺がバックに描かれていました。



3-2に続きます。

     ● 秩父巡礼記外伝 index

秩父巡礼記外伝 2(May)

2014-10-29 | 埼玉
その1からの続きです。

○ 巡礼ハイキング

秩父巡礼第2回目は、ひと月後の5月にしました。
暑くなる前に行っておきたいと思いましたが、連休が明けると、すでにじりじりと日差しが暑い日が続いています。
さらに私はこの時、関西旅行から夜行バスで東京に着いた早朝、その足で秩父に向かうという、かなり無謀なスケジュールを断行したため、はじめからかなり体力がない状態です。



前回よりも1時間早くに集合して、西武鉄道主催の巡礼ハイキングに参加しました。
この日の巡礼の詳細については、こちらにまとめてあります。
          ■ 秩父札所巡礼2(2014.5.11)

ゴールデンウィークを過ぎると、さわやかな気候というよりもう夏の暑さが出てきています。
日差しが強いわ~。
でも今回は、同じルートを周っている人々が大勢いるため、力づけられます。



「みんなと一緒に歩いて行ったら、迷うこともないから楽だね!」と2人で油断していたら、思いっきり一つのお寺を訪ね損ねてしまったことにあとになって気がついて戻りました。
そう、みんながみんな、同じ順番でお寺巡りをしているわけではないというトラップがあったんです。





巡っているうちに、ランチタイムが近づいてきましたが、あたりにお店は全くありません。
食事処どころか、お弁当屋さんさえないのです。
というより、ものを売っているお店自体もありません。なんにもなーい。





○ 他人どんぶり



この日のハイキングルートは半日コースだったので、まずはすべて巡り終えることにしました。
秩父鉄道の白久駅がハイキングのゴール。それから、秩父駅へと戻る人々とは反対方面の電車で終点の三峰口駅まで行って、そこでランチにしました。



駅前食堂は古めかしい店内で、色あせた写真が飾られています。
昔から、登山客と三峰神社参拝者をもてなしてきたのでしょう。



メニューに他人丼があるのを見つけて、迷わずそれをチョイス。
だって他人丼って、なかなか食べる機会がないですからね。





「他人丼ってなに?肉玉子丼って・・・」
「親子丼が鶏肉と卵のどんぶり。他人丼は、豚肉と卵を合わせたどんぶりよ」
「オオー!」
ショウに他人丼の説明をしながら、おいしくいただきました。



○ SL出発

と、汽笛の音が辺りに鳴り響きました。
いつの間にかSLが駅に到着しており、そして出発するようです。



カメラをつかみ、お店を飛び出して、ダッシュで見に行きましたが、もう先頭の黒い機関車部分は見えなくなっており、あずき色の客車が去っていくのを見送りました。
お店に戻ると、ショウは「すばやいね~」と言いながら、のんびり席に座っていました。



1回目の巡礼では、町なかのお寺をメインにめぐりましたが、今回のお寺は山寄りの、アクセスしづらい場所にあります。
鍾乳洞の所にまで行ったり、ダムを通りすぎたり、行程はなかなかハード。
でも歩きながら、秩父の自然を十分に堪能しました。





○ カルガモかあさん

途中、カルガモの親子のお散歩に出くわしました。
お散歩というか、(網の中に入りたいのに、どこまで行っても区切れがなくて入れないのよ、困ったわ~)という感じでした。
様子を見守っていたら、くるっと向きを変えて今度はこちらにやってきます。
お母さん鳥のあとを、何羽ものコガモたちが一生懸命ピヨピヨついていきます。かわいーい。





彼らの横を車が通って行った時には、はらはらしました。
あんまりかわいいので、動画を撮っちゃいました。
動画はこちら。カルガモの親子


この日は、大きな橋もいくつか渡りました。





行けるはずの道が封鎖されていると、まるでダンジョンにいる気分。
迂回路をとおってぐるっと回ったりもしました。



ようやくたどり着いた山の上の岩上堂。大変だった分、見晴らしが気持ちいい~。



地図ではわからない起伏のある地形は、なかなかの体力勝負。
猫が二匹、同じような顔をしてひなたぼっこをしており、ほっこり癒されました。



帰りのホームでは、「あの花」コーティングの西武鉄道が停まっていました。



なかなかがんばって巡り、おおよそ予定通りの行程を辿れたので、満足感は高かったのですが、この日は暑さと疲労の蓄積で、もうくたくた。
夜行バス翌日に休憩なしでトライするには、秩父巡礼はハードすぎました!
おそるべし、チチブ。
次回は睡眠をたっぷりとって臨むわ!
まっすぐ家に帰って、バタンキューで寝ました。

その3に続きます。

     ● 秩父巡礼記外伝 index

秩父巡礼記外伝 1(Apr)

2014-10-29 | 埼玉
○ プロローグ

今年は秩父巡礼の御開帳年。
秩父にある34カ所巡礼霊場が、12年に一度御開帳をしている年です。
関東とはいっても秩父はとても遠い場所。
大変なのははじめからわかっているので、どうしようかな~~と思っていましたが、去年の夏に秩父を訪れた時に、素朴な自然と古めかしいお寺が気に入って、(やってみようかな)と思うようになりました。

御開帳期間は、まるまる1年間ではありません。
3月1日から11月18日まで。
つまり8.5か月です。
秩父の自然が厳しくて、雪に覆われてしまうからでしょう。

○ ゴッドからブッダへ

巡礼の友は、アメリカ帰りのショウ。
17、8年アメリカで暮らしていたため、日本のことがかなりわからなくなっているようです。
思考もアメリカンっぽくなっていて、「ジュンレイ?それをすることで、どんなエフェクトがあるの?」と聞かれ、たじたじになりました。
さすが、合理主義の国~!
ブッダではなく、ゴッド文化の方が身近なショウに説明をしながらの巡礼。
さて、どうなることでしょうか。

今回、外伝と銘打ったのは、お寺をメインにした秩父巡礼記には載せなかったサブ日記になっているためです。
メインの巡礼記はこちら。→『秩父三十四ヶ所観音霊場 index』
お寺に興味のない方には、サッパリだと思いますが(^_^;)

○ 不慣れな秩父

秩父巡礼第1回目は、4月に行いました。
秩父には一度来たことがあるきりで、ほとんどなじみのない場所です。
土地勘は全くないし、ほとんどアメリカ人になっているショウは、秩父自体わかっていない様子。
それでも一緒に巡ってくれることになりました。

8時半に新宿待ち合わせ。
休日なのに早起きしましたが、それでも秩父に着いた時にはもう昼近くになっていました。

○ 芝桜シーズン



都内から秩父へ向かう人々は、みんな巡礼者だと思っていましたが、途中の羊山公園で、電車の乗客はほとんど降りて行きました。
どうやら、シーズンの芝桜を見に来た人たちのよう。



秩父鉄道の「御花畑駅」が「芝桜駅」に代わっていました。
えっ?? それ、アリなんでしょうか?
「うどん県」と名乗りを上げた香川県みたいな感じ?

○ 二種類の聖地



まずは観光案内所で情報収集。秩父駅周辺の地図をもらいます。
霊場の地図は、すでになくなっていました。みんな巡っているんですね~。



『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。(あの花)』の登場スポットが記された地図が、一人一枚限定で配られており、気になって、いただきました。
こ、これも確かに聖地巡礼になるけど、ベツモノよ~。
公式地図が作られるあたり、とても人気なんだなあと思います。
町を上げて、秩父札所と「あの花」、両方の聖地を推しているようです。



ショウにとっては、巡礼も日本アニメも、同じくらい珍しいもののよう。

○ わらじかつ丼

まだどこも周っていないのに、もう昼近く。
これからどう動くかを考えるためにも、まずはランチにすることに。(何しに来たんじゃい)



仲見世通り内にあるお店で、名物の「わらじかつ丼」をいただきました。
巨大なかつ丼にびっくり。
すごくボリュームがありそうですが、電車に揺られて秩父に来ただけでもおなかがすいています。
しかもこれから歩くのですから。





○ 「あの花」だらけ

仲見世通りには「あの花」のポスターや関連グッズが売られていました。
ジンタがわらじかつ丼を食べています!



さらに、超平和バスターズの秘密基地を再現した場所までありました。
これはファンはたまらないでしょうね。





この作品が秩父が舞台だと知り、事前に本を読んでいた私はざっくりわかりますが、ショウは本当にもの珍しそうに眺めていました。

○ 修行ですから

わらじかつを食べて、パワーアップ。
いよいよ出かけます。
この日の巡礼の詳細については、こちらにまとめてあります。
          ■ 秩父札所巡礼1(2014.4.20)

近くのお寺を巡る感じでいましたが、思ったよりもずっと大変でした。
ヒーヒーフーフー言っていたら、ショウが
「でも楽をしたら、修行じゃなくなるもんね」と言いました。
まあ、いつの間に、そんな仏教的なことを考えるようになったの?

○ 五色幕とレインボーカラー

でも、お寺の伽藍に色鮮やかな五色幕がたなびいているのを見たショウは
「あれ、アメリカだとゲイをあらわすよ」というので、ビックリしました。
「ええっ、ゲイ?」
「うん。レインボーカラーっていうんだけどね」
「レインボーって、日本だととってもファンシーなイメージだけど?」
「アメリカで虹色といったら、ゲイの象徴。ゲイは家にレインボーフラッグを掲げてるよ」
「え、こいのぼりのように?」
「まあ、そう」
「じゃあ、nanacoカードとかもそうなるの?」
「ああ、そうだね」
うーん、やっぱり感性が違う!



共通の友人が、アメリカで学位を取った後、帰国してお坊さんになったという話も聞きました。
実家がお寺だったとは。人生いろいろですね。

○ 巡礼装束

これまであまり見たことがなかった、白い巡礼装束姿の人を、よく見かけました。
四国のお遍路さんだけでなく、巡礼でもこれが正装。
本格的です。

この日は、はじめバスに乗った後は、ひたすら歩いていきました。
駅の近くの、巡りやすいお寺を中心に訪れました。

5時になったらお寺の納経所が閉まり、この日の巡礼は終わります。
「疲れたねー」「よく歩いたねー」と言いながら、再び西武鉄道で都心に戻りました。

○ 旧友との再会

新宿でショウと別れた後、二子玉川へと向かいます。
大分の友人アカネちゃんが、10年ぶりくらいに東京にやってきたということで、共通の友人のウサちゃん・ウナさんと会いました。



お店は駅前のRigoletto spice market。
頭上のゆがんだ鏡のオブジェを見上げると、ダリの絵のようにふにゃりと曲がった私が映っていました。



日中、秩父の自然の中にいた時とはがらりと雰囲気が変わります。
久しぶりだからとちょっとおしゃれをしている友人たちの中で、私だけスニーカーにジーンズ。
「ごめんね、巡礼帰りなのよ。」
といっても、みんなはピンときていないようでした。まあそうでしょうね…。

その2に続きます。